引越し業者に頼める?転居時の不用品・ゴミ処分の基本

ガイド:吉田 章

引越し業者が提供するゴミ回収サービスの実情や、主だった業者のプラン内容、不用品の処分でありがちなトラブルなどをまとめています。転居を機に大掃除を考えている人は、ぜひ参考に目を通してみてください。

引越しを機に、収納の奥に眠っている不用品やゴミの処分を検討する人は少なくありません。

ただ、大きなゴミの処分には意外と手間が掛かるものです。転居の前後は、ただでさえ不動産や役所の手続きで忙しいですから、引越し業者にゴミの処分も依頼できたら便利ですよね。

本記事では、そもそも引越し業者がそうしたサービスを用意しているのか、という点に始まり、ゴミを処分する際に知っていると役立つ知識を、順を追って解説してみたいと思います。

引越し業者に頼める?転居時の不用品・ゴミ処分の基本

引越し業者のゴミ回収サービス事情

引越し時には少なからずゴミが出ます。処分したい需要があるだけに、標準プランとは別に、オプションでゴミの処分を請け負っている業者も多いです。

まずは、引越し業者が用意しているゴミ回収サービスについて見ていきましょう。

ダンボールの回収は無料の業者が多い

引越し業者が無料で回収してくれるゴミは、基本的にはダンボールだけです。

サービスに荷解きが含まれている場合は、荷解き作業が終わった後にその場で回収。運搬だけの場合は、荷解き作業が完了した後に連絡をして、ダンボールを引き取ってもらうのが一般的です。

後者の場合、回収には一定の期限が設けられています。1~3ヶ月程度としている業者が多いですが、引き取りに関する取り決めは各社まちまちですから、ダンボールを業者に処分して欲しい時は、事前に内容を確認しておくことが大切です。

ゴミの処分は有料、対応していない業者も

粗大ゴミや不用品の処分は、基本的に有料です。中には無料で引き取ってくれる業者もいますが、対象が限られる上、状態によってはやはり料金が発生します。

処分費無料を条件に引越し業者を探すのは、費用対効果を考えるとおすすめできません。

また、すべての業者がゴミの処分に対応しているわけではない、という点にも注意が必要です。引越しとゴミの処分を同時に済ませたい場合は、そのことを前提に依頼する業者を吟味する必要があります。

ちなみに、ゴミの処分と一口にいっても、実際の手続きは引取と買取という 2 つの種類に分けられます。引取は文字通り有料で不用品を引き取ってもらうサービス。買取は、価値の見込めるアイテムに値段が付き、それ以外は有料、もしくは無料での回収となります。

処分したいゴミや不用品の特性によっては、引取ではなく買取に対応している業者を選んだ方が、得をする可能性が高いです。

処分しないという選択肢も要検討

一般に、荷物が少ない方が、引越しに掛かる料金は安くなります。

ただ、引越し料金は直線状ではなく、階段状に上がります。荷物を少なくしたからといって、必ずしも安くなるわけではありません。

また、ゴミの処分料金は、自分で自治体の回収業者を手配した方が、大抵の場合安上がりです。つまり、ゴミを新居に持っていってから業者に頼らず処分した方が、得をする可能性もあるわけです。

できるだけ安い料金でゴミを処分したいなら、こうした事実を踏まえて複数の選択肢をシミュレーションされることをおすすめします。

ゴミ回収に対応している主な引越し業者

参考までに、ゴミの回収に対応している主な引越し業者と、そのサービスの概要をまとめてみます。

ちなみに調査した項目は、家電リサイクル法に基づく家電 4 品目(エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機)の回収、不用品買取、不用品処分、ピアノ回収の 4 点です。

アーク引越センター

家電 4 品目の有料回収 あり
不用品買取 あり。ダンボール 5 箱までプレゼント、かつ書籍・CD・洋服などの不用品を無料で集荷・査定
不用品処分 なし
ピアノ回収 あり

参考:不用品の買取|引越しの見積もりなら 0003 の[アーク引越センター]ちゃんとしたお引越し

https://www.0003.co.jp/guide/beforeafter/recycle.html

アート引越センター

家電 4 品目の有料回収 あり
不用品買取 なし
不用品処分 なし
ピアノ回収 なし

参考:「引越しの際、不要な家電製品を処分したい。」:お客さまから寄せられたご質問|引越し料金・費用の見積もりはアート引越センター

https://www.the0123.com/concierge/faq/detail122.html

サカイ引越センター

家電 4 品目の有料回収 あり
不用品買取 あり。生活雑貨からブランド品、楽器、スポーツ用品まで、幅広い商品の買取に対応。また、宅配キット・往復送料・査定料・買取額の振り込み手数料はすべて無料
不用品処分 あり。一部地域に限り、委任状を用意すれば対応可能(生活ゴミ、PC 除く)
ピアノ回収 あり

参考:処分品・不用品について - よくあるご質問|【公式】サカイ引越センター 引越しの料金・費用の見積もりは引越しのサカイへ

http://www.hikkoshi-sakai.co.jp/faq/entry9.html

日通

家電 4 品目の有料回収 あり
不用品買取 なし
不用品処分 あり。ただし地域によるため詳細は要問い合わせ
ピアノ回収 なし

参考:引越しオプショナルサービス |引越しは日通

https://www.nittsu.co.jp/hikkoshi/optional/

ヤマトホームコンビニエンス

家電 4 品目の有料回収 あり
不用品買取 あり。ただし布生地製品の家具類、OA 機器、貴金属等、買取対象外のアイテムも多い
不用品処分 なし
ピアノ回収 あり。ただし一部ピアノに限定。またエリアによっては取扱不可

参考:ヤマトホームコンビニエンス | 家具・家電・雑貨の買い取り

https://www.008008.jp/life/buy_detail/

集積所に出せるゴミと出せないゴミの違い

大掃除の際など、ふだんと違うゴミが出ると、自治体のゴミ収集で持っていってもらえるのかどうか、判断に困りますよね。

小さいゴミであれば、たとえ判断が間違っていても大きな問題にはなりませんが、ある程度大きなゴミだとそうはいきません。場合によっては、不法投棄に該当してしまう可能性もあります。

ゴミや不用品をまとめて処分する時は、集積所に出せるゴミと出せないゴミの基準を、ぜひ押さえておきましょう。

大まかなゴミの分類について

自治体によって細かな表現や定義は違いますが、ゴミは概ね以下のような種類に分けられます。

普通ゴミ 生ゴミ、衣類、リサイクルできない紙類、割れ物などのいわゆる燃えるゴミ。衣類や紙類は、資源回収に出すことも
資源ゴミ  空き缶、空き瓶、ペットボトル、乾電池、プラスチック製容器包装など、再資源化が可能なゴミ
金属ゴミ 工具、刃物、鉄器、鉄アレイなど、金属が大部分を占めるゴミ
粗大ゴミ 一辺の長さが 30 センチを超える家具・家電製品・その他日用品などのゴミ。※自治体によって、粗大ゴミとして出せるサイズに違いがある

これらのうち、粗大ゴミ以外は、自治体指定の業者に定期回収されているのが普通です。ただ回収日は、地域によってまちまちです。引越し予定日までに間に合うよう、ゴミの種類に応じた回収日を、あらかじめ調べておくようにしましょう。

自治体で回収してもらえないゴミ

ゴミの中には、自治体で回収してもらえないものもあります。各自治体で違いがありますが、一般には以下のようなゴミは回収の対象外です。

家電リサイクル法対象製品 エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機の 4 品目とパソコン及びディスプレイ
有害性・危険性の高い物 ガスボンベ(カセット式除く)、石油類、塗料、薬品、バッテリー、消化器など
その他処理困難な物 土、石、ブロック、汚泥、タイヤなど

家電リサイクル法の対象製品を処分する選択肢としては、販売店に引き渡す、製品メーカーの指定引き取り場所へ持ち込む、リサイクル店に引き取ってもらう、などがあります。

また、有害性・危険性の高い物や処理困難な物は、管轄の清掃事務所・清掃センターに問い合わせ、自治体の定めに応じた方法で処分します。

引越し前のゴミ処分で注意したいこと

引越しの際のゴミの処分でよくある失敗が、引越し予定日に間に合わないことです。

可燃ゴミや古紙、ビン・缶などは毎週回収を行っていますが、不燃ゴミや金属ゴミは、第何週の何曜日、というようにスパンが広く空いていることがほとんど。不注意で回収日を逃してしまうケースが少なくありません。

また、粗大ゴミの回収も同様。多くの市区町村は申し込み制を採用しており、自身で指定業者に回収日を打診する必要があります。対応可能かどうかは業者都合によりますから、指定したい日に回収してもらえるとは限りません。

品目に応じた手数料シールをコンビニや郵便局で購入し、ゴミに貼り付けておかねばならず、相応に手間も時間も掛かります。

土壇場になって慌てないためにも、余裕を持って各種ゴミ・不用品の処分を段取りしておきましょう。

自治体に頼らない不用品の処分方法

平時であれば、自治体の取り決めに従ってゴミを捨てるのがもっとも安く、手間の掛からない方法です。

ただ、引越しのように退去日が決まっている状況では、自治体のゴミ収集スケジュールでは間に合わないケースも出てきます。市区町村の指定業者に頼らない、不用品の処分方法についても知っておくとよいでしょう。

民営の不用品回収業者を使う

自治体指定の業者は、安価な反面、柔軟な対応が期待できません。たとえば即日でゴミを回収して欲しい、高価な物だから買取して欲しい、というような要望はほぼ確実に通らないでしょう。

民営の不用品回収業者であれば、料金は高い反面、機動的に動いてもらうことが可能。もちろん、業者を吟味する必要はありますが、非常手段として知っておいても損はないはずです。

自分で処分場に持っていく

ゴミを運搬する車両を用意できるなら、自分で処分場に持っていくという方法もあります。

ただ、市区町村によって持ち込みルールが異なり、ゴミの種類によって対応施設が違う自治体もあれば、そもそも持ち込みには対応していない自治体もあります。

受け入れ基準も収集手数料もまちまちですから、持ち込みでの処分を考えるなら、事前に役所に確認しておくことが大切です。

オークションサイトやフリマアプリを使う

オークションサイトやフリマアプリなどが普及し、オンラインを通した個人間の商取引が簡単にできるようになりました。

手元のスマホを少し操作するだけで、全国のユーザーに広く買取や回収を募ることができます。

たとえば故障しているパソコンやテレビなどでも、中の部品を利用したい人であればお金を払ってくれる可能性も。引越し予定日までに余裕があれば、こうしたツールを使って不用品を処分するのもよいでしょう。

引越しのゴミ処分でよくあるトラブル・失敗事例

失敗やトラブルを避けるためには、先人の経験を参考にするのが一番です。以下に、引越し時のゴミ処分でよくあるトラブルや失敗事例を紹介します。

ゴミの処分が間に合わなかった

引越し予定日にゴミの処分が間に合わない、というのは意外に多い失敗です。

特に粗大ゴミは、すぐに処分できると思って放置してしまいがち。通常の手続きでは処分に時間が掛かりますから、早め早めに手配しておくことが大切です。

どうしても間に合わなかった時は、まず契約した引越し業者に相談してみましょう。その業者が不用品の買取や引取に対応しているかもしれません。

そうでなくとも、トラックに余裕があれば、新居に持っていくという方法が採れます。

稀に、ゴミ捨て場に回収手配のされていない粗大ゴミが放置されていますが、法律的には不法投棄に当たります。万が一の場合でも放置だけはしないよう、重々注意してください。

悪徳廃品回収業者に騙された

粗大ゴミの処分には手間も時間も掛かります。引越しの前後はただでさえ多忙ですから、こうした手続きを省くために不用品回収業者を利用する人も少なくありません。

注意したいのが、悪徳な不用品回収業者もいる、ということです。

たとえば国民生活センターには、以下のような報告が寄せられています。

  • 依頼した品とは別の品を勝手に持ち出された
  • 「無料回収」のはずだったが、積み込みに料金が発生すると言われ、6万円を請求された
  • チラシを見て依頼したら、記載さている金額の10倍を提示された
  • 無料でパソコンを回収してくれるはずが高額な費用を請求された

参考:国民生活センター

http://www.kokusen.go.jp/retzsearch/search

無料、格安などの文言は魅力的ですが、ゴミ回収業者を頼る時は安易に依頼せず、事前にウェブなどで実体を確かめることが大切です。

分別ミスで「不法投棄だ」と追求された

分別ルールを間違えても、法律上は問題ありません。ただ、分別ルールに厳しい地域に住んでいる場合、第三者から糾弾されてしまう可能性もあります。

また、法律的に問題がないとは言っても程度の問題で、悪意が明らかな場合は廃棄物処理法第十六条(「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない」)違反と見なされる可能性も。最悪の場合、罰金や懲役が課されることもありますから、判断に迷うゴミは必ず市区町村のルールを確認するようにしましょう。

いずれにせよ、引越し時の不用品・ゴミの処分で大切なのは、時間に余裕を持って行動することです。退去日が差し迫ってから対応しようとすると、心に余裕がなくなり、普段はしないミスをしてしまう可能性が高まります。

時間にゆとりがあれば、トラブルがあってもリカバーできますから、くれぐれも早めの行動を心掛けてみてください。

2021年2月26日掲載

引越し見積もりを複数社へ依頼

1回の入力で最大12社に一括見積もり!
引越し業者と直接相談・交渉することで、一番安い引越し業者が見つかる!

ライフラインの手続きを依頼

「Smyb引越し手続き」は、電気・ガス・水道などの手続きが一括でできる!
引越し手続きをまとめてカンタンに!

無料 一括手続きを依頼する
ガイドプロフィール
吉田 章(よしだ・あきら)
株式会社ウェブクルー 引越し関連サイト 営業担当

株式会社ウェブクルーが運営する引越し関連サイトの営業担当者。引越しに関する造詣の深さを活かし、営業担当として活躍中。

このページを読んだ人は次のページも読んでいます

そのほかのおすすめコンテンツ

のほかのカテゴリ

注目のタグ一覧

疑問・解決 申請・変更 マナー チェックポイント 基礎知識 注意事項 子供 準備 引越しプラン サービス 防犯・防災
ページトップ