不用品・粗大ごみを上手に処分する方法

ガイド:吉田 章

引越しをする際には、少なからず粗大ゴミが出ます。ただ、粗大ゴミの処分はそう頻繁に行うものではありません。何をどうすべきか、わからないという人も多いことでしょう。

市区町村の窓口に連絡して回収業者に来てもらう、というのが一般的な流れですが、実は引越し業者の中には、粗大ゴミの回収を行ってくれる会社も。

こうした知識の有無は、掛かるコストや手間に直結します。そこで本記事では、引越しで粗大ゴミを処分する際に知っておきたい、基本的な知識を解説したいと思います。

粗大ごみの処分は計画的に

粗大ごみは、自治体や「粗大ごみ受付センター」などに回収を依頼し、有料で引き取ってもらう必要があります。 回収申込みから、実際に粗大ごみが回収されるまで数週間かかるケースもあるので、回収の手配はできるだけ早めに行いましょう。申込みが遅れると、引越し当日に回収が間に合わない可能性もあります。 一般的な、粗大ごみの処理法を下にまとめました。自治体によって若干の違いはありますが、大まかな流れは変わらないので、参考にしてください。 (1)自治体や「粗大ごみ受付センター」に電話やインターネットで回収を依頼。 (2)「粗大ごみ処理券(自治体によって名前は異なる)」を購入。 (3)「粗大ごみ処理券」に必要事項を記入し、粗大ごみに貼り付ける。 (4)収集日に指定場所に粗大ごみを出す。

粗大ゴミの処分に掛かる大まかな費用

粗大ゴミに掛かる費用は、自治体によって異なります。そのため正確な金額を知りたい場合は、居住している市区町村の役所に問い合わせることをおすすめします(最近は公式サイトにPDF等の資料を用意しているところも多いです)。 ここでは参考までに、東京都新宿区の粗大ゴミ処理手数料を一部引用して紹介します。大まかな目安として参考にしていただければ幸いです。
こたつ 最長辺が100cm未満400円 150cm未満800円 150cm以上1200円
アコーディオンカーテン 800円
椅子・座椅子 400円
長椅子 800円
テーブル 最長が100cm未満400円
150cm未満800円
150cm以上1200円
炊飯器 400円
据え置き型ガスコンロ 400円
鏡、姿見 400円
加湿器 400円
扇風機 400円
掃除機 400円
ソファ 一人掛け800円
二人掛け1200円
三人掛け2000円
電子レンジ 800円
ステレオ 幅80cm未満400円
幅80cm以上2000円
ベッドマット 1200円
ベッド(マット除く) シングル1200円
ダブル2000円
スノーボード 400円
10kg以下の楽器類 400円
パソコン用キーボード 400円
30kg以下のコピー機 1200円
ランニングマシン 2000円
自転車 16インチ未満400円
16インチ以上800円
電動アシスト式1200円

一つ一つは大した金額ではありませんが、まとめて整理しようと思うとあっという間に数千円に達します。粗大ゴミの処分を考えるときは、場当たり的に考えず、あらかじめしっかり粗大ゴミ処分用の予算をシミュレーションしておくことをおすすめします。

また、余裕があるなら、リサイクルショップやフリマアプリなどでお金に変える方法がないか、検討してみると良いでしょう。

引越し業者の中には処分を代行してくれる業者もある

粗大ゴミを処分する時は、基本的には自分で市区町村に連絡をして、指定日に回収してもらうことになります。ただこの方法だと、品物ごとに処分費用を調べ、コンビニなどでゴミ処理券を購入し、貼り付けて、回収の段取りをつけて…というように、手続きに少々手間が掛かります。

また、当日の朝まで処分品を室内に保管しておかなければならず、煩わしさを感じる人もいることでしょう。

引越し業者の中には、不用品の買取や処分の代行をオプションプランとして用意しているところも少なくありません。サービスの内容や対象となる物品は業者ごとに異なりますので、事前の確認は必須ですが、もし自身で処分する手間を省きたい、というようであれば、そうした業者を中心に依頼を検討してみることをおすすめします。

事前に自治体の取り決めを把握しておくことが大切

粗大ゴミの回収ルールは、自治体によって異なります。例えば以前居住していた自治体のルールに則って作業をしても、注意を受けたり、最悪の場合は回収してもらえない可能性すらあるわけです。

そのため事前に市区町村の問い合わせ窓口やホームページなどで、粗大ゴミの処分に関する取り決めを把握しておくことが大切です。

具体的には、以下のような項目をチェックしておきましょう。

  • 処分したいものが、その市区町村のルールで粗大ゴミに該当しているか
  • 粗大ゴミに該当している場合、処分費はいくらか
  • 回収依頼の連絡先はどこか
  • 指定の回収場所はどこか

アパートやマンションに粗大ゴミ用の保管場所があれば良いのですが、ない場合は、回収日まで目の届くところに保管しておく必要があります。回収場所に放置することで誰かの迷惑になったり、盗難に遭ったりするリスクを避けるためです。そうでなくとも、自室で使っていた物品が人目につくところに放置されているのは、気持ちの良いものではないでしょう。

稀に、回収業者の手配が引越し予定日までに間に合わず、回収場所に粗大ゴミを放置せざるを得なくなってしまうケースも見られます。こういった事態を避けるためにも、粗大ゴミの処分は引越し予定日に間に合うように、早めに手配しておくことをおすすめします。

家電は「家電リサイクル法 - に沿って処分すること

一般家庭で使用されている「エアコン」「テレビ(ブラウン管式、液晶・プラズマ式)」「電気冷蔵庫・電気冷凍庫」「電気洗濯機・衣類乾燥機」の4品目は、「家電リサイクル法」に従って処分する必要があります。

古い家電を処分して新しい家電に買い替える場合は、古い家電を購入した店、もしくは新しい製品を購入する店に連絡し、処分料を支払って引き取ってもらいましょう。

また、新たに家電を購入せず、処分だけを行う場合は、その家電を購入した店に連絡して引き取ってもらいます。どこで購入したか忘れてしまったり、その店がすでにない、近くにない場合は、現在住んでいる自治体に処分方法を確認しましょう。

リサイクルショップを積極的に活用しよう

大型の家具・家電は捨てるだけでもコストがかかります。引越しを機に大きな家具や家電を処分する予定なら、リサイクルショップを有効に活用しましょう。

買い取ってもらえる品物や買取金額は、お店や品物の状態に左右されますが、上手に利用すれば、思わぬ収入が得られることもあります。

また、不要になった衣服、食器、書籍なども捨てるのではなく、リサイクルショップに売ることを考えましょう。ブランド物の衣類や食器は高価買取も期待できます。

フリマアプリを駆使してお金に変えるのもあり

捨てようとしている粗大ゴミが明らかにまだ使えるものであれば、一旦それがお金にならないかどうか検討してみることをおすすめします。

個人間での物品や金銭のやりとりは、フリマアプリの台頭により劇的に簡単になりました。たとえ経験がなくとも、三十分もあればアカウントの作成から出品までを完了できるでしょう。もちろん、出品したからといって必ず売却できるわけではありませんし、配送の手間も掛かります。

しかし、粗大ゴミとして処分する際のコストや手間を思えば、試して損はないはずです。

昨今のフリマアプリには、需要の高まりに応じて、利用者の負担、不安を最小限に抑えようと様々な工夫が盛り込まれています。

お金のやりとりに掛かる手数料はネットバンクやスマホ決済の発展で低減していますし、物品が多くて一つ一つ処理するのが手間、という場合は、出店を代行してくれるサービスも。個人情報が心配であれば、運営会社が配送を中継することで、発送元がわからないように工夫しているサービスもあります。

引越し前後は何かとお金が掛かりますから、スケジュールに余裕があるようであれば、ぜひこうしたフリマアプリを活用してみると良いでしょう。

身近な人に譲ってしまうのも手

何らかのサービスを利用して粗大ゴミを手放そうとすると、手続きや運搬に多少なりとも手間が発生します。

時間や手間を惜しむなら、身近な人に譲ってしまうのが、もっとも効率的でしょう。気心が知れていれば自宅に招くことに抵抗はないでしょうし、譲ることを条件に運搬を任せてしまえば、労力はゼロです。譲る物や相手との関係性によっては、幾らかの値をつけて買い取ってもらう、という手段も取れるでしょう。

身の回りに思い当たる人物がいなければ、SNSを使って、広く呼びかけてみるのも一つの方法です。主要なSNSであれば、自身のアカウントを持っていなくとも、友人・知人の中に少なからず利用者がいるはずです。そうした伝手を頼りに、引き取り手を募ってみると良いでしょう。

引越しまでに処分が間に合わなかった場合の対処法

仕事や手違いなどで、引越し当日に粗大ゴミの処分が間に合わない、というケースは意外に少なくありません。

そうした場合でも、取れる手段がいくつかあります。具体的には、以下のようなものです。

回収業者を経由せず、ゴミ処理場に直接持ち込む

運搬手段があることが前提ですが、何らかの事情で回収業者を手配できなかった場合は、自分で直接ゴミ処理場に持っていくことも可能です。

ただ、指定のゴミ処理場でないと対応してもらえませんので、あらかじめ市区町村の公式サイトなどで持ち込み可能な処理場の所在地を確かめておきましょう。費用も地方自治体により異なりますが、多くとも5000円以内に収まることがほとんどです。

不用品回収専門の民営業者に依頼する

公営業者の場合、即日で回収してもらうのは難しいものがあります。その点、不用品回収を専門的に請け負っている民営業者であれば、柔軟な対応が期待できます。公営業者に依頼するより高くつきますが、どうしても即日で粗大ゴミを処分したい場合には重宝するはずです。

もちろん、業者のスケジュールによっては断られてしまう可能性もあります。ただ、複数の業者を当たれば、高い確率で依頼可能な会社が見つかることでしょう。

大家さん、または隣人に依頼する

自分で荷物を運搬する手段がなく、かつ専門業者探しも不発に終わった時は、大家さんや隣人に頼んで処分を任せてしまうのも手です。相手との関係性を築けていないと難しい選択肢に思えますが、普段関わりがなくとも、何らかの対価を用意することで引き受けてもらえるかも知れません。

選択肢の一つとして、頭の片隅に置いておきましょう。

引越し先に持っていく

どうしても処分がままならない時は、引越し業者に頼んで引越し先に持っていき、そこで処分を手配する方法もあります。荷物の量によっては追加料金が発生するかも知れませんが、不法投棄の罰則を受ける可能性を考えれば、掛かるコストに見合う価値が十分にあるはずです。

また、引越し業者の中には、オプション料金を支払うことで粗大ゴミの処分を代行してくれる業者もいます。あらかじめ問い合わせて、臨時で依頼できないか相談してみるのも良いでしょう。

番外・粗大ゴミを解体することの是非

粗大ゴミの処分には、お金や手間が掛かります。ただ、粗大ゴミと一般ゴミの違いは、その物体の一辺が30cmを越えるかどうか。つまり、すべての辺が30cmに収まるようにノコギリなどで解体してしまえば、粗大ゴミではなく一般ゴミとして処分できる、ということになります。

しかし気になるのが、ルール上、許されることなのかどうかということです。自治体のホームページの多くは、解体しても粗大ゴミで出すようアナウンスしていますが、それを守らなかった場合のペナルティについては明確な記述がありません。

一方、Q&Aサイトを覗いてみると、粗大ゴミを解体して一般ゴミで回収してもらった、という人の体験談は少なくありません。ゴミを見ただけで完成形をイメージするのは難しいでし、そもそもルールには違反していませんから、回収を拒絶されることはないでしょう。

したがって、粗大ゴミを解体すれば、お金を掛けずに処分することは可能、と言えます。

とは言え、厳密なルールは市区町村によって異なります。例えば金属ゴミとして出せる金属類の大きさや、燃えるゴミとして出せるプラスチック類の大きさなど、最終的にどのくらいの大きさまで解体すればいいのか、事前に確認しておくことが大切です。

また、解体する対象によっては、予想以上に労力が掛かる可能性も。解体する労力に対して、節約できるお金、時間が見合っているかどうかも、慎重に判断したいところです。

2020年12月27日更新

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ガイドプロフィール
吉田 章(よしだ・あきら)
株式会社ウェブクルー 引越し関連サイト 営業担当

株式会社ウェブクルーが運営する引越し関連サイトの営業担当者。引越しに関する造詣の深さを活かし、営業担当として活躍中。

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