1円でも安く!引っ越し業者で利用できる割引サービスの種類とは

ガイド:吉田 章

一見、お得に思える引っ越し業者の割引サービスですが、種類がいっぱいあったり、適用条件が複雑だったりして、利用すべきか判断がつかない、という人もいることでしょう。本記事では、割引も含め、引っ越し料金を抑えるために知っておきたい基本知識を解説します。


引っ越し業者の割引キャンペーンは、種類が多く、適用条件もさまざまです。

また、引っ越し料金には相場となるものがありませんから、割引を利用するのが本当にお得なのかという判断も難しいものがあります。

引っ越し業者で利用できる割引の種類

引っ越し業者で利用できる割引には、複数の種類があります。ただ、業者によって定義が違ったり、組み合わせられるものとそうでないものがあったり、少々理解しづらいのが難点。

あらかじめどういった割引があるのかを把握しておくことで、そうした戸惑いを少なからず軽減できるでしょう。以下に、おおまかなか割引の種類をまとめてみますので、ぜひ参考に目を通してみてください。

引っ越し業者が用意する割引キャンペーン

引っ越し業者の公式サイトで料金プランなどをチェックすると、少なからず割引という文字が目に付きます。具体的な条件は業者により異なりますが、何を根拠に割引をしているかを網羅的に把握することは、ウェブで業者探しをする時のキーワードに役立つはず。

たとえば以下のようなものが、引っ越し業者が標準で用意している割引キャンペーンです。

ネット見積もり割引

公式サイトに用意されている登録フォームなどを利用することで適用される割引です。

電話で見積もりを依頼する場合、業者は対応スタッフを常駐させる必要があり、人員を効率的に使えません。ネット見積もりを増やすことで、その分の人件費の削減が見込めるというのが、このタイプの割引の根拠です。

日程等お任せ割引(フリー便割引)

依頼時に、引っ越しの予定日や時間帯を業者都合に委ねることで適用される割引です。

予定日が厳密に決まっていると、他案件のスケジュールによっては中途半端に時間が空いてしまうことも考えられます。業者からすれば、手が空いている状況はなるべく作りたくないところ。そこで割引を条件に、業者側で細かい日時の調整ができるようなキャンペーンが考えられたわけです。

紹介割引

友人・知人にその引っ越し業者を紹介してもらうことで適用される割引です。

引っ越しサービスも商売ですから、お客さんがいなければ成り立ちません。そのため、集客のための広告活動にも少なくない金額を投入しています。紹介による優待も、その活動の一環。紹介してもらった見込み顧客には割引、紹介してくれた既存顧客には商品券や何らかの景品を進呈、というようなキャンペーンを打ち、集客を図るわけです。

学割

学生であることを条件に利用できる割引です。学生証や学校名を伝えることで適用されます。

人生で一回しか引っ越しをしない、という人は少数派でしょう。就職や転勤、住宅購入など、ライフステージの節目には引っ越し需要が発生するはずです。これから社会に出ていく学生に利用してもらうことで、リピート利用を促すのが学割の主眼です。

クレジットカードに付帯する優待

所有しているクレジットカードによっては、申し込み時にその旨を伝えることで、割引やその他の優待特典を受けられることがあります。

引っ越し業者や利用するクレジットカードに応じて割引率は異なりますが、おおむね1〜3割となかなかお得。また、付帯する優待は、梱包資材の提供・引取、家具や家電の配置など、その業者が用意するオプションプランの内容であることが多いです。

カードブランドによってはポイント獲得も見込めますから、利用するメリットは小さくありません。クレジットカードを所有することに抵抗がなければ、引っ越しをきっかけに新たに作ってしまっても、十分な見返りが得られるでしょう。

ただ、引っ越し業者の規模によっては、カード払いに対応していないことも考えられます。カード利用による割引を見込むなら、事前にキャンペーンの有無や条件をしっかり確認しておくことが大切です。

一括見積もりサービスの利用特典

一括見積もりサービスは、複数の引っ越し業者に一括で見積もりを依頼できるウェブサービスのことです。

引っ越し業者選びをサポートするものですから、引っ越し料金の割引は見込めません。ただ、中には一括見積もりサービスを通して引っ越し業者と契約することを条件に、何らかの特典が得られるキャンペーンを打ち出しているところも。

抽選によるキャッシュバックだったりクオカードだったり、内容はさまざまですが、相見積もりは引っ越し業者探しで必ず通る道。少なくとも、お得な引っ越しをするためには欠かせない手順です。利用を検討して損はないでしょう。

その他(不動産会社による紹介・クーポン券など)

引っ越し業者とは直接関係のない場所で、引っ越し料金の割引手段に出くわすこともあります。

たとえば引っ越しの前には、ほとんどの場合、新居を探す(あるいは建てる)ために不動産会社を訪れます。そのため、不動産会社と引っ越し会社が提携し、紹介による契約を条件に割引を実施しているケースは少なくありません。

また、エリアによっては、割引クーポンのついたチラシがポストに投函されることもあるでしょう。

知名度の低い引っ越し業者(ネットに情報が出回っていない業者)の場合は慎重に判断する必要がありますが、社会的信用が確かなら、利用を検討する価値はあるはずです。

割引サービスを利用する際の3つの注意点

割引は、購買意欲を刺激する効果的な方法です。

スーパーなどで、割引シールが貼ってある商品をつい手にとってしまった、という経験を持つ人も少なくないのではないでしょうか。普段は見向きもしないものでも、割引されていると少なからずお得に感じてしまうのが人情ですよね。

ただ、注意したいのが、スーパーと同じような感覚で引っ越しの割引を判断しないことです。数百円の買い物なら大したことはありませんが、引っ越しの場合は数万円、場合によっては十万円以上ものお金が掛かります。万が一にも後で悔やむことがないよう、割引サービスの利用は慎重に検討することが大切です。

割引=お得に引っ越しできるとは限らない

割引を利用する上でもっとも注意したいのが、必ずしも得するとは限らない、ということです。

そもそも引っ越しの料金は、案件ごとに大きく異なります。たとえば同じ荷物、同じ移動距離であっても、依頼する時期によって大きく料金が変動します。つまり割引される金額より、時期による上昇幅の方が大きい、ということも考えられるのです。

また、引っ越し料金が高いか安いかは、一社だけの金額ではまず判断できません。相見積もりで複数の業者から金額を提示してもらってはじめて、相場感が見えてくるものです。

そのため、本当に得をするためには、相応の手間を掛けて最安値レベルの引っ越し業者を見繕い、その上で各社が用意している割引サービスを適用した場合の金額を比較する必要があります。

適用条件は念入りにチェックする

割引が適用される条件をよくチェックしておかないと、期待通りに料金が安くならない可能性が考えられます。

たとえば、AとBの割引を併用できるつもりでいたのに、Aが適用されているときはBは適用されない、というようなことです。また、割引を申請するタイミングや手順などを勘違いして、割引を受け損ねてしまうことも少なからずあります。

業者側で判断できるものは、何も言わなくとも適宜処理されることもあるでしょう。しかし、依頼者側からアプローチしないと伝わらない割引要件も存在します。

割引キャンペーンを利用する時は、事前に利用条件をチェックした上で、先回りして業者に適用の可否を確認しておくことをおすすめします。

ほかに値下げ余地がないか確認する

割引キャンペーンを利用するのは、引っ越し料金を引き下げる効果的な方法です。ただ、引っ越し料金は荷物量や移動距離、依頼時期に加え、業者の空きスケジュールや確保できる人員・車両の状況などによって異なってきます。

ある程度の相場はありますが、確定料金をいくらにするかは、見積もり担当の業者スタッフのさじ加減ひとつ。割引を適用した状況であっても、値下げ余地がないとは言い切れないのです。

交渉次第でさらに料金が安くなるかもしれませんから、契約の前に、さらなる値引きの可能性について率直に相談してみると良いでしょう。

割引以外で引っ越し料金を下げる方法

引っ越し料金は一般的なモノやサービスのように料金が固定的ではありません。引っ越し料金を一円でも安く抑えたいなら、割引以外の部分にも目を向けることをおすすめします。

例えば、以下のようなことです。

プランに併せて荷物量を調整する

引っ越し料金は、荷物量によって大きく左右されます。ただ荷物を減らしても引っ越し料金は安くなりませんが、ポイントを押さえて調整すれば、見積もり額を下げられるかもしれません。

着目したいのは、引っ越しに使うトラックです。小さいものから、軽トラック、1トントラック、2トントラック…というように大きくなっていきます。サイズの小さいトラックの方が料金は安くなりますから、先のサイズ感を目安に荷物を減らすことで、値下げが見込めるわけです。

ただ、荷物量に対応するトラックサイズがわからないと徒労に終わりかねません。この方法を実行する場合は、概算見積もりを依頼する際に、荷物量で料金の引き下げが可能か業者に確認してみることをおすすめします。

相見積もりを取る

先にも触れましたが、引っ越し料金には目安となるものがありません。相場感を得るには、複数の業者に見積もりを取って、その結果を比較する必要があります。

また、引っ越しの見積もりは、概算見積もりの後に訪問見積もりをして確定料金を提示してもらうのが一般的です。相見積もりにより複数業者の金額を得ておけば、訪問見積もり時に他社の数字を引き合いに出して、値引き交渉を行うことも可能。

複数業者に見積もりを依頼するのは時間も手間も掛かりますが、一括見積もりサービスなどを利用すればそうした負担は軽減できます。お得な引っ越しを考えるなら、相見積もりはぜひ検討することをおすすめします。

繁忙期を避ける

転勤の辞令が出る9月や、入学・就職が重なる3月・4月は、引っ越し業者が特に忙しくなる時期です。それこそ、スケジュールの空いている業者を見つけるのが難しくなるほど、依頼が集中します。

需要の高まりに伴って料金も高くなり、平常時より数万、案件によっては十万円以上の差が出ることも。割引キャンペーンも、この時期は対象外とされているものがほとんどです。料金を抑えたいなら、こうした繁忙期は避けて引っ越しを段取りするようにしましょう。

業者以外の手段を検討する

自家用車を持っていたり、友人・知人に車を出してもらえるようなら、引っ越し業者なしでの引っ越しを検討するのも良いでしょう。移動距離や荷物量によっては、引っ越しに掛かるコストを大幅に削減できるかもしれません。

ただその場合、アパートやマンションの場合、自力での引っ越しが禁止されていることがあるため、事前に入居者規約をチェックしておくことをおすすめします。

また、梱包資材や養生資材、手伝ってくれた人への謝礼や交通費など、自力での引っ越しにもコストは掛かります。諸々シミュレーションの上で、引っ越し業者に依頼するよりも得、と断言できる場合にのみ、実行するようにしましょう。

見積もりを依頼する前に知っておきたいこと

引っ越し業者と契約するには、見積もりという手続きが欠かせません。最後に、意外に見落とされがちな、見積もりに関する基本知識を解説します。

引っ越し業者によって見積もりの基準が違う

一口に見積もりといっても、業者ごとに基準となる作業項目が違います。ある業者では料金に含まれている作業が、別の業者ではオプション扱いになっている(追加料金が発生する)ことも少なくありません。

つまり、見積もり金額だけを見ても、厳密な比較ができないわけです。料金に対する作業の内訳まで含めて、料金をチェックすることが大切です。

訪問見積もりなしだと料金が上振れする可能性がある

引っ越しの見積もりは、概算見積もりで大まかなコスト感を把握し、その上で訪問見積もりをして確定料金を提示してもらうのが一般的です(概算見積もりに納得できなければ、その時点で他の業者を当たることになります)。

二段階になっているのは、言葉だけでは荷物の量や建物の状況を正確に判断できないことが理由。ただ、この手続きを煩わしく感じて、概算見積もりだけで契約を済ませたい人もいることでしょう。

荷物の量や要望次第ではこうした対応も受け入れてもらえますが、その場合、料金が上振れする可能性があります。訪問による正確な見積もりができないため、積み残しが出ないよう、余裕を持って人員やトラックを用意するからです。

料金を抑えたいなら、訪問見積もりで正確な見積もりを出してもらい、業者と密にコミュニケーションを取ることを意識しましょう。

口コミの良し悪しは必ずチェックする

他の業界と同じく、引っ越し業者の中にも対応のよくない業者が存在します。料金ばかりを重視していると、そうした業者に捕まらないとも限りません。

新生活のスタートで嫌な思いをしないためにも、依頼前に対応面で難がないかをチェックすることが大切です。

口コミサイトも良いのですが、稀に操作されているサイトもあります。できればSNSなどで業者名を検索し、不穏なコメントの有無をチェックしておくことをおすすめします。

2020年12月27日掲載

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ガイドプロフィール
吉田 章(よしだ・あきら)
株式会社ウェブクルー 引越し関連サイト 営業担当

株式会社ウェブクルーが運営する引越し関連サイトの営業担当者。引越しに関する造詣の深さを活かし、営業担当として活躍中。

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