HOW TO メンテナンス
ピアノのメンテナンス方法を知ろう
ここでは、自宅でできるメンテナンス方法と、専門の業者に頼むプロのメンテナンス方法をご紹介します。それぞれ定期的に行い、大切なピアノの価値を長持ちさせましょう。
自宅で手軽にできるセルフメンテナンス
■掃除はこまめに黒いピアノはほこりが目立ちます。側面は楽器用のハンディモップでほこりを払い、やわらかい楽器掃除用の布で拭きましょう。
指の汗や皮脂がつきやすい鍵盤は、ピアノの部位でも一番汚れやすいところなので、こまめに鍵盤用の布で拭き取りを。鍵盤の側面など汚れの残りやすいところは、専用のクリーナーを使うといいでしょう。
ピアノの内部は暗く風通しが悪いため、換気が不足すると虫が発生することがあります。内部の木材が食べられてしまうと、正しい音色が出ず、ピアノとして致命的なダメージに。天気の良い日は部屋に風を通し、しっかり換気をしておくことが重要です。また、ピアノの天板と鍵盤の蓋も開けて、ピアノの内部の空気の入替えも忘れずに行いましょう。
■温度と湿度を一定に保つピアノにはたくさんの木材、フェルト、皮などが使われており、温度や湿度の急激な変化が苦手です。ピアノに最適な温度は15から25度、湿度は50から70%くらいです。部屋に温度計や湿度計を置いて、しっかり管理しましょう。また、雨の日に窓を閉めて湿度が上がりすぎるのを防いだり、空調の風が直接当たらないようにしたり、といった配慮も長持ちさせるのに効果的です。
■すべての鍵盤の音を出す誰も弾かなくなってしまったピアノでも、時には蓋を開けて、音を出しましょう。また、毎日弾いていても、88鍵すべての鍵盤を弾くわけではないので、ときどき、普段はあまり使わない音を出しておきます。できるだけまんべんなく音を出すことが、ピアノのメンテナンスにつながるのです。
定期的にしたいプロのメンテナンス
■調律・整調ピアノの正しい音色や音程を維持するためには、最低でも半年から1年に1回の調律が必要です。ピアノには木材や皮などの天然素材が使われているため、時間の経過とともに少しずつ音がずれてしまいます。
「鍵盤が動くのに音が鳴らない」「1回叩くと2度音がする」「タッチが重い」「鍵盤の戻りが悪い」「ピアノから異音が出る」という症状も、ほとんど調律で解決します。些細なことでも調律師に相談してみるとよいでしょう。
ピアノを分解し、細部を徹底的に掃除します。金属部分を磨き、外装の傷も修復してくれるため、まるで新品のピアノになったような感動が味わえます。
■オーバーホールピアノの鍵盤についている「弦」をはじめ、「調律ピン」「ハンマー」「ダンパーフェルト」など、すべての部品を点検し、新しい物と取り替えます。そのため、弾き心地や性能が驚くほど改善されます。部品の交換は、すべて交換する業者と、摩耗した部分だけ取り替える業者がありますので、事前に確認しておきましょう。





