外国製の激安タイヤ、買っても大丈夫?
タイヤの価格破壊が進行中
外国製の低価格タイヤが販売されているのをよく見かけるようになりましたが、日本メーカーのタイヤの半額以下ということも珍しくない韓国や中国のタイヤには、性能的な不安を覚える人も多いようです。
しかし、韓国のタイヤメーカーであるハンコックは今やメルセデス・ベンツの高級モデル(ただし、韓国向けのみ)にも純正採用されるほど、信頼性が向上しています。低価格だからといって過度に心配する必要はありません。中には、静寂性やウェット性能、乗り心地や剛性で差が出るという声も聞かれますが、軽自動車やコンパクトカーなど、走りにこだわりを求めない車種であれば、激安タイヤは車の維持費を節約してくれる強い味方となるでしょう。
車の維持費で意外と大きな出費になってしまうのがタイヤ。しかし、この数年で海外メーカーの激安タイヤが普及し、以前の半分以下の予算でタイヤ交換ができるようになりました。嬉しい半面、不安も感じてしまいます。海外メーカーの激安タイヤは安心して使えるのでしょうか。
韓国タイヤが先陣を切って性能と信頼を証明
タイヤメーカーと言えば、国内ではブリヂストン、ダンロップ、ヨコハマ、トーヨー、それにファルケンなどが有名です。長いあいだ、日本で自動車用タイヤと言えば、この5ブランドと、輸入ブランドのグッドイヤー、ミシュラン、ピレリ、コンチネンタルあたりがすべてだったと言えるでしょう。
ところが、この数年で色々なブランドが日本に進出してきました。先陣を切ったのは韓国製タイヤです。10年ほど前からハンコックやクムホといったブランドが日本でも販売されるようになり、車好きの中ではその良し悪しが大きな話題になったものです。
安全のためにも、タイヤだけは価格で選んではいけない。そんな考えから、信じられないほど安い韓国製タイヤに否定的な意見も決して少なくありませんでした。
しかし、韓国製タイヤがその性能を証明し、信頼を勝ち取るまでにそれほど時間はかかりませんでした。性能については、両ブランドとも積極的にレース活動を展開。日本では人気の高いスーパーGTにタイヤを供給し、それぞれ好成績をあげました。
言葉であれこれいうよりも、レースでズバッと結果を出すほうが、はるかに説得力があるもの。今では、愛車でサーキット走行を楽しむ車好きのあいだでも、韓国製タイヤは「タイムの出るタイヤ」として常識になっています。
信頼性については、自動車メーカーが新車に装着する純正タイヤとして採用し、ユーザーの不安を払拭しました。ハンコックのタイヤは、高級車の代名詞であるメルセデス・ベンツのSクラスに純正採用されているのをはじめ、世界中の自動車メーカーが採用しています。クムホも国産メーカーを含む様々なメーカーに採用されています。
現在、韓国タイヤの人気に続くかのように、中国や東南アジアのタイヤが大量に日本市場に進出しています。数えきれないほどのブランドがありますが、台湾のナンカン、フェデラル、ケンダ、中国のリンロン、トライアングル、インドネシアのATRスポーツ、それに韓国第3のメーカーであるネクセンなどが有名どころ。
ちなみに、インドネシアは良質な天然ゴムの産地であり、主要なタイヤメーカーの工場があります。そういったバックボーンがあって、タイヤメーカーが誕生したようです。
これらのメーカーは、国産タイヤは言うに及ばず、韓国メーカーと比較してもかなり割安。コンパクトカークラスのタイヤの場合、10,000円程度で4本購入できてしまう場合も多々あります。
それでも気になる激安タイヤの安全性 業界・ユーザーの評判は?
では、その性能の面で激安タイヤはどうなのでしょうか。筆者自身が感じたこと、筆者の周りの人の意見、さらにネットの意見なども見てみると、総じて、「価格のわりにはいい」という評価は共通しています。
また、多くの激安タイヤは、走行性能の面では国産タイヤに追いついており、遜色がないという意見も聞きます。ただし、そこには「別の面で差がある」という意見が必ずセットになっているので、注意をする必要があるかもしれません。
例えば静寂性。筆者も韓国製タイヤを使っていますが、走りには満足できるものの、ロードノイズはかなり大きく感じます。また、タイヤによってはウェット性能や乗り心地、あるいは剛性で差が出る場合もあるようです。
つまり、グリップ感や操縦安定性など、ファーストインプレッションで気になる面では国産メーカーに肉薄しているものの、実際に乗り続けているとやや劣る要素が見えてくるというイメージになるようです。
タイヤというのは新品のときと、少し山が減ってきたときで大きく性能が変わる場合もあります。ですから、短期的な印象が多いネット上の評価や口コミの評判を信じ過ぎるのは考えものではあります。とはいえ、激安タイヤの性能や品質に大きな問題はないと考えていいでしょう。
タイヤへの要求性能が極めて高い重量級のセダンやクーペ、あるいはスポーツカーなら話は別ですが、軽自動車やコンパクトカーなどで走りにこだわりがないなら、あまり怖がる必要はありません。それどころか、激安タイヤは車の維持費を節約してくれる強い味方だと言えます。
2015年1月21日掲載
自動車雑誌、バイク雑誌の編集を経て、フリーランスとして独立。Webに活躍の場を移し、多数のサイトで執筆活動を展開中。カーナビやデジタルガジェットのインプレッション記事も得意とする。最近はYouTubeで車やバイクのレストア・整備・修理などを公開中(まーさんガレージ:https://www.youtube.com/user/yamada911/)。
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