引越しを楽に!積み込み作業の6つのコツ

ガイド:吉田 章

ちょっとした心掛けで、引越しの積み込み作業はずっと楽になります。本記事では、トラックに荷物を積み込むときのコツをはじめ、梱包時の注意点、養生の必要性についてなど、業者に頼らずに引越しをする際に押さえておきたい基本知識をまとめました。

引越しは一見、単純作業に思えます。しかし工夫次第で、その労力が大きく変わることも少なくありません。業者に頼らず、自分だけで引越しをする場合はなおさらです。

本記事では、特に注意したい積み込み作業にフォーカスして、少しでも楽をするためのコツを解説していきます。

引越しを楽に!積み込み作業の6つのコツ

1.新居のレイアウトを決める

積み込みの前にまず行いたいのが、新居のレイアウトを決めておくことです。

引越し作業は、大きくトラックへの積み込みと新居への搬入に分けられます。一見、効率化の余地がないほど単純に思えますが、トラックは基本的に先入れ・後出しです。

つまり、最後に入れたものが最初に、最初に入れたものが最後に取り出されることになります。積み込み前にしっかり計画を立てておかないと、先に搬入した荷物が通路の邪魔をしてしまう、といったような事態が考えられます。

また、作業を誰かに手伝ってもらう場合も、何をどこに運び込むのか、事前に考えて共有しておいた方が間違いなくスムーズでしょう。

新居のレイアウトは、そうした積み込み・搬出の順番を考える際の指針になります。できれば梱包の段階で新居の収納場所を固めておき、それに応じて荷造りをすることをおすすめします。

2.運搬する順番を考える

新居のレイアウトを考えたら、それを下地に運搬する荷物の順番を考えます。

トラックが先入れ・後出しであるという事実を踏まえて、積み込みの優先順位をつけていきましょう。

基本的には、新居の入り口から近いものを最初に、遠いものを最後に積み込むのがセオリーです。ただ、サイズの大きい家具・家電はその限りではありません。先に搬入すると作業動線を邪魔してしまうような場合を除き、大きな荷物は最初に新居に配置してしまった方が、後の作業をスムーズに進めることができます。

たとえば冷蔵庫や洗濯機などの大型家電は、周囲にものが少ない方が楽に設置できますよね。また収納棚などにしても、先に運び込んでおけば順次そこに小物を収納することができます。

ケースバイケースの部分もありますが、いずれにせよ新居への搬入作業を逆算しながら、トラックに積み込む順番を決めていくと良いでしょう。

3.なるべく荷物を固定する

新居のレイアウトを決め、運搬する順番を整理したら、荷物の積み込みを始めます。

この時に注意したいのが、荷物を固定することです。

一箱一箱ぎちぎちに固定する必要はありませんが、少なくともトラックの発車、停車で荷物が滑ったり、崩れたりすることがないようにしておかねばなりません。

使用するトラックの状況や運搬する荷物の形状にもよりますが、ロープや紐、フックなどを使って荷台に固定するのが一般的です。

細々した荷物が多いときは、防水シートを使い、複数の荷物をまとめて覆ってしまうのも良いでしょう。

運送中の荷物の転落は、大事な家財を損傷、紛失するだけでなく、第三者を巻き込んだ大きな事故につながるリスクがあります。くれぐれも荷崩れが起きないように、万全を期しておくことが大切です。

4.隙間を減らし、高さを揃える

荷物の固定と合わせて注意したいのが、積み込み時に隙間を無くすように意識すること。また、なるべく高さを揃えることです。

隙間があると加速、減速の際に荷物が滑り、別の荷物としと衝突して中身が破損してしまうかも知れません。衝撃で荷崩れが起きるリスクもありますし、場合によっては走行への影響も懸念されます。隙間が最小限になるように工夫することで、こうしたリスクを軽減できます。

また、同じ理由で、高さを揃えることも大切。発進、停車で働く慣性の力はわかりやすいですが、走行中に掛かる力の方向は前後だけではありません。カーブに差し掛かった際の遠心力、上り坂、下り坂ではたらく重力などにも備える必要があります。

荷物の高さが揃っていないと、そこだけ作用する力が大きくなります。なるべく荷物が一塊に安定するよう、意識して積み込むことが大切です。

5.重い荷物は下に、軽い荷物は上に積む

梱包の際によほど気をつけない限り、ダンボールの重さはそれぞれ違うはずです。そのことを考慮しないまま積み込みをしてしまうと、荷物が崩れやすい状態になってしまうため、注意が必要。

高さがある物は、重心を下に持ってくるほど安定します。ダンボールを積み上げるときも、このことを意識することが大切です。

上の重さで下の箱が潰れてしまう可能性も考えられますから、重いものは下に、軽いものは上に持ってくるよう注意して積み込みましょう。

6.積み残しがないか一通りの場所をチェックする

引越しの積み込みトラブルで意外に多いのが、一部の荷物を積み忘れてしまうことです。

梱包済みの荷物を忘れることはあまりないかと思いますが、生活に馴染みすぎていて、一見荷物とは認識できないもの。また、引越し予定日直前まで使っていた雑貨などは、見落としてしまうことが多いです。

代表的なもので言えば、照明器具や物干し竿、掃除道具、梱包資材などが挙げられます。

流し見で確認すると思わぬ見落としをする可能性がありますから、指差し確認をするくらいの丁寧さで、出発の前に旧居を一通り確認されることをおすすめします。

運搬作業を楽にする荷造りのポイント

引越しは、極端に言えば荷物を運搬する作業ですから、持ち運べさえすれば形は関係ないように思われるかも知れません。実際、梱包の時間が取れずに、ゴミ袋に適当に放り込んで引越しをするような人もいます。

ただ、そこまで極端ではなくとも、適当な梱包は運搬の作業効率に大きな影響を与えます。自力での引越しを考えているなら、運搬、荷解きの手間を減らせるような梱包のコツも知っておきましょう。

1つのダンボールが重くなりすぎないようにする

ダンボールの重さに偏りがあると、運搬時に苦労します。もともとの筋肉量や持久力にもよりますが、強い負荷を一度に掛けると、筋肉が疲労してしまうからです。

また、腰に掛かる負担も無視できません。運搬時はもちろんですが、軽い荷物だと思って勢いよく持ち上げようとしたばかりに、ぎっくり腰になってしまった、というケースも見られるからです。

特に引越し作業を誰かに手伝ってもらうつもりなら、重さがなるべく均一になるように、ダンボールに詰める荷物を割り振りましょう。

ダンボール内の隙間はなるべく減らす

ダンボールをトラックに積み込む時には、荷崩れ防止のためにロープなどで荷物を固定するものです。

しかし、ダンボール自体を固定しても、中身が固定されていなかったら片手落ちです。衝撃に強い荷物であれば大きな問題はないかも知れませんが、電子機器や割れ物だったら、取り返しのつかないことになる可能性も。

地味に手間が掛かりますが、後になって悔やむことがないよう、緩衝材を使って中身をしっかり固定することをおすすめします。

複雑な形の荷物はダンボールを変形させて梱包する

掃除機やヒーター、座椅子など、ダンボールに入りづらい形の荷物は少なくありません。

毛布や適当な衣類で包んでそのまま運んでもよいのですが、それだと運搬中にどこかに擦って梱包資材に使ったアイテムを汚してしまう可能性が。

そこでおすすめなのが、荷物の形に応じてダンボールを変形させてしまうことです。

たとえばダンボールは通常箱型ですが、上面と底面の折り返しの中央に切れ目を入れ(通常四隅にある切れ目を6つに増やすイメージ)、その切れ目の延長線上の横面を折れば、六角形に変形できます。ちょっとした変化ですが、角が二つ増えるだけで、より幅広の荷物を入れられるようになります。

サイズが大きすぎる時は、横面を切断し、荷物に巻き付けても良いでしょう。反対に、小さすぎて荷物がはみ出してしまう時は、複数のダンボールを組み合わせるのも手です。

ダンボールに中身・運搬場所のメモを書く

引越し業者が用意するダンボールには、多くの場合、中身や搬入場所を記載するための枠が表面にプリントされています。新居に荷物を搬入する際に指示を仰ぐのに便利ですし、荷解きを効率的に行う上でも有用だからです。

ただ、自力でダンボールを用意すると、こうした点は意外に見落としてしまいがち。

単身で荷物が少なければ、一箇所にまとめて搬入しても荷解きに大した手間は掛からないかもしません。しかし家族で引っ越すような時は、使う場所に応じて荷物を搬入してもらった方が荷解きの手間を軽減できるはずです。

梱包時には、ぱっと見でわかるように、中身と搬入場所をダンボールの表面に記載しておくことをおすすめします。

上面はI字、底面はH字にガムテープを貼る

持ち運んでいる最中に底が抜ける、トラックで運搬中に倒れて中身がぶち撒かれる。あまり想像したくない事態ですが、ダンボールをきちんと密封しておかないと、そうしたトラブルが起きる可能性が高くなります。

梱包や荷解きの手間を省くために密封作業を簡略化したくなるのもわかりますが、万が一屋外の人目があるところで荷物を散らかしてしまうと、手間はもちろん、心理的にも無駄なストレスを感じることに。

上面はI字、底面は、強度を高めるためにH字型に、しっかりガムテープを貼っておきましょう。

家電のコード類を固定しておく

ダンボールに入れて運ぶなら問題はないのですが、剥き出しかそれに近い状態で家電を運ぶ時にコード類を遊ばせておくと、進路上の出っ張りに引っ掛かってしまう可能性があります。

家電が壊れるだけならまだしも、足の上に落として怪我をしてしまったら、新生活のスタートが台無しになってしまいます。

家電類のコードは、取り外せるものは取り外して、別途梱包しておくことをおすすめします。また取り外せないものは、単に結束するだけでなく、天板や側面にガムテープで貼り付けておくとよいでしょう。

家具の分解は慎重に検討して決める

以前、ツイッター上で「IKEAの家具を敬遠する引越し業者が多い」という趣旨の話題が注目を集めました。

IKEAの家具は大きすぎてドアを通過できず、かといって分解したら元に戻せなくなってしまう、というのがその理由。

実は北欧に限らず、海外の家具メーカーは分解を想定していません。自国内の住宅事情を前提に設計しているからです。日本は世界的に見ても土地が狭く、住宅も小さいですから、そのミスマッチで引越し作業に難儀してしまうわけです。

家具を分解するときは、元に戻せるかどうかを確認した上で作業することをおすすめします。

引越し時に養生作業は必要なのか

引越し業者は、搬入や搬出の際に必ず運搬ルートを養生します。マンションの出入り口やエレベーターの壁が青い資材で覆われている光景は、誰しも一度は見たことがあるのではないでしょうか。

ただ、自力で引越しをする場合、そこまでして壁や床を保護する必要があるのか疑問ですよね。以下に、養生作業の要否について解説します。

義務ではないが行うのが一般的

養生は、法律で定められた義務ではありません。

とはいえ物件によっては、引越し時の共用部の養生をルール化している場合もあります。

また、保険に入っている引越し業者と違い、自力で引越しする場合は万が一の時に補償が受けられません。

そのため、するかしないかで言えば、養生をした方が無難です。

何か事情があって省略する場合も、旧居と新居、双方の物件の管理会社に、養生に関するルールがないか確認しておくことをおすすめします。

養生が必要な場所

養生を行うべき場所は物件の状況により異なりますが、一般化して言えば以下のような箇所が挙げられます。

  • 出入り口
  • 曲がり角
  • 共用部の床や壁

特に賃貸の場合は、ちょっとした損傷で数万円の修理費を請求されることもあり得ます。重々注意して養生しましょう。

使う資材

引越し業者に依頼する場合は、基本的に養生資材も養生作業も無料です。

ただ自力で行う場合は、まず資材を調達する必要があります。具体的には、以下のようなものです。

  • ダンボール
  • 養生テープ
  • ブルーシート
  • 毛布

とはいえ専門知識がないと、どこに何を使ったらいいのか判断がつかない部分があると思います。また、下手に作業をしたばかりに、保護するための資材で壁や床を傷つけてしまわないとも限りません。

養生資材をレンタルしている業者や、作業を代行してくれる業者もいますから、なるべくならそうした専門サービスを利用することをおすすめします。

2021年2月26日掲載

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ガイドプロフィール
吉田 章(よしだ・あきら)
株式会社ウェブクルー 引越し関連サイト 営業担当

株式会社ウェブクルーが運営する引越し関連サイトの営業担当者。引越しに関する造詣の深さを活かし、営業担当として活躍中。

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