引っ越しのおまかせパックについて知っておきたい7つのこと
何かと手間がかかる引越し。そんな引越しの負担を減らして手軽に行えるのが、各引越し業者が用意している「おまかせパック」などのサービスです。今回は梱包から荷ほどきまでまとめて依頼できる「おまかせパック」を利用する際のポイントを解説します。
引っ越しは、楽ではありません。梱包、開梱、収納。作業自体は単純ですが、量が多いですし、新居での荷解きや収納を見越して梱包作業をするのは、神経を使います。一日で終わるような性質のものではありませんから、やりかけの作業が頭の片隅にちらつくという微妙なストレスを抱えたまま日常を過ごさねばなりません。
そこで検討したいのが、梱包や荷解きまでを含めて引っ越し業者に任せることができるおまかせパックです。
本記事では、おまかせパックを利用する上で知っておきたいポイントを7つに絞って、解説していきます。
目次
どこまで任せられるかは引っ越し業者によって違う
一口におまかせパックと言っても、含まれる作業項目はプランや引っ越し業者によって違います。梱包・開梱を料金に含んでいるプランもあれば、梱包だけ業者が担当し、開梱は依頼主が担当するというプランもあるわけです。
おまかせパックの依頼を検討するときは、自身がどのような作業を任せたいかをまず明らかにし、その上で要望を叶えてくれる業者を見繕うことが大切です。
おまかせパックの内容の例
参考までに、主要引っ越し業者のおまかせパックのサービス内容を以下に紹介します。
アート引越センター
| ハーフコース | 荷造り・家具梱包・搬出・輸送・養生・搬入・セッティング・資材回収 |
|---|---|
| フルコース | 荷造り・家具梱包・搬出・輸送・養生・搬入・セッティング・荷解き/片付け・資材回収 |
参考:おまかせパック|引越し料金・費用の見積もりはアート引越センター
https://www.the0123.com/plan/omakase/
サカイ引越センター
| らくらくAコース | 荷造り・養生・家具梱包・搬出・輸送・養生・搬入・セッティング・荷解き・10分サービス(税抜き1500円の安心保証パックを利用した場合に受けられる、10分程度でできる軽作業のおまかせサービス) |
|---|---|
| らくらくBコース | らくらくAコースから「荷解き」を省いた内容 |
| らくらくCコース | らくらくAコースから「荷解き」を省き、「荷造り」を食器のみに限定した内容 |
| らくらくコースプレミアム | らくらくAコースにダスキンによる3回のお装備サービスが追加された内容 |
参考:引越しコース|【公式】サカイ引越センター 引越しの見積もりは引越しのサカイへ
http://www.hikkoshi-sakai.co.jp/plan/
日通
| ハーフプラン | 小物箱詰め・大物梱包・搬出・輸送・搬入・解梱・設置 |
|---|---|
| フルプラン | 小物箱詰め・大物梱包・搬出・輸送・搬入・解梱・設置・箱開け収納 |
参考:家族のお引越し |引越しは日通
オプションプランを併用するとさらに楽
おまかせプランの多くは、梱包、開梱から収納までを任せるプランですが、このほかにオプションとして追加できるサービスが用意されています。
例えば、以下のようなものです。
- エアコンの設置工事
- 各種ライフライン器具工事
- ピアノの輸送
- ハウスクリーニング
- 盗聴器等の探査
- 荷物の一時保管
- 車両の陸送
- 耐震施工
- 不用品の買取(あるいは引き取り)
ラインアップされるサービスの内容は業者によって異なりますので、もし引っ越し作業と併せて任せたい作業がある場合は、事前に確認されることをおすすめします。
引っ越し料金を抑えたい場合には不向き
引っ越しのおまかせパックは、手間を省きたい人にとっては魅力的なプランです。しかし一方で、引っ越しを安く済ませたい人にとっては必ずしもおすすめできません。
ここで、おまかせパックのメリット、デメリットをかんたんに押さえておきましょう。
手間が掛からないのがメリット
おまかせパックは、その名の通り、引っ越し作業の大部分を業者に丸ごと任せるプランです。
引っ越しが初めてで勝手がわからない、多忙で荷物を梱包する時間が取れない、というような人に向いています。
最低限の生活を維持しながら荷物を整理するのは、地味に神経を使いますし、相応の手間が掛かるもの。また、高齢だったり妊娠していたりで、荷物整理が簡単にはできない人もいます。
そうした精神的、身体的負担を一挙に解決できるのが、おまかせパックの大きなメリットと言えます。
そのぶん料金は高め
当然といえば当然ですが、業者に作業を任せる分、一般的なプランに比べて料金が高くなるというデメリットがあります。
また、業者によって対応しているプラン内容が細かく違い、料金の比較・検討がしづらいという欠点も。要望が多い場合、オーダーメイドに近い形での依頼となりますから、そのぶん事前の打ち合わせを入念に行う必要があります。
もちろん、梱包作業や開梱作業を自分たちで行う場合よりも手間は省けますが、一方で業者とやりとりする手間が増える、ということは知っておくと良いでしょう。
一部作業を自分で行うことでコストダウンも可能
おまかせパックのプラン内容にもよりますが、中には一部の作業を自身で行うことで、コストダウンが見込めるケースもあります。
必要十分なサービスを受けつつ、料金を最小限に抑えたいなら、見積もりを出してもらう段階でコストダウンの可能性について交渉してみることをおすすめします。
おまかせパックでも見積もりは必要
おまかせパック、という言葉に定額のイメージを持つ人もいることでしょう。
しかし荷物量が少ない場合を除き、引っ越しで定額というのはあり得ません。移動距離や荷物の量、時期などによって、料金が変わってくるからです。そのため、案件ごとに見積もりを出して、それに納得できた場合に契約、という流れが一般的です。
これは、おまかせパックであっても同様です。
大まかな見積もりの流れ
見積もりの流れですが、まず業者に問い合わせて、訪問してもらう日取りを決定します。
そして、運搬する荷物を実際に目視で確認してもらい、詳細な見積もりを出してもらうわけです(最近はリモートでの見積もりに対応している業者もいます)。見積もりに納得できたら契約締結、という流れです。
ただ、家に招いてまで見積もりを出してもらって、契約を断るのは心苦しいですよね。そのため問い合わせ時に概算で見積もりを出してもらい、予算に適う金額かを、ある程度判断した上で訪問を依頼することをおすすめします。なるべく正確に見積もりを出してもらうためにも、初回問い合わせ時には事前に引っ越し予定日や運搬する荷物の量、種類など、見積もりに関わる情報をできるだけ細かくメモして、控えておきましょう。
当日までにやっておくべきこと
おまかせパックの場合、引っ越しに関連する作業で自身が対応すべきことはほとんどありません。
ただ、業者がスムーズに作業を進められる環境を整えておく必要はあります。例えば冷蔵庫の水抜きや、引っ越し当日までの生活で出るゴミの処分などです。
また、貴重品は原則運んでもらえませんから、その整理も必要でしょう。
ほか、新居での搬入作業の参考情報として、事前に家具家電の配置図の記入を求められることもあります。依頼する引っ越し業者やプランの内容により、対応すべき作業が異なりますから、細部は契約時に確認しておくことをおすすめします。
相見積もりをすると料金の引き下げが見込める
お金を掛ける代わりに作業の大半を業者に任せられるのがおまかせパックの魅力ですが、安く済ませられるならそれに越したことはありませんよね。
より安い料金で引っ越すには、いきなり一社に絞らず、複数の業者に見積もりを取って料金を比較・検討することが大切です。
相見積もりには一括見積もりサービスがおすすめ
一社一社候補を探して見積もりを依頼するのは、手間も時間も掛かります。
そこでおすすめしたいのが、一括見積もりサービスを利用することです。必要な情報を一度入力するだけで、目ぼしい業者に一斉に見積もりを依頼することができます。
見積もりには原則無料で対応してもらえますから、複数の業者に依頼したからといって費用が掛かる心配もありません。
ただ依頼する業者が多すぎると、その後の見積もり作業の手間が大きくなってしまいます。レスポンスの速度や対応力、概算見積もりの金額などを参考に業者を絞り、実際に訪問してもらう引っ越し業者は三社程度に留めましょう。
訪問見積もりで値引き交渉するコツ
訪問見積もりを依頼するときは、もっとも有力な候補が最後になるように段取りを組むことをおすすめします。
競合他社の具体的な数字があった方が、値切り交渉を進めやすいからです。
また交渉の際は、即決できる大まかなボーダーラインを示しておき、そこから落とし所を探った方が、話がスムーズです。交渉しても予算内に収まらない場合は、プラン内容を一部変更することで値下げが見込めないかどうか確認してみるのも手。
いずれにせよ、相手に敬意を持って、率直に要望を伝えることが大切です。
その他得するための豆知識
値切り交渉以外にも、料金を下げる方法はあります。例えば、以下のようなものです。
クレジットカードの優待
クレジットカードの中には、会員優待として特定の引っ越し業者を利用した場合に割引やその他サービスが受けられるものがあります。
例えばエポスカードやイオンカード、セゾン・UCカードなどが引っ越し優待を完備している代表的なブランドでしょう。
カードごとに適用条件が異なりますから、カードを持っているからといって必ず利用できるものではありません。とはいえ、割引率とっても1~3割と魅力的ですから、心当たりがあるなら一度手持ちのカードの優待を調べてみることをおすすめします。
電子決済やカード決済によるポイント還元
電子決済やカード決済に対応している引っ越し業者であれば、ポイント還元によってお得な取引ができる可能性があります。
こちらも、利用する決済サービスやカードブランドによって還元率が異なりますから、事前に下調べやシミュレーションを行い、もっとも得をする選択肢を吟味してみてください。
当日は意外と手持ち無沙汰
搬出作業、搬入作業とも、原則として依頼主本人の立ち会いのもとに進められます。どの荷物をどういう順番でどこに運び込むのか、といった基本的な確認に加え、要所要所で不明点が出てくることが予想されるからです。
だからと言って、引っ越し作業を手伝うというのもあまり歓迎されません。引っ越し業者は搬出だけでなく搬入のことも考え、もっとも効率な手順で作業を進めます。手伝ったからといって邪険にされることはありませんが、不用意に手伝うと、かえって作業効率を悪化することにもなりかねないのです。
また、万が一、後になって荷物の破損などが発覚した場合に責任の所在が曖昧になってしまいます。
当日は、黙って引っ越し業者の作業を見守り、要所要所で指示出しをするという、単純でありながら重要な任務があることを知っておきましょう。
トラブルが発生する可能性もゼロではない
業者に丸投げできるのがおまかせパックの大きなメリットですが、すべての作業を引っ越しのプロが担当しても、トラブルが起こる可能性をゼロにはできません。
予防や対策の参考にするためにも、引っ越しで起こりがちなトラブルも知っておきましょう。
荷物が破損・紛失する
引っ越しのトラブルで多いのが、運搬中に荷物を破損・紛失してしまうというものです。
例えばトラックが揺れた衝撃で大物家具・家電が倒れて破損してしまったり、ガラス・陶器類が割れてしまったりといったことです。
また、中には本来解体できない家具を無理に解体しようとして壊してしまうケースや、荷物は無事でも建物に傷をつけてしまうケースなども見られます。
引っ越し業者に過失があることが明らかである場合は、引っ越し当日から三ヶ月以内に申し出れば保証してもらうことが可能。補償の内容ですが、修理できる場合は修理代を、修理ができない場合は別途購入した代替え品を、代替え品も用意できない場合は金銭を、という優先度で適用されるのが一般的です。
ちなみに、一見故障のわかりづらい電子機器(パソコンやゲーム筐体)が引っ越し後に動作しなくなった場合は、原則補償の対象外となります。ハードディスクに大切なデータを保存しているようなら、バックアップを取っておくか、くれぐれも慎重に梱包・運搬してもらうように伝えておきましょう。
設置ミスで家電をすぐに使用できない
おまかせパックにエアコンや洗濯機などの設置、配管等が含まれている場合、作業の不備で設備がすぐに使えない、というトラブルも起こりえます。
照明の付け間違いなど、単純なミスであれば良いのですが、中には配管ミスで水浸しになってしまうケースも。水漏れは被害が予想以上に大きくなってしまうことも考えられますから、作業完了後はすべての設備が問題なく使えるか、しっかり動作確認しておくことをおすすめします。
作業時間が大幅にズレる
引っ越しには天候や道路事情など、少なからず不確定要素が付きまといます。そのため、ある程度の遅延は仕方がないのですが、時間指定しているにも関わらず大幅に作業時間がズレることもあり得ます。
自分の努力で対策をすることは難しいですから、引っ越し日当日は、なるべく重要な約束事は避けるように気をつけましょう。
2021年2月18日掲載
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株式会社ウェブクルーが運営する引越し関連サイトの営業担当者。引越しに関する造詣の深さを活かし、営業担当として活躍中。
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