「宅建主任」が士業に格上げ!部屋を借りるときの安心感がアップする?

ガイド:船木 麻里

賃貸物件の仲介などを行う、いわゆる不動産会社には、「宅地建物取引主任者」という肩書きを持つ人がいます。部屋を借りるときに、物件情報や契約条件に関する詳しい説明をしてくれる人と言えばおわかりでしょう。その宅地建物取引主任者の名称が、2015年4月に施行される「宅地建物取引業法(宅建法)」の一部改正により、「宅地建物取引士」へと変更されます。
「士業」に格上げされることで、不動産取引に対する、より深い知識と高いモラルが求められることになるのです。今後は部屋の賃貸契約の際に、「宅地建物取引士」からより詳細で丁寧な説明を受けられるようになるでしょう。部屋を借りるときの安心感がアップしそうです。

2015年4月に行われる「宅地建物取引業法(宅建法)」の一部改正で、その名称が変わる「宅地建物取引主任者」。これから部屋を借りる人にとって、具体的にどんな影響があるのか探ってみましょう。

賃貸契約のまえに必ず「宅地建物取引主任者」による説明がある

「宅地建物取引主任者」という資格をご存知でしょうか。耳慣れない言葉かもしれませんが、賃貸物件の契約に関する詳しい説明をしてくれる人なので、部屋を借りたことがある人なら必ず接したことがあるはずです。

部屋を借りる際に利用する不動産会社は、物件の売買や仲介といった取引を扱う「宅地建物取引業」に分類されます。賃貸契約の際は、その契約前に「重要事項説明書」を契約者に渡し、宅地建物取引主任者が口頭でその説明をしなければなりません。これは、「宅地建物取引業法」という法律で義務付けられている事項です。

重要事項説明書には、大きく分けて契約物件に関する事項と取引条件に関する事項が記載されていますが、専門的な内容も多いため、書面を読んだだけではなかなか理解できないのが現実。そこで宅地建物取引主任者が、知識のない人にもわかるよう丁寧に解説してくれるのです。

「宅地建物取引主任者」が「宅地建物取引士」に名称変更、格上げで責任も重大に

2015年4月1日に施行される改正「宅地建物取引業法」で、「宅地建物取引主任者」に関する規定が変わることになりました。では、部屋を借りるときに、どのような変化が予想されるのでしょうか。

今回の改正では、宅地建物取引主任者の名称が「宅地建物取引士」に変更されます。「名前が変わっただけ?」と首を傾げる人もいるかもしれませんが、「主任者」から「士」に変わるということは、言ってみれば、高度な専門資格を持ついわゆる「士業」に分類されるということ。専門家としての地位が上がり、責任が重くなるとともに高いモラルが要求されることになるのです。

具体的には、アパートやマンションの賃貸契約を結ぶときに受ける、さまざまな重要事項の説明が、これまで以上に丁寧でわかりやすいものになると期待されています。

専門家としてより高いモラルが求められることから、入居者が契約内容を理解していない、誤解していると思われる状況のまま契約書に署名押印を求めるようなことは決してあってはなりません。例えば「敷金返還についての説明をきちんと理解しないまま契約してしまった」というような、賃貸契約にまつわるトラブルが減少していくことも期待されているのです。

また、改正法では「宅地建物取引士は必要な知識及び能力の維持向上に努めなければならない」「宅地建物取引業者は従業員に対して必要な教育を行うよう努めなければならない」と明記しています。こういったことからも、宅地建物取引士のレベルが全体的に押し上げられていきそうです。

2015年4月1日以降に宅地建物取引士から説明を受けることがあれば、その言葉に注意して耳を傾けてみてください。法改正の効果を実感できるかもしれません。

2014年12月25日掲載

ガイドプロフィール
船木 麻里(ふなき・まり)
家事セラピスト、整理収納アドバイザー、フリー編集者/ライター

出版社勤務を経て、出産を機に独立。雑誌、書籍等で教育や家庭生活をテーマに幅広く取材、執筆。家事セラピストとして、自分らしく気持ちのいい暮らし方を提案。「引越し9回&立ち退き2回」の経験から引越しにも一家言あり。

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