引越しでパスポート(旅券)の住所変更をする手続き

ガイド:吉田 章

パスポートには、もともと住所が記載されていないので、引越しをしても住所変更の手続きは必要ありません。任意で記入する所持人記入欄の住所等を自分で書き換えるだけで十分です。しかし、結婚や離婚などで戸籍の姓や本籍地の都道府県等が変わったときは、パスポートセンターで手続きが必要になります。パスポートの残った有効期限から、「記載事項変更旅券」と新しいパスポートのどちらを発給してもらうかを決めましょう。手続き自体は代理人に行ってもらうことができますが、受取だけは自分でパスポートセンターに赴く必要があります。受取の期限は、発給から6ヵ月以内なので、なるべく早く受け取りに行きましょう。

引越しで住所が変わっただけなら、パスポートの手続きは必要ありません。しかし、結婚や離婚にともない、戸籍の姓や本籍地の都道府県に変更がある場合は、パスポートセンターでの手続きが必要です。

パスポートの手続き

引っ越したときのパスポートの手続き

パスポート(旅券)の役割は、所持している人の姓名、生年月日、性別、国籍(本籍)を国際的に証明することです。日本国外へ渡航するときは、必ず所持しなければなりません。

引越しでパスポートの手続きは必要ない

パスポートとして必要な情報は、発給したときにすべて記載されています。つまり、パスポートの最後のページにある所持人記入欄(氏名、住所、電話番号、事故の場合の連絡先等)への記入は任意です。住所などを書かなくても問題ありません。ただ、パスポートを落としたときや事故に遭ったときなどに備えて、連絡先を書いておいたほうが無難でしょう。

所持人記入欄に記入した住所は、引っ越して住所が変わっても、所持人が自分で訂正するだけでよく、特別な手続きは必要ありません。住所の訂正は、所持人記入欄の住所を二重線で消し、欄内に新しい住所を書くだけです。

引越しでパスポートの手続きが必要になるケース

戸籍が変わったときは、パスポートセンターでの手続きが必要です。引越しで戸籍が変わるのは、次に挙げるようなケースがあります。引越しでは、結婚、離婚による戸籍の変更が一般的でしょう。本籍地を変更しても、都道府県が同じであれば手続きは必要ありません。

  • ・結婚で配偶者の姓に変わった
  • ・結婚して本籍地の都道府県を変更した
  • ・離婚して旧姓に戻った
  • ・離婚して本籍地の都道府県を変更した

あまり引越しとは関係ありませんが、次に挙げるようなケースでも戸籍が変わり、パスポートの手続きが必要になります。

  • ・養子縁組によって養親の姓に変わった
  • ・家庭裁判所の判決で姓、または名前が変わった
  • ・自治体に転籍届を提出して本籍地の都道府県を変えた
  • ・戸籍の生年月日が変わった
  • ・家庭裁判所の判決で性別が変わった

次のような場合は、パスポートに関する手続きは必要ありません。

  • ・引っ越して住所が変わった
  • ・結婚したが姓が変わらない
  • ・本籍地が変わったものの都道府県は同じ

結婚、離婚で姓や本籍が変わったらパスポートの手続きを

結婚や離婚をして、姓や本籍の都道府県が変わるときは、パスポートを返納し、新しいパスポートか「記載事項変更旅券」を申請して、発給を受けます。新しいパスポートであれば、有効期限が5年または10年になりますが、記載事項変更旅券だと有効期限が以前のパスポートと同じです。

パスポートの手続きにかかる費用

新しいパスポートと記載事項変更旅券は、有効期限だけでなく、手数料(都道府県収入証紙と収入印紙)も異なります。有効期限が長く残っているのであれば、手数料が安いので記載事項変更旅券のほうがお得です。

■パスポートの手続きの手数料
新しいパスポート 記載事項変更旅券
5年間有効 11,000円 6,000円(有効期間はそのまま)
10年間有効 16,000円
※12歳以上の場合。12歳未満は5年間有効な旅券の手数料が6,000円になる。
※手数料は都道府県収入証紙と収入印紙を足した金額です。

「記載事項変更旅券」を申請する手続き

「記載事項変更旅券」は、記載される情報を変更しつつ、有効期限を引き継いだパスポートです。記載事項変更旅券の手続きは、各都道府県のパスポートセンターで行います。

■記載事項変更旅券の手続き
手続きをする場所 パスポートセンター
(住民票のある都道府県のもの)
手続きをする人 本人または代理人
必要なもの
  • ・一般旅券発給申請書(記載事項変更用)
  • ・戸籍抄本または戸籍謄本(6ヵ月以内に発行されたもの)
  • ・顔写真(6ヵ月以内に撮影されたもの)
  • ・これまで使用していたパスポート
  • ・手数料(6,000円)

一般旅券発給申請書は、パスポートセンターの申請窓口にあります。また、パスポートに使用する顔写真は規則があるので、写真店等で撮影するときにパスポート用であることを伝えましょう。

記載事項変更旅券の手続きは、基本的に住民票のある都道府県のパスポートセンターに限られます。しかし、通学や単身赴任といった理由があれば、いま住んでいる都道府県のパスポートセンターで申請する「居所申請」を行うことができます。

居所申請を行うときは、記載事項変更旅券の手続きで必要な書類以外に、次の書類も必要になります。居所申請申出書と居所証明書は、パスポートセンターの窓口のほか、ウェブサイトからダウンロードできます。

■居所申請で必要な書類
必要なもの
  • ・居所申請申出書
  • ・住民票の写し(6ヵ月以内に発行されたもの)
  • ・居所証明書、居所の賃貸借契約書または居所宛の郵便物(公共料金の請求書等)
  • ・学生証または在学証明書(学生の場合)

忙しくてパスポートセンターまで行けない場合は、代理人に手続きを行ってもらうことができます。代理人が申請の手続きを行うときは、申請書の裏面にある「申請書類等提出委任申出書」に必要事項を記入し、申請者が署名する必要があります。さらに、記載事項変更旅券の手続きで必要な書類以外に次の書類が必要です。

■代理人の申請で必要な書類
必要なもの
  • ・代理人の本人確認書類(運転免許証等)

申請した「記載事項変更旅券」の受取

「記載事項変更旅券」は、申請から発給まで、およそ1週間(祝祭日を除いて6~8日ほど)かかります。渡航の日程がわかっている場合は、早めに申請しましょう。

記載事項変更旅券の申請は、代理人が行えますが、受取は虚偽の申請でないか厳密なチェックがされるため申請者本人に限定されています。申請を代理人に依頼した場合でも、自分で受け取らなくてはなりません。

新しいパスポートを申請する手続き

パスポートの有効期間が間近になっている人であれば、有効期間がそのままで6,000円の手数料がかかる「記載事項変更旅券」より、11,000~16,000円で新しいパスポートの発給を受けたほうがお得です。ちなみに、残りの有効期間は加算されません。

■新しくパスポートを申請する手続き
手続きをする場所 パスポートセンター
(住民票のある都道府県のもの)
手続きをする人 本人または代理人
必要なもの
  • ・一般旅券発給申請書(記載事項変更用)
  • ・戸籍抄本または戸籍謄本(6ヵ月以内に発行されたもの)
  • ・顔写真(6ヵ月以内に撮影されたもの)
  • ・本人確認書類(運転免許証等)
  • ・これまで使用していたパスポート
  • ・手数料(11,000~16,000円)

新しいパスポートを申請するのは、住民票のある都道府県のパスポートセンターに限られていますが、通学や単身赴任などの理由があれば、いま住んでいる都道府県のパスポートセンターから申請(居所申請)ができます。

居所申請でパスポートの手続きをするときは、次の書類も必要です。居所申請申出書と居所証明書は、パスポートセンターの窓口だけでなく、ウェブサイトからダウンロードできます。

■居所申請で必要な書類
必要なもの
  • ・居所申請申出書
  • ・住民票の写し(6ヵ月以内に発行されたもの)
  • ・居所証明書、居所の賃貸借契約書または居所宛の郵便物(公共料金の請求書等)
  • ・学生証または在学証明書(学生の場合)

パスポートの申請は、代理人が行うこともできます。代理人による申請には、申請書裏面の「申請書類等提出委任申出書」への記入と、申請者本人の署名が必要です。さらに代理人の本人確認書類も必要となります。

■代理人の申請で必要な書類
必要なもの
  • ・代理人の本人確認書類(運転免許証等)

申請したパスポートの受取

申請は代理人が行えますが、虚偽の申請でないかチェックをするために、受取は本人しかできません。

パスポートを申請してから、発給されるまでは、祝祭日を除いて1週間ほどかかります。渡航の予定がある人は、早めに申請・受取をしましょう。また、パスポートは、発給されてから6ヵ月以内に受け取らないと失効してしまうので注意してください。

2017年5月19日掲載

2020年9月18日更新

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ガイドプロフィール
吉田 章(よしだ・あきら)
株式会社ウェブクルー 引越し関連サイト 営業担当

株式会社ウェブクルーが運営する引越し関連サイトの営業担当者。引越しに関する造詣の深さを活かし、営業担当として活躍中。

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