見知らぬ他人と共同生活!流行のシェアハウス生活の実態は?

ガイド:船木 麻里

ひとつの家屋を複数の人と「共有(シェア)して」暮らすシェアハウス。住人ごとに個室が用意されるものの、キッチンやリビング、トイレ、シャワーなどは入居者全員で共同利用するのが一般的です。敷金・礼金が不要で、入居にかかる初期費用を抑えられるというメリットがあるほか、必要最低限の家具やテレビなどが揃っている物件が多いため、少ない費用で新生活をスタートさせたいという人に適した住居形態と言えるでしょう。
一方で、共用施設を自由に使えない、共同生活のルールを守らない人とのトラブル、シェアハウスならではのデメリットも存在します。シェアハウスへの引越しを検討するのであれば、これらの長所、短所をしっかりと理解しておくことが重要。また、最近では同じ趣味や目標を持つ人が集う「目的別シェアハウス」が登場するなど、ますます多様化も進んでいます。自分にぴったりと合う物件を探せば、一人暮らしよりも、ローコストかつ刺激的な生活ができるかもしれません。

近年、ますます注目集める「シェアハウス」。シェアハウスへの引越しを考えるのであれば、そのメリットとデメリットを理解しておくことが大切です。最新トレンドもしっかり押さえておきましょう。

ここ3年間で2倍に増えた!身近になったシェアハウス

シェアハウスの物件数は、ここ数年で急激に増加しています。シェアハウス情報の大手ポータルサイト「ひつじ不動産」によると、シェアハウスはここ数年、年率30%以上のペースで増加していると言われており、2013年末には累計1700件、2万1,000戸に達する見込み。3年間で実に2倍以上に増えた計算になります。

シェアハウスと似た言葉に「ルームシェア」というものがありますが、ルームシェアは通常の賃貸住宅を入居者が個別にシェアするスタイル。これに対してシェアハウスは、管理会社によって「シェア用の施設」として運営されているケースがほとんどです。

基本的に個室以外は共有スペースとなるため、キッチンの使い方やシャワー使用後の清掃の仕方など、共同生活のルールがあります。入居に際しては、管理会社が事前に入居審査を行い、ルールを守れないと判断されれば入居を拒否されたり、入居後も退去させられるケースがあります。

敷金・礼金だけでなく保証人不要の物件も!カバンひとつで新生活を始められる

シェアハウスの特徴のひとつとして挙げられるのは、入居の手軽さ。敷金・礼金が不要であるケースが多いほか、「保証人不要」の物件も多々あります。しかも、電子レンジや冷蔵庫、洗濯機やインターネットを利用できるパソコンなどが、共用部に置いてあるため、身の回りのものを詰めたカバンひとつだけで、新生活を始めることができるのです。

そのため、一時的な転勤で通常の賃貸物件に入居するのが面倒な人、海外や国内の長期旅行者(滞在者)、身軽に住み替えを楽しみたい人など、利用者のニーズはさまざまです。また、大勢で住むことにより安全性が高まるというメリットもあります。女性専用のシェアハウスが増えているのも、ここに大きな要因があると言えるでしょう。体調を崩したときやトラブルが生じたときなども、他の入居者に助けてもらえる安心感があります。

なお、「他人とシェアして暮らすのだから、家賃は安い」というイメージは、正確ではないようです。多くのシェアハウスでは、共用部分の設備を充実させたり、入居者が問題なく利用できるようにメンテナンスがしっかりと行き届いています。結果的に、設備や維持管理費用が上乗せされるため、通常の賃貸物件と同程度の家賃が発生するシェアハウスが多いようです。

あなたにぴったりの物件もきっとある!「目的別シェアハウス」をチェック

最近、注目されているのが、共用スペースを上手に活用し、共通の趣味や目標を持つ人を集める「目的別シェアハウス」です。

例えば、家賃が体重×1,000円と設定されている「ダイエットシェアハウス」。共用部分にトレーニングルームがあり、ひとりでは挫けそうになるダイエットも、同じ目標を持つ隣人と一緒に運動することで達成できるかもしれません。美しさを保つことを目的に共用スペースにマッサージ設備などを完備した、エステサロン運営の「ビューティ・シェアハウス」なども存在します。

そのほか、本好きなオーナーが集めた蔵書に囲まれる「図書館型シェアハウス」、レンタル農園を利用して自給自足のような生活ができる「農業体験シェアハウス」、楽器演奏ができる「防音シェアハウス」といった物件も。入居者のニーズに合わせて、シェアハウスも多様化しているのです。

目的別シェアハウスの普及を見てもわかりますが、シェアハウス入居者に顕著に現れているのが、「より多くの人とかかわり、生活を充足させたい」という志向。多忙な毎日の中で、趣味の時間や新しい人との出会いを確保していくのはなかなか難しいもの。他人とのかかわりの中で、自分を成長させるため、生活をより充実させるために選ばれているのが、シェアハウスという新たな住居形態なのです。

2013年9月12日掲載

ガイドプロフィール
船木 麻里(ふなき・まり)
家事セラピスト、整理収納アドバイザー、フリー編集者/ライター

出版社勤務を経て、出産を機に独立。雑誌、書籍等で教育や家庭生活をテーマに幅広く取材、執筆。家事セラピストとして、自分らしく気持ちのいい暮らし方を提案。「引越し9回&立ち退き2回」の経験から引越しにも一家言あり。

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