引越し業者なしでも引越しできる!クリアすべき7つの条件

ガイド:吉田 章

自力での引越しを成功させるために、押さえておきたい条件をまとめました。引越し業者なしでの引越しを考えている人は、ぜひ参考に目を通してみてください。

引越しの作業は、やろうと思えば自力でできないことはありません。ただ、引越し業者なしで滞りなく荷物を運搬するには、相応の準備と知識が必要です。

本記事では、自力で引っ越す場合にクリアしておきたい条件を7つピックアップし、それぞれ解説してみたいと思います。

引越し元・引越し先の規約に制限がない

賃貸不動産の場合、オーナーや管理会社の意向によっては、入居者規約に自力での引越しを禁じる事項が含まれていることがあります。

荷物の運搬は一見単純に思えるかもしれませんが、建物をキズつけることなく作業を終えるためには、相応の準備が必要。また、荷物の運び方一つとっても、知識や経験の有無によって少なからず差が出てきます。建物が破損する可能性を抑えるために、引越し業者を利用してもらおうと考えるのも、無理のないことでしょう。

また、万が一そうしたトラブルが発生してしまった場合も、個人とやりとりするより法人とやりとりする方が、話がスムーズに進む、という側面もあります。

もちろん、規約を無視したからといって重いペナルティが科されることは考えづらいです。しかし、新居での生活を気持ちよく始めるためにも、引越し業者なしでの引越しが認められているかどうか、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。

自力で引越す理由がある

引越し業者なしでの引越しを考える時は、その必要性を掘り下げて考えておかないと、苦労ばかりして結局損をしてしまうかもしれません。自力での引越しは相応に大変ですから、それに見合うメリットがあるかどうか、自分の中にしっかり根拠を持っておきましょう。

たとえば、自力で引越しをする場合に見込めるもっとも大きなメリットは、費用を安く抑えられることでしょう。

ただ、荷物の量によっては、パックプランや混載便を利用した方が、自力で運ぶよりも低コストであることが考えられます。

料金を節約するために引越し業者を頼らないというのであれば、自身が行う作業量と、その作業に伴う実費(レンタカー代、交通費、梱包・養生資材費等)を見える化することが大切。

その上で、一括見積もりサービスなどを利用して業者を利用した場合の相場感を把握し、本当に自力で引っ越すことにメリットがあるのかを見極めるようにしましょう。

もっともわかりやすいのは金銭的コストですが、身体的コスト、心理的コストに関しても同様に、自分の中で損得勘定をしておくことをおすすめします。

荷物を運搬する当てがある

引越し業者に頼らない以上、荷物を運搬する手段を考えねばなりません。一般的には以下のような選択肢がありますが、どれが適しているかは、ケースバイケースで異なります。

それぞれのメリット・デメリットを踏まえ、もっとも無理のない手段を選ぶことが大切です。

自家用車

車を所有している場合は、それを使って荷物を運搬するのが一番手間が小さいです。

気をつけたいのが、荷物の量によってはその他の手段を選んだ方が、手間も時間もコストも節約できるケースがあること。荷物量に比べて車両の積載容量が小さい場合、旧居と新居を何往復もしなければならなくなることが考えられるからです。

運搬する荷物の量や大きさ、重さをあらかじめ把握しておき、自家用車に乗り切るかどうかを確かめておきましょう。もし複数回の往復が必要になるようであれば、レンタカーなどを利用して、作業の手間を小さくするのも手。細かいコストに捉われず、全体を俯瞰して自身が得をする選択肢を選ぶことが大切です。

レンタカー

手近に引越しに使える車両がない時に活用したいのが、レンタカーです。

レンタカーは、車のサイズが大きくなるほど料金が高くなります。闇雲に大きい車両を選ぶと、損をしてしまう可能性も。自家用車の時と同じように、あらかじめ荷物の量や大きさを把握しておき、必要十分な大きさの車両を選ぶことが大切です。

また、車両によっては、自身で所有している免許では運転できないことも考えられます。

運転手付きのレンタルトラックなどもありますから、状況に応じた選択ができるよう、早め早めに準備を進めておくことをおすすめします。

友人・知人

身の回りに頼れる友人・知人がいるなら、車を出してもらえないか相談してみるのも良いでしょう。

その場合、気をつけなければならないのは、お礼をどうするか、ということです。大抵の場合、車を出してもらうだけでなく、ついでに搬出・搬入も手伝ってもらうことになるはずです。相手との関係性にもよりますが、何かしらの形で相手の厚意に応えないと、その後の関係に影響が出ないとも限りません。

実費に数千円の謝礼を足して渡す、食事を奢る、というのが無難な選択肢ですが、余裕がなければ新居で細やかな慰労会を催すのも良いでしょう。いずれにせよ、相手に伝わるように感謝を示すことが大切です。

荷物量に見合った作業人数を確保できる

引越しに伴う荷物の運搬は、想像以上に体力を使うものです。普段から体を動かしていないと、段ボールを抱えて数往復しただけで、腕に力が入らなくなってしまうことでしょう。

たたでさえ不慣れな力仕事を強いられますから、腰やその他の関節を痛めないとも限りません。また、荷物を落として、備品や建物をキズつけてしまうことも考えられます。

自力での引越しを考える時は、荷物の運搬に必要な人手が足りているか、シミュレーションすることも重要です。特に一人では抱えられない大きな家具・家電が複数ある時は、搬入・搬出の流れを具体的に追いかけて、無理なく運べる人数を見積もっておきましょう。

養生の必要性を把握している

養生とは、マットやクッション材などを使って、引越し時に通る運搬ルートの壁や床を保護することです。

自分が気をつければいい、と考えてしまうかもしれませんが、足が縺れたり、目測を誤ったりして建物にキズをつけてしまったら、目も当てられません。持ち家の場合はまだ自己責任で済みますが、賃貸の場合は修理費用を負担する必要があります。

せっかく引越し業者なしで引越しをして費用を抑えられたのに、それ以上の出費が発生しては本末転倒です。業者レベルに養生をするのは難しいかもしれませんが、特に荷物が擦れやすい玄関周りや曲がり角を段ボールで覆う。また、反対に荷物の方を毛布やタオルなどで包む、というように、個人でも建物を保護する工夫はできます。トラブルを避けるためにも、養生作業は省略せずに実施しましょう。

トラブルの責任を負う覚悟がある

自力で引越しをする場合、作業中にトラブルが起こった場合の責任はすべて自分が負うことになります。あらかじめどういったトラブルが考えられるのかを把握しておき、それを避ける努力をすることが大切です。

以下に、自力での引越しでよくあるトラブルをまとめますので、参考にしてみてください。

荷物の破損

引越し業者は、運搬中に荷物が破損した場合に備えて、運送業者貨物賠償責任保険という保険に加入しています。事故などによって不測の事態が起きた時は、保険の限度額(1000万円が一般的)以内で、補償を受けることができます。

一方、当然と言えば当然ですが、自力での引越しにはこうした補償がありません。どうしても壊したくない特殊な荷物、高価な荷物を運搬する場合は、慎重な作業を心掛けることはもちろん、対象物に応じた損害保険に加入しておくことをおすすめします。

建物への瑕疵

引越し時に建物にキズをつけてしまった場合も、自己負担で修理費用を支払う必要があります。

特にそれがマンションやアパートの共用部である場合は、速やかに管理会社(ないし管理組合)に連絡し、その後の対応を相談することが大切。場合によっては、火災保険の個人賠責任保険特約等によって補填可能かもしれません。

間違っても、見て見ぬ振りはしないようにしましょう。新居での生活に影を落としますし、転居間もない以上、容易に特定されてしまうことが予想できるからです。

交通事故

万が一交通事故を起こしてしまった場合、当然ながら事後対応はすべて自身で行わなければなりません。また、事故で荷物が破損しても、身の回り品補償特約の付いた自動車保険やそれに類する損害保険に加入していない限り、補償は期待できません。

引越しの荷物を運搬する場合、平常時とは異なる状況での運転を強いられます。慎重になれれば良いのですが、変にプレッシャーを感じて、思わぬ運転ミスをしてしまう可能性も。

業者なしでの引越しでは、トラブルが起こっても誰も助けてくれないということを肝に銘じて、あらゆる作業を慎重に行うことが大切です。

一連の手順をシミュレーションする

引越し作業は、ただ荷物を運搬すればいい、というものではありません。結果自体はシンプルですが、その過程でこなさなければならない作業は意外に多く、ぶっつけ本番で臨むと予想外のところで躓いてしまう可能性も考えられます。

作業を始める前に、一連の手順をシミュレーションして、どういう順番で何をどうすれば良いのか、整理しておくことをおすすめします。

ちなみに、自力での引越しでは、以下のような流れで進むのが一般的です。

1. 引越し先、引越し予定日の決定

まずは引越し先を決めます。引越し前に何度新居を訪れるかはケースバイケースですが、いずれにせよ早めに建物や、その周辺の道路状況をチェックしてメモしておきましょう。あとで計画を練る時に、引越し先の詳細情報があるのとないのでは、効率が大きく変わってくるからです。

また、新居の契約と同時に、引越し予定日も定め、その日に向かって準備を進めます。

2.荷造り・不用品の整理

引越し予定日までに、荷造りを行います。梱包資材は、ネット通販やホームセンターで購入することができます。お金を掛けたくないということであれば、付近のスーパーやコンビニに相談すれば、無料で段ボールを譲ってもらえるはずです。

梱包の際は、予定日当日までに使うものを残しつつ、開梱時のことも考えて計画的に詰めていくことが大切です。あらかじめ新居のレイアウトを考えておき、それに基づいて荷物を整理した上で作業するとスムーズでしょう。

その際は、段ボールに中身や搬入場所をメモしておくことも大切です。搬入を手伝ってもらう人に指示を出したり、開梱時に中身を確かめたりする時に役立つからです。

また、荷造りの際は少なからずゴミが出ます。特に粗大ゴミは、業者に依頼して回収してもらう必要があり、自分のペースで作業を進められません。遅くとも予定日の二週間前には、持っていくものと処分するものを分類しておき、回収が必要なものは業者の手配を済ませておくことをおすすめします。

3.運搬ルートのチェック

荷物の量を把握したら、運搬ルートを検討します。車両の通り道だけでなく、駐車位置、搬入時の流れまで、順を追って考えておくことが大切です。特に、もっとも重い荷物、もっとも大きい荷物に関しては、建物内をどう通っていくかまで具体的にイメージしましょう。

4.作業人員の確保

荷物量の把握と運搬ルートのイメージが固まったら、必要と思われる作業人員を集めます。少人数を酷使するよりも、多少人数が多くとも負担を分担した方が、引越し作業は楽に進むはずです。

そのぶん謝礼に掛かるコストも上がりますが、人数が多いぶん、一人当たりの作業負担は軽くなり、同時に謝礼が多く出せなくとも仕方のない状況となります。できる範囲で気持ちを示せば、関係が拗れることはないでしょう。

5.車両の確保

続いて、車両の確保です。自家用車や友人・知人を頼る場合は特別な注意は不要ですが、レンタカーを利用する場合は、予定日に望む車両が借りられるかどうか確認しておくことが大切。というのも、車両の種類によっては他店舗から持ってきてもらう必要があるからです。

荷物量と移動距離、乗車人数などを踏まえて、運搬する車両を早めに押さえておきましょう。

6.養生・搬出

当日が来たら、運搬ルートの要所要所に養生を施し、搬出作業を始めます。

車両に荷物を積み込むときは、段ボールから始め、細かい荷物をすべて積み終わってから大型家電・家具を積み込むようにしましょう。トラックは後入れ先出しですから、この順番で積み込めば大型の荷物を最初に搬入でき、配置作業がやりやすくなるからです。

7.養生・搬入

新居に移動したら、こちらも養生の上で、適宜荷物を搬入していきます。開梱作業を効率的に行うためにも、作業前に何をどこに運び込むのかメンバーに共有しておくことが大切です。あらかじめ室内にレイアウトのメモを用意しておくと、都度確認する手間を省くことができるのでおすすめです。

2020年12月27日掲載

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ガイドプロフィール
吉田 章(よしだ・あきら)
株式会社ウェブクルー 引越し関連サイト 営業担当

株式会社ウェブクルーが運営する引越し関連サイトの営業担当者。引越しに関する造詣の深さを活かし、営業担当として活躍中。

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