引越し見積もりは即決で最安値になる?業者の意図を知って対策しよう

ガイド:吉田 章

本記事では、引越し業者が即決と求める理由やメリットやデメリット、即決で失敗しない方法や即決よりも安くする方法などを紹介します。

引越しの見積もりを依頼する際に、引越し業者から「今日契約してもらえれば、もっと安くします!」といったように、即決での契約を求められる場合があります。

このように即決を求められた際に気になるのが「本当に今日契約すると安くなるのか」ということではないでしょうか。提示金額が本当に最安値かどうかは、引越しを依頼する側で調べる方法がなく慎重に行う必要があります。また繁忙期などであれば特にわかりづらいでしょう。

そこで重要になってくるのが「引越しの相場価格」と「引越し業者が即決を求める意図」を知ることです。そこで本記事では、引越し業者が即決と求める理由やメリットやデメリット、即決で失敗しない方法や即決よりも安くする方法などを紹介します。

引越し見積もりは即決で最安値になる?業者の意図を知って対策しよう

引越しの見積もりは即決すれば安くなる?

引越しの見積もりは即決すれば安くなる?

まずは引越しの見積もりは即決すれば安くなるのかについてです。引越し業者のいう即決とはどのような状態なのか、基本的な部分から確認していきましょう。

そもそも「即決」とはどのような状態?

即決とは営業や接客などのセールスの場面において、売り手が最も望む状態のことを指します。買い手に購入や契約をするかどうかを考える時間を与えず、その場で購入を決めさせる営業手法の1つです。

人は購入するかどうかを考える時間が長くなるほど購入意欲が抑えられ、その結果購入までに至らなくなるものです。また購入の検討中に他社が営業をかければ、より迷ってしまいます。

第三者が購入や契約を控えるようアドバイスをすることもあるかもしれません。しかし即決での購入では、これらの購入を阻害する要因は排除できます。

これは引越し業者も同様です。引越し業者に見積もり依頼を行うと多くの場合、訪問見積もりを勧められるでしょう。

訪問見積もり時に即決を促すことで相見積もりを防ぎ、契約の可能性を高めることを目的としているのです。

即決で最安値になるとは限らない

即決での契約は必ずしも最安値になるとは限りません。訪問見積もりの際に「通常価格であれば10万円です。しかし今日契約してもらえるなら、半額の5万円になるよう上司に掛け合います」と言われたらどうでしょうか。

半額になるのならと多くの方は今日契約したほうがお得と感じるでしょう。しかしこの「5万円」は本当に安いのでしょうか。

即決で契約するということは、提示価格が本当に安いのかどうかを知らずにお金を払うことになります。引越しの見積もり金額は引越しの曜日や時期、荷物量、立地条件、オプション作業の有無などさまざまな条件のうえで決まります。

よって、よほど引越しの経験が豊富な方以外は適正価格であるかどうかは判断しづらく、最安値で引越しを行いたいなら即決は控えるべきです。

引越し業者が即決を求める4つの理由

引越し業者が即決を求める4つの理由

引越し業者が即決を求める理由はいくつか存在します。それを知ることで引越し業者の意図が見えてくるでしょう。ここでは4つの理由について解説します。

トラックや人員を早く確保するため

まず1つ目は「トラックや人員を早く確保するため」です。即決で契約してもらうことで、すぐに引越し当日に必要なトラックや人員の確保に移ることができます。

今後のスケジュールを埋めることが引越し業者の営業マンの仕事ともいえるでしょう。そのためにも回答を早くもらいたいのです。

自社で契約してもらうことが最良の結果ですが、もし契約とならなければ次の商談に早く移る必要があります。特に3月や4月の繁忙期には、日程の取り合いとなるため、即決以外はそもそも契約できないという場合もあるかもしれません。

受注率アップのため

2つ目は「契約の受注率アップのため」です。引越しをする際の業者選びは悩みの種といえるでしょう。

引越しは費用だけでなく、その他の手続きや新たな家具の購入など、やることは山積みです。そのタイミングで複数の引越し業者に相見積もりを依頼すると、やり取りの内容を忘れたり、最安値の見積もりがその業者だったかわからなくなったりなど、混乱が生じます。

その結果、引越しの予約がとれなくなり、最悪の場合は引越しをしないということにもなりかねません。このようなことにならないためにも、引越し業者としては訪問見積もり時に即決しておきたいのです。

急なキャンセルや相見積もりによる失注を防ぎ、受注率アップを目的としていることも認識しておきましょう。

営業マンの効率を上げるため

3つ目は「営業マンの効率を上げるため」です。即決での契約は営業マンの手間や時間を省くことができます。

即決以外の契約では、営業マンが何度も状況確認のために電話したり、訪問をしたりする必要があるでしょう。また、他社に相見積もりを出され、何度も価格交渉を行うよりも、最初の訪問時に最安値で提示したほうが、効率的だという考え方もあります。

特に3月や4月の繁忙期前は、効率的に商談を行いたいというのが、即決を求める要因となる場合が多いでしょう。

キャンセル防止のため

4つ目の理由は「キャンセル防止のため」です。引越し業者としては、せっかく受注した契約がキャンセルになるのはどうにか防ぎたいものです。

そこで即決を求め、さらには梱包時に必要なダンボールを置いて帰ることでキャンセルを未然に防止しています。依頼側としては、訪問見積もり時に渡されたダンボールは返却するか、使用しない場合でも買い取る必要も出てくるでしょう。

ダンボールの無料提供はあくまでも契約が前提になっていることが多く、即決する意思がなければダンボールは置いて帰らないように伝えるほうが無難です。

この手間を惜しむユーザーは、キャンセルしづらくなるのです。

見積もりを即決するメリットとデメリット

見積もりを即決するメリットとデメリット

続いて引越しの見積もりを即決するメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。それぞれの内容を把握して、即決するかどうかを決めてみてください。

【メリット】引越し業者を選ぶ手間が省ける

見積もりを即決することで「引越し業者を選ぶ手間が省けること」はメリットの1つといえます。引越しの見積もりは複数社から相見積もりを取得し、価格の相場を理解してから契約するほうが適正価格で契約できる可能性が高まります。

ただし、訪問見積もりを依頼するとなると、最低でも1件の業者あたり1時間以上は対応することになるでしょう。これを2社3社と行えば、2倍3倍の時間を必要とします。

時間に制限の無いであれば問題にはならないかもしれません。しかし平日は仕事で忙しく、土日しか時間がとれない方は、相見積もりのための対応で1日が潰れてしまいます。

そこで即決で契約することで、相見積もりにかかる時間を大きく削減可能です。やりとりも1社だけであるため、連絡等もスムーズになるでしょう。

急な引越しで時間がない方やそもそも業者とのやりとりが面倒と感じる方にとっては、即決は大きなメリットです。

【メリット】荷造りをすぐに開始できる

もう1つのメリットは「荷造りをすぐに開始できること」です。引越し業者から当日の流れや費用の説明を受けていると、すぐにでも荷造りを開始したくなる場合もあります。

荷造りを始めるにはダンボールは必要です。即決で契約すると伝えれば、引越し業者の多くはその日にダンボールを置いていってもらえるでしょう。

また引越しまでに時間が無い方にとってもメリットとなるかもしれません。

【デメリット】引越し料金が高くなる場合がある

見積もりを即決するデメリットは「引越し料金が高くなる場合があること」です。即決すれば1社の見積もり価格しか把握していない状態で契約することになり、場合によっては相場価格よりも高い価格で契約することにもなりかねません。

また、見積もり価格に含まれる作業範囲を理解せず即決してしまうと、自分では契約に含まれていると思っていた作業が含まれない場合もあります。そうすればあとから追加料金を支払うことになり、結果的に高額になるケースもあるため注意が必要です。

【デメリット】クロージングするための営業トークの可能性がある

即決を求めてくる引越し業者の中には「クロージングするための営業トーク」で即決を進めてくる場合もあります。業者によっては、虚偽の内容で契約しようとする場合もあるので、注意しましょう。

引越しの適正価格はわかりづらいことを利用し、業者側のみが得をするような契約を進める営業マンがいるのも事実です。即決で契約するとなると、自分が損をしていることさえ気づかない可能性が高くなります。

ただし、引越し業者の善し悪しは判断しづらいでしょう。だからこそ、引越し費用における相場価格を知ることが重要です。

引越し見積もりの即決で失敗しない方法

引越し見積もりの即決で失敗しない方法

では、引越し見積もりの即決で失敗しないためにはどうしたら良いのでしょうか。即決かつお得に契約するための3つの方法をお伝えします。

こちらから条件付きで即決提案する

まず1つ目は「こちらから条件付きで即決提案すること」です。引越し業者との駆け引きをあえて行わず、引越し料金を安くして欲しいと伝えます。

例えば訪問見積もりの際に引越し業者から「他社でも相見積もりを取られていますか?」と尋ねられたとしましょう。その回答として「もともと御社で契約するつもりで見積もり依頼をしています。ですから、最安値でお願いしたいです」と切り出してみましょう。

引越し業者としても即決で契約できるため、お互いにメリットがある提案です。ただし、この場合も相場価格を把握できていなければ最安値かどうかがわかりません。この方法を使うとしても、事前に相場価格は調べておくようにしましょう。

即決してもいい金額をあらかじめ決めておく

2つ目はあらかじめ「即決してもいい金額を決めておくこと」です。相場を調査し、理解したうえで即決でも損をしない金額を事前に割り出しておきます。

即決を条件に提示された金額が、事前に調べた相場価格とかけ離れている場合は迷わず断っても良いでしょう。またもう少しで希望金額に届きそうな価格であれば、あえてこちらから「◯◯円なら今日契約します」と指値で交渉するのも効果的です。

最悪の場合は契約後のキャンセルも可能

もし即決で契約した価格が相場価格とかけ離れていると判明した場合、契約後のキャンセルも可能です。契約後も念のため他社で見積もりをとったらそちらの方が安かったということもあるでしょう。

引越しをキャンセルできる期限は、引越し当日の3日前までしていることが一般的です。国土交通省が定める「標準引越運送約款」にもそのように規定されています。

引越し業者はこのルールを守る義務があるため、基本的にはキャンセルを断ることはできません。

即決以外で引越し見積もりを安くする方法

即決以外で引越し見積もりを安くする方法

見積もり価格は即決以外でも安くすることができます。そこで誰にでもできる3つの方法について見ていきましょう。

日時を引越し業者の都合に合わせる

まずは日時を引越し業者の都合に合わせるようにしてみましょう。引越しの日時を決める際、こちらから希望日を伝えることが一般的です。

しかし、あえて引越し業者に任せることで見積もり価格を安くしもらえるかもしれません。引越し業者では、1日に複数件の引越し作業を行います。

ただし、引越しの時間に指定があったり、同日で離れた場所で引越し作業があったりするとどうしても空き時間が発生します。もちろんその空き時間からは売上は発生しません。

そんなとき「いつでも大丈夫です」という引越し依頼があれば、そのスキマ時間を埋められるため、引越し業者にとっても助かるのです。トラックや人員の回転率を上げることができるため、引越し業者としても値引きしやすくなります。

契約希望の業者とは最後に商談する

次は「契約希望の業者とは最後に商談すること」です。交渉期間に余裕があり、契約希望の業者に目処が立っている場合はこの方法をおすすめします。 

その理由は本命の業者と交渉する際に、複数の業者から取った見積もり価格をこちらから提示できるからです。「これらの見積もりよりも安くしてもらえれば即決します」とこちらから交渉するために材料となります。より確実に値引きを依頼できる方法の1つです。

引越し一括見積もりサービスを利用する

最後は「引越し一括見積もりサービスを利用する」をおすすめします。何度もお伝えした通り、引越し費用を安くするためには、相場価格を知ることが何より重要です。

ただし、1社1社に見積もりをするのは時間も労力もかかります。しかし一括見積もりサービスを利用することで、見積もりに必要な情報を入力するだけで、複数の引越し業者からまとめて見積もりを取得できます。

時間も労力も必要としない一括見積もりサービスは取っておいて損はないでしょう。簡単に一番安い引越し業者を見つける唯一の方法ではないでしょうか。

即決への正しい理解が見積もり価格を安くする

即決への正しい理解が見積もり価格を安くする

ここまで引越し業者が即決を求める理由やメリットやデメリット、即決で失敗しない方法、即決よりも安くする方法などを紹介しました。引越し見積もり時の即決にはメリット、デメリットそれぞれ存在します。

しかし、どちらにも共通しているのが、相場価格を把握していなければお得かどうかの判断ができません。今回紹介した即決で見積もりを安くする方法や即決以外で安くする方法などを活用し、相場価格より安く引越しできるように工夫してみましょう。

また、即決への正しい理解が深まった今なら引越し一括見積もりサービスも利用すれば、もっと安くできるかもしれません。

2021年3月16日掲載

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ガイドプロフィール
吉田 章(よしだ・あきら)
株式会社ウェブクルー 引越し関連サイト 営業担当

株式会社ウェブクルーが運営する引越し関連サイトの営業担当者。引越しに関する造詣の深さを活かし、営業担当として活躍中。

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