引越しに便利なトランクルームの基礎知識〜利用の流れ・料金・選び方のポイント

ガイド:吉田 章

トランクルームには大きく分けて「トランクルーム」「レンタル収納スペース」「コンテナ」の3つのタイプがあります。契約形態や保管場所、補償の有無、セキュリティ、利用時間などが異なるため、出し入れの頻度や荷物の内容、補償が必要かどうかで使い分けましょう。施設を選ぶ際は、利用頻度にあわせた立地や、荷物に対して過不足のないサイズ、予算にあった利用料金かを基準にします。業界内で施設の呼び名が統一されていないため、実際のサービス内容をしっかりチェックしましょう。国や業界団体の認定マークを目安にするのもひとつの方法です。また、施設によっては預けられない荷物もありますので、契約前に必ず確認しておきましょう。

引越しの際、なんらかの理由で荷物を一時的にどこかに保管しておかなければいけない場面に遭遇することも少なくありません。そんな時に役立つのがトランクルームです。

しかし、これまで利用したことがなく、荷物を預けることに不安を感じるという方も多いのではないでしょうか。ここでは、そんな不安を解決すべくトランクルームの基礎知識を詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

引越しに便利なトランクルームの基礎知識〜利用の流れ・料金・選び方のポイント

引越し時に使えるトランクルームとは

引越しのどんな場面でトランクルームを利用すると良いのか、また利用する流れ、引越し業者が行う荷物の一時預かりサービスとの違いを解説します。

利用するタイミング

引越しでトランクルームを利用すると良いのは、なんらかの理由によって旧居にも新居にも荷物を置くことができない時です。

なかでも最も多いケースが、引越しのタイミングと新居の入居日が合わない場合。繁忙期は引越し業者の予約が取りづらく、希望した日に引越しができないことがありますが、トランクルームを利用すれば、旧居を退去してから新居に入居するまでの期間、荷物を保管しておくことができます。

また、短期間の転勤による引越しで、家具や家電を持って行きたくないという場合にも、トランクルームの利用がおすすめ。転勤が終わるまでトランクルームに預けておけば、家具や家電を処分したり新たに買い直したりする手間を省くことができます。

利用の流れ

まずは利用したいトランクルームを探し、インターネットや電話で管理会社に連絡をします。利用の申し込みをすると契約に関する書類が送られてくるため、それを確認し申込書に必要事項を記入して返送します。これまでは郵便によるやりとりが一般的でしたが、最近はインターネットのみで手続きが完結する会社も増えているため、忙しい方でも安心して利用できます。

管理会社によっては、契約前に審査が行われることもあるため、トランクルームの利用を考えている場合は時間に余裕を持って準備を進めましょう。

トランクルームと引越し業者の荷物預かり、どちらがおすすめ?

トランクルームのほか、引越し業者の中にも、荷物を一時的に預かるサービスを提供している業者があります。トランクルームと引越し業者、どちらを利用するべきかそれぞれのメリットとデメリットを解説します。

トランクルーム

まずは、トランクルームのメリットとデメリットをみてみましょう。

メリット

トランクルームは、契約している期間、荷物を自由に出し入れすることができます。追加料金なしで好きな時に荷物を取り出したり、入れたりすることができるため、長期間利用したいという方にとっては便利です。また、温度や湿度の管理がきちんと行われている場合が多く、大切な荷物を安心して預けることができます。

トランクルームといっても様々な種類があり、値段やサービスに違いがあるため、預けたい荷物の種類や量、予算などに合わせて自由に選べるというところも大きなメリットです。

デメリット

トランクルームに荷物を預ける際は、荷物の保管費用のほか、図無手数料や会員登録料など、様々な費用がかかります。そのため、引越し業者に荷物を預かってもらうよりも、出費は多くなると考えておいた方が良いでしょう。

また業者によっては、審査や保証人が必要な場合もあるため、契約までに多少手間がかかります。

引越し業者の荷物預かりサービス

次に、引越し業者の荷物預かりサービスのメリットとデメリットを解説します。

メリット

引越し業者の荷物預かりサービスの最も大きなメリットは、手軽に利用できるという点です。引越し作業を依頼する業者にそのまま荷物を預かってもらうことができるので、一度の手続きで、荷物の引き取り・保管・配送を済ませることができます。

引越しのプロがきちんと梱包した状態で保管してもらえるため、安心して預けられるというところも大きなメリットです。

また、預ける荷物の量や日数によっては、別途費用がかからず引越し費用内で済むことも。引越しには何かとお金がかかりますから、費用を節約できるのは嬉しいポイントですね。詳しくは各業者に直接問い合わせてみてください。

デメリット

一方で、引越し業者に荷物を預けた場合、自由に荷物の出し入れができないというデメリットがあります。荷物を預けた後に、間違えて預けてしまったものがあった場合や、急遽必要になったものがあった場合は、追加料金を払って出してもらわなければいけません。

また、業者によっては荷物を保管している場所の環境があまりよくないことがあります。空調設備が整っていない場所で長期間保管すると、荷物にカビが生えてしまったりすることもあるため、慎重に扱わなければいけない美術品などは、業者から預かるのを断られてしまう可能性もあります。

知っておきたいトランクルームの基礎知識

トランクルームの種類と特徴、選び方のポイントについて見ていきましょう。

種類とその特徴

一口にトランクルームと呼ばれることが多いのですが、実際は契約形態や保管場所によって大きく「トランクルーム」「レンタル収納スペース」「コンテナ」の3つに分類されます。荷物に対しての補償やセキュリティ、利用時間などが変わってきますので、預ける荷物の量や内容によって、それぞれ向き不向きがあることを覚えておきましょう。

■「トランクルーム」の種類と特徴

トランクルーム レンタル収納スペース コンテナ
主な運営会社 国土交通大臣から認定を受けた倉庫会社 不動産会社など
契約の形態 物品を預ける寄託契約 場所を借りる不動産賃貸借契約
荷物の保管場所
  • 自社の倉庫内で保管する
  • 倉庫内は温度や湿度の管理、防虫、防塵に関して国が定めた基準を満たしている
  • 屋内施設を区分して収納スペースとしている
  • 基本的に空調管理は行われているが、程度は事業者によって異なる
  • 屋外にコンテナを置き、収納スペースとしている
  • 空調管理は原則行われていない
利用時間 倉庫の営業時間内 自由に利用でき、24時間対応のところも
荷物の補償 倉庫業法で荷物の補償が義務づけられている 荷物の補償は義務づけられていない
セキュリティ 警備・管理体制が整っており、荷物の出し入れも係員が立ち会うのが一般的 セキュリティは比較的緩めだが、収納スペースに施錠できたり、施設自体の警備体制が整っていたりする場合も多い コンテナに施錠はできるが、敷地内に部外者が入れる場合も多く、セキュリティは比較的緩め
向いている荷物
  • 出し入れが少ないもの
  • 特別な管理が必要なもの
  • 保険をかけておきたい大切なもの
  • 出し入れが多いもの
  • 保険をかける必要のないもの
  • 温度や湿度の影響が少ないもの
  • 保険をかける必要のないもの

利用料金

利用料金は広さや設備、立地によって、数千円のものから10万円以上のものまであります。予算と相談し、適切な利用料金の施設を選びたいものです。

月々の利用料金のほかに敷金、礼金、保証金、その他諸費用が必要なところもありますので、月額料金以外の費用についても事前に確認しておきましょう。

選ぶときのポイント

トランクルームを探すには、インターネットのトランクルーム検索サイトを利用すると便利です。タイプや地域、収納サイズ、賃料など詳細な条件で絞り込めるので、複数の候補を比較してみましょう。

また、できるかぎり施設を見学しておくことも大切です。以下にトランクルーム選びのポイントをまとめましたので、参考にしてください。

立地

通いやすい場所にあるかが重要なポイント。交通手段や出し入れの頻度も考えて選びましょう。最寄り駅からの距離や経路、駐車場の有無なども調べます。

出し入れが多ければ近場の行きやすいところを探すといいでしょう。逆に、出し入れが年に数回程度であれば、多少不便でも安価なところを選ぶのも手です。

収納スペースのサイズ

サイズはロッカータイプから8帖以上のものまでさまざま。預ける荷物の量に合わせ、なるべく過不足のないサイズを選びましょう。面積だけでなく、高さも含めてイメージするのがコツ。施設を実際に見学したり、スタッフに相談したりしてサイズを決めてもいいでしょう。

セキュリティ

大切な荷物を預けるのですから、セキュリティもチェックしておきたい大切なポイントです。監視カメラや防犯モニターがきちんと設置されているか、常駐スタッフはいるかどうか、警備会社との連携はできているかなどを確認しておきましょう。

また、万が一何かあった場合の補償についても確認しておくと安心です。

利用時の注意点

業者によって呼び名がまちまちで、「トランクルーム」とうたっていても、実際は「レンタル収納スペース」に当たることもあります。名称だけでなく、実際の設備やサービスの内容をしっかり確認し、預ける荷物や使い方にあっているかどうか判断しましょう。

国土交通省が一定の性能をクリアしていると認定したトランクルームや、「レンタル収納スペース推進協議会」が「安心・安全で、設備やサービスが一定基準以上である」と認定した施設は、それぞれに付与されたマークを掲げています。安心して利用できる施設を選ぶ際の目安にするといいでしょう。

また、トランクルームの中には受け入れ可能な荷物が決められているところもあります。契約後に困らないよう、事前に必ず確認しておきましょう。動植物、現金や権利書などの貴重品、危険物などは保管や収納ができない場合が多く、特に注意が必要です。

引越しをスムーズに終わらせるための手順

最後に、引越しをスムーズに終わらせるための手順について解説します。

新居・引越し日を決める

まずは、引越し先となる新居を探して引越し日を決めます。新居探しは引越しをしたいと考えている時期の2ヶ月くらい前からスタートするのがおすすめです。引っ越す人が多い3~4月頃は、希望の物件を見つけるまでに時間がかかるため、できるだけ早く物件情報を集めたり、不動産屋に出向いたりすると良いでしょう。

住みたいエリアが決まっていない場合は、実際にそのエリアに足を運んでみるのがおすすめ。街の雰囲気や暮らしやすさなどを実際に確かめてみると、そこに住んでからのイメージがしやすくなります。

引越し業者を探す

新居と引越しの希望日が決まったら、次は引越し業者を探します。業者探しの方法はいろいろありますが、希望の業者が特にないという方は、一括見積もりサイトを利用すると良いでしょう。

一括見積もりサイトでは、氏名・電話番号などの個人情報、新居に運ぶ荷物の量、引越し先のエリアなどを入力するだけで、複数の業者に見積もりを出してもらえるというサービスです。

一気に複数の業者の見積もりを取ることができるので、手間や時間をかけずに引越し業者を比較することができます。

また、一口に引越し業者といっても、サービスが充実している大手の業者、比較的料金が安く済む地域密着型の会社など様々です。自分にあった業者を選ぶためにも、余裕を持って業者探しを始めましょう。

荷造りをスタートする

引越し業者が決まったら、いよいよ荷造りを始めます。単身者の引越しなど荷物が少ない場合は引越しの1~2週間前くらいで間に合うこともありますが、荷物が多い方や家族の引越しの場合は引越しの1ヶ月前くらいから少しずつ荷造りを始めておくと安心です。

引越しを楽に済ませるためには、できるだけ荷物を少なくするのがおすすめ。引越しを機に、あまり使っていない物や壊れているけどなかなか捨てられなかったものなどを処分すれば、その分荷造りは楽になります。

不用品の処分には時間がかかることもあるため、処分の手続きは早めに済ませておきましょう。

各種手続きを行う

引越しをする際には、様々な手続きが必要です。大まかに分けると、転出届など役所で行わなければいけない手続き、ライフラインの手続き、郵便の転送手続きの3つ。そのほかにも、お子さんがいる場合は学校への手続き、インターネットを契約している場合はその手続きなどが必要となるため、まずは事前にやらなければいけないことをチェックリストにしておくと良いでしょう。

2016年1月24日掲載

2021年3月10日更新

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ガイドプロフィール
吉田 章(よしだ・あきら)
株式会社ウェブクルー 引越し関連サイト 営業担当

株式会社ウェブクルーが運営する引越し関連サイトの営業担当者。引越しに関する造詣の深さを活かし、営業担当として活躍中。

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