引越しのときの不用品や粗大ゴミを処分する方法と手順

ガイド:吉田 章

引越しをする前に、荷物の整理をしていると、もう使わないもの、いらないものがたくさん見つかると思います。そういったものは、できれば引っ越す前に処分しておきたいところです。自分にとっては不用品でも、ほしい人がいる場合は、買い取ってもらえます。時間に余裕があれば、不用品をお金に換えて引越し料金の足しにしてみましょう。また、不用品を処分するとき、電化製品やパソコンの場合、処分の方法が法律で定められていることがあります。処分方法を確かめておきましょう。

不用品であっても、価値のあるものであれば買い取ってもらうことができます。しかし、高く売ろうと思うと時間がかかってしまいます。しかも、もし売れなかった場合は、自分で処分しなくてはいけません。不用品を売るとき、捨てるときの注意点と、その方法について紹介します。

不用品の売り方と処分の方法

不用品を売ってお金に換える方法

不用品の買取り方法を比較

引越しまでまだ時間に余裕がある人が不用品を処分するなら、売ってお金に換えるのがおすすめです。中には、思わぬ値段が付くこともあるので、積極的に行いたいところです。

不用品を買い取ってもらうときは、どの方法が自分に適しているか、よく検討しましょう。

■不用品の買取り価格とかかる時間
買取り方法 買取り価格 かかる時間
ネットオークション ◎ △
フリーマーケット △ △
ネットフリーマーケット ○ ○
リサイクルショップ △ ◎

ネットオークションに出品する

ネットオークションは、いらないものを処分する方法としては、一番時間がかかりますが、思わぬ価格が付くこともあります。ネットオークションとは、出品者が商品をオークションサイトに掲載し、商品をほしいと思った落札希望者が値段をつけて買い取る、インターネットを利用した競売システムです。複数の落札希望者が価値を見出すと競り合いになり、予想以上の値段で落札されることがあります。

出品者として商品をウェブサイトに掲載するには、アカウントの作成が必要で、利用料金がかかるサイトもあります。落札者とメール等でやり取りしたり、商品の発送を自分で行ったりという手間がかかるうえに、商品の破損があった場合のアフターケアを求められることもあります。

オークション終了までの期間は自由に設定できますが、より多くの落札希望者に見つけてもらうためには、2週間ほどの期間を見込んでおくのが良いとされています。引越しまであまり時間がない、仕事をしていて落札者に対応する暇がないなど、ネットオークションに費やせる時間がない人には、あまりおすすめできません。代表的なネットオークションサイトに「ヤフオク!」があります。

「ヤフオク!」について詳しく知りたい方はこちら

フリーマーケットで不用品を売る

フリーマーケットは、確実に売れるとは限りませんが、いろいろなものをまとめて販売できるので、処分したいものがたくさんある人に向いています。フリーマーケットとは、公園などの公共施設で催される古物市(蚤の市)のことで、個人でも出店して販売することができます。

値切りの交渉もフリーマーケットの楽しみのひとつとされているので、自分が付けた値段よりも安く売れることが多々あります。そのため、たくさん売れても、思ったほど儲からないかもしれません。あくまでも、処分を目的としたほうがいいでしょう。

参加料や参加資格、販売できる商品は、開催されるフリーマーケットによって異なります。さらに、申し込みの期限が1ヵ月以上も前だったりすることもあり、引越しまで時間に余裕がない人には難しいでしょう。また、開催場所まで商品を運ばなくてはならないので、自動車などの運搬手段が必要です。

ネットフリーマーケットで売る

ネットフリーマーケットは、インターネットを利用した個人売買のサービスです。ネットオークションと違ってネットフリーマーケットは、出品者が価格を決められるうえに、購入された時点で取引が決まるので、人気のある商品なら時間がかかりません。

ただし、商品の値段が相場より高かったり、そもそも人気のない商品だったりすると、いつまでも売れ残ってしまう可能性があります。また、自分で値付けをするので、ネットオークションのように思わぬ値段が付くこともありません。

アカウントの作成をしたり、購入希望者とメールのやり取りが必要だったりといった手間は、ネットオークションと変わらずかかります。ネットフリーマーケットは、ネットオークションほど時間をかけられない人に向いています。代表的なネットフリーマーケットサービスに「mercari」があります。

「mercari」について詳しく知りたい方はこちら

リサイクルショップで買い取ってもらう

不用品をお金に換える方法としては、リサイクルショップに買い取ってもらうのがもっとも早い方法です。買い取るものによっては、自宅まで引き取りに来てくれるリサイクルショップもあります。

基本的にリサイクルショップでは、個人売買で売るよりも安い金額で買い取られるうえに、古いもの、流行から外れたものは買い取ってもらえません。処分費用がかからなくて助かる、くらいに考えておいたほうがいいでしょう。時間がなくて、なるべく早くお金に換えたいという人に向いています。電化製品であれば、商品の購入から2年までが、リサイクルショップに買い取ってもらえる目安です。

ちなみに、希少価値のあるものだったら、品物によって売るリサイクルショップを選ぶことが重要です。例えば、オーディオ機器であれば、中古オーディオ専門店のほうが、正しく価値判断ができます。どんなものでも買い取るタイプのリサイクルショップでは、希少性までは判断できません。

不用品をゴミとして処分する方法

不用品の処分方法を比較

不用品を買い取ってもらう時間がないときは、ゴミとして処分することになります。処分方法によっては、時間がかかったり、費用がかかったりします。どの方法が自分に適しているか、比較、検討をしましょう。

■不用品の処分にかかる費用と時間
処分方法 費用 かかる時間
ゴミの日に出す - ◎
粗大ゴミ回収 △ ○
回収業者 ○ △
引越し業者に依頼 ◎ -

不用品をゴミの日に捨てる

もっともシンプルな方法が、不用品をゴミの日に捨てることです。自治体によって異なりますが、ある程度小さなものであれば、不燃ゴミとして捨てることができます。また、大きなものでも、小さく分解してしまえば、ゴミの日に捨てられます。この場合、可燃ゴミ、不燃ゴミ、プラスチックなど、自治体ごとの分別ルールに気をつけましょう。詳しくは、自治体のウェブサイトを参照してください。

ただし、一度にたくさんのゴミを捨てると、収集を拒否されることがあります。計画的に、日常のゴミとあわせて、少しずつ捨てていきましょう。また、分解でケガをする恐れがあるものは、無理せず粗大ゴミとして捨ててください。

粗大ゴミとして不用品を捨てる

大きな不用品は、粗大ゴミとして捨てるのが、安くて、手っ取り早い方法です。粗大ゴミの処分方法は、自治体によって異なるので、ウェブサイトで確認しておきましょう。

一般的には、粗大ゴミの収集を自治体に申し込んで、指定された料金のシールを購入してゴミに貼り、指定した日に家の前かゴミ収集所に廃棄します。3~4月の引越しの繁忙期だと、捨てたい日の予約がすでに埋まってしまっていることがあるので、なるべく早く申し込みましょう。自治体によっては、ウェブサイトから申し込むことができます。

どうしても引越し日前に捨てたいものの、すでに予約が埋まってしまっている場合は、粗大ゴミを回収する施設まで自分で運ぶ方法があります。自動車などの運搬手段が必要ですが、多くの粗大ゴミを、希望する日にまとめて捨てることができます。

不用品の回収業者に依頼する

不用品の回収業者に依頼すれば、費用はかかりますが、ほとんどのものを引き取ってもらえます。ただし、料金に曖昧な回収業者もいて、当日になってから追加料金を請求されることもあります。回収を依頼するときに見積もりをもらい、追加料金が発生するケースについてよく確認しておくことが大切です。可能なら、複数の回収業者から見積もりをもらって、比較しましょう。

また、ゴミが山積みになっている部屋でも対応してくれる回収業者もいます。引越しをする前に、大量のゴミを処分する必要がある人は、そういった部屋に対応してくれる回収業者に依頼しましょう。

引越し業者に不用品の処分を依頼する

引越し業者によっては、不用品の処分、買取りを請け負ってくれるところもあります。もし、引越し業者のサービスを利用したいときは、訪問見積もりを依頼するときに、そういったサービスがあるか確認しておきましょう。

引越し業者に不用品の処分を依頼する最大のメリットは、訪問見積もりを受けたときに、不用品の処分の見積もりもあわせて行えることです。回収の作業も引越しの作業と一緒に行ってくれるので、別に回収業者に依頼する手間を省くことができます。

その代わり、引越し業者が回収した不用品は、最終的に産業廃棄物の処理業者が処分することになるので、引越し業者が仲介した分、自分で回収業者に依頼するよりも料金が高くなる傾向があります。

処分方法が決められている電化製品とパソコンに注意

「家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)」や「パソコンリサイクル法(資源の有効な利用の促進に関する法律)」により、特定の電化製品やパソコンを処分するには、指定された方法に従う必要があります。

家電リサイクル法の対象になる電化製品は、購入した小売店か回収を請け負う小売店で引き取ってもらうか、指定引取場所へ持ち込む必要があります。また、リサイクル料金がかかります。

家電リサイクル法の対象になる電化製品
テレビ
(液晶テレビ、ブラウン管テレビ)
冷蔵庫
洗濯機 エアコン

パソコンや液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ(ブラウン管ディスプレイ)は、パソコンリサイクル法によって、パソコンメーカーが回収することになっています。

パソコンリサイクル法の対象になるパソコン機器
デスクトップパソコン ノートパソコン
液晶ディスプレイ CRTディスプレイ
液晶ディスプレイ一体型パソコン CRTディスプレイ一体型パソコン

「家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)」による処分方法

「特定家庭用機器再商品化法」とは、一般的に「家電リサイクル法」と呼ばれている法律のことで、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンを処分する方法が定められています。これらの電化製品は、製造業者や輸入業者による回収とリサイクルが義務付けられています。該当する電化製品を処分するには、リサイクル料金を払って、購入した小売店へ持ち込まねばなりません。

しかし、引っ越したり、譲ってもらったりしたために、電化製品を購入した小売店に持ち込むことができない場合は、指定引取場所に持ち込んで処分することになります。もし、自分で持ち込むことができない場合は、運搬費用を負担して、業者に依頼することになります。この場合も、リサイクル料金を支払います。

自治体に相談すれば、持ち込める指定引取場所や回収してくれる小売店を紹介してもらえます。

■リサイクル料金例
電化製品 リサイクル料金
エアコン 972円~
テレビ ブラウン管(15型以下) 1,836円~
ブラウン管(16型以上) 2,916円~
液晶・プラズマ(15型以下) 1,836円~
液晶・プラズマ(16型以上) 2,916円~
冷蔵庫・冷凍庫 170L以下 3,672円~
170L以上 4,644円~
洗濯機・衣類乾燥機 2,484円~

※平成28年4月1日現在。別途収集・運搬料金が必要です。また、メーカー等によって料金が異なります。
※経済産業省のウェブサイトを参考に作成。

経済産業省「家電リサイクル法の仕組み」

「パソコンリサイクル法(資源の有効な利用の促進に関する法律)」による処分方法

「資源の有効な利用の促進に関する法律」とは、「小型家電リサイクル法」や「パソコンリサイクル法」と呼ばれる法律のことで、小型の電化製品やパソコンをメーカーや輸入業者が回収し、リサイクルすることが義務付けられています。

2003年以降に発売されたパソコンは、購入時にリサイクル費用を製品代に上乗せする形で支払っているため、無償で回収してもらえます。リサイクル費用を払ったパソコンには「PCリサイクルマーク」が付いています。パソコンメーカーに連絡すれば、引き取ってもらえます。

2003年以前に販売されたパソコンやPCリサイクルマークのないパソコンの場合は、リサイクル料金を払って、パソコンメーカーに引き取ってもらうことになります。パソコンメーカーに連絡すれば、回収方法について指示してもらえます。リサイクル料金は、パソコンメーカーによって異なります。

もし、パソコンメーカーが倒産していたり、国内に存在していない場合は、「パソコン3R推進協会」に連絡して、処分方法を指示してもらいましょう。自作パソコンも、「パソコン3R推進協会」に有料で処分してもらえます。また、パソコンメーカーが倒産して、その事業を引き継いでいる会社がない場合、PCリサイクルマークがあっても、料金がかかることがあります。

■パソコン機器の回収を担当する業者
PCリサイクルマーク パソコンメーカー *1
回収の依頼先 費用
ある ある パソコンメーカー*1 無償
ない ある パソコンメーカー*1 有償
ある ない パソコン3R推進協会 有償
ない ない パソコン3R推進協会 有償

*1:または、事業を継承する事業者。

「パソコン3R推進協会」について詳しく知りたい方はこちら

パソコンを処分する前に必ずデータを消去しよう

パソコンに保存されているデータは、処分する前に必ず消去しましょう。パソコンのハードディスクには、メールやショッピングサイトで買い物をした履歴などさまざまな個人情報が記録されています。データを消去しないままパソコンを処分することは、これらのデータを残したまま手放すということです。悪意のある人がデータを使い、悪用する可能性があります。

重要なファイルを削除するだけでは、データを消去したうちには入りません。技術力のある人であれば、簡単にデータを復活させることができます。データを完全に消去するソフトが販売されているので、それを利用しましょう。パソコンメーカーによっては、無償で配布していることがあります。

会社の重要な機密情報を含んでいる場合は、ハードディスクを破壊するのもひとつの方法です。パソコンを分解してハードディスクを取り出し、1時間ほど水没させてから乾燥させると、ハードディスクそのものを使えなくすることができます。ほかには、釘でハードディスクを打ち抜くなどの方法がありますが、危険なのであまりおすすめはしません。

不用品の処分はスケジュールを立てて計画的に

不用品の売却にかかる期間は1ヵ月以上

ネットオークションに不用品を出品して処分する場合、出品から落札、発送などの手間がかかるので最短でも2週間は想定しておく必要があります。複数の不用品を出品する場合は、1回の出品で落札されないことも考えると、1ヵ月以上かかると思っておきましょう。

フリーマーケットは、事前に申し込む必要があるので、それだけの期間が必要です。開催の2週間~1ヵ月ほど前が締め切りになっています。ただし、出店スペースに空きがある場合は、当日の申込みを受け付けてくれることがあるので、問い合わせてみましょう。

ネットフリーマーケットは、ネットオークションよりも短い期間で取引が成立することがありますが、それは出品してすぐに売れた場合です。なかなか売れない場合は、価格を調整して再出品するなどで時間がかかります。また、どんなに安くしても、購入希望者が現れないと売れません。やはり、1ヵ月は余裕を見ておきたいところです。

不用品を売却する方法としては、リサイクルショップに買い取ってもらうのが一番早いです。しかし、希少性のあるものを専門店に売るなど、少しでも高く買い取ってもらおうとすると、それなりに時間がかかります。2週間ほどを想定しておきましょう。

どの方法でも、必ず売れるとは限りません。もし売れなかった場合は、ゴミとして処分することになるので、そのための期間を用意しておくことが大切です。

引越し目前に急いで処分したい場合は回収業者へ

急に引越しが決まったり、不用品を処分し忘れていたりした場合は、不用品の回収業者に頼むのが一番早い方法です。自治体による粗大ゴミの回収は、土曜日や日曜日の場合、1週間前だとだいたい予約が埋まっています。しかし、回収業者であれば、依頼してすぐに回収してくれることもあります。ちなみに、住宅地をトラックで移動して集客している回収業者には、悪質な業者も少なくないので、可能な限り、自分で選んだ業者に連絡しましょう。

もし、どうやっても不用品を処分できなかったときは、ほかの荷物と一緒に引越し業者に新居へ運んでもらいましょう。少なくとも、旧居に不用品が残ったままという、最悪の事態だけは避けることができます。

2016年12月8日掲載

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ガイドプロフィール
吉田 章(よしだ・あきら)
株式会社ウェブクルー 引越し関連サイト 営業担当

株式会社ウェブクルーが運営する引越し関連サイトの営業担当者。引越しに関する造詣の深さを活かし、営業担当として活躍中。

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