バイク(オートバイ)を引越しで運ぶ手順と住所変更の手続き

ガイド:吉田 章

趣味や移動手段としてオートバイ(バイク)を所有している人も多いでしょう。しかし、バイクを引越し先へと持っていこうとすると、なかなか大変です。距離が近ければ、自分が運転していけばいいのですが、長距離となるとバイク輸送の専門業者などに依頼する必要があります。引越しの荷物とは別に輸送されるので、業者への受け渡し、到着日などの確認もしなくてはいけません。バイクの輸送は、余裕を持って計画を立てましょう。また、バイクを引越し先へ運んだら、住所変更などの手続きを行います。排気量によって手続きに違いがあるので注意してください。

引越しでバイクを運ぶには、自分で運ぶ方法と専門の業者に依頼する方法があります。それぞれにメリットとデメリットがあるので、バイクを運ぶ方法はよく考えて選びましょう。引越し先までバイクを運ぶための手順と住所変更の手続きを紹介します。

オートバイの運び方

バイクを引越し先に持っていく方法

バイクを引越し先に持っていく方法は、大きく分けて「自分で運転する」「自分で運ぶ」「業者が運ぶ」の3つがあります。それぞれの方法について、メリットとデメリットがあるので、時間や手間、予算を考慮して選びましょう。

自分でバイクを運転して引越し先へ運ぶ

自走する、つまり自分でバイクを運転して引越し先まで移動するのは、手軽で費用が安いというメリットがあります。バイクで自走した場合にかかる費用は、ガソリン代と高速道路などの料金だけです。デメリットとしては、引越しの当日、バイクの運転に不向きな天候になる可能性があることと、自動車やバイクを所有している場合は、新居と旧居を何度も往復する羽目になることが挙げられます。

また、所有するバイクが排気量125cc未満の原付(原動機付自転車)や原付二種だった場合、高速道路が利用できないため、引越し先まで一般道を走らなくてはいけません。近距離ならともかく、長距離の移動では、時間がかかるうえに、かなり疲労が溜まります。そもそも、故障しているバイク(不動車)だったり、ナンバーのない競技用のバイクだったりすると、当然、引越し先まで自走することができません。

自分でバイクを引越し先まで輸送する

トラックやミニバンといった、バイクを乗せられる車両に乗せて、引越し先まで自分で運びます。この方法であれば、原付や原付二種のように高速道路を走れないバイクや不動車、ナンバーのない競技用のバイクでも自分で運ぶことができます。

この方法のメリットとして、自走と同様に手軽で費用も実費だけなので割安なこと、バイクよりも疲労が少ないことが挙げられます。デメリットとして、バイクを積載するトラックやミニバンが必要なこと、バイクを積載して固定するための技術が必要なことがあります。

バイクは固定の方法を誤ると、輸送中に倒れるなどしてバイクや積載した車両にキズがついてしまいます。バイクは丈夫な乗り物ですが、想定されていない箇所に固定用のロープをかけると簡単に壊れてしまうことがあります。また、トラックに積載するときはバイクからガソリンを抜く必要がありますが、ガソリンを抜くにも知識と技術が必要です。

専門業者にバイクの輸送を依頼する

バイクの輸送を専門業者に任せるメリットとして、依頼者の作業が専門業者にバイクを渡すだけなので、引越し作業に専念できること、確実に引越し先まで運んでくれることが挙げられます。一方で、バイクを輸送する料金が発生するというデメリットがあります。また、引っ越した日にバイクが届くとは限らないので、引っ越してすぐに乗れない可能性があります。業者によっては、輸送してくれないバイクもあることにも注意しましょう。

バイクの輸送を専門業者に任せるときのポイント

引越し業者にバイクの輸送を依頼する

多くの引越し業者では、オプションサービスとして、バイクの輸送を受け付けています。引越し業者に依頼するメリットは、依頼や見積もり、値引き交渉などが、バイクの輸送とほかの家財の引越しと一緒にできることです。デメリットとしては、バイク輸送の専門業者に直接依頼するよりも、料金が割高になってしまうことが挙げられます。引越し業者は、バイクの輸送を提携する専門業者に依頼するため、バイク輸送業者の料金に引越し業者の手数料(約1万円前後)が加算されているのです。

しかし、引越しはさまざまな手続きや荷造りなどであわただしいので、専門業者を自分で探して依頼する手間を省けると考えると、引越し業者に依頼するメリットは十分あります。

バイク輸送の専門業者に自分で依頼する

バイク輸送の専門業者へは、バイクを購入した販売店や、整備や修理を依頼している専門店(プロショップ)から紹介してもらったり、自分でインターネットから探したりして依頼します。

バイク輸送の専門業者に自分で依頼するメリットは、引越し業者に仲介してもらうより手数料の分だけ費用を節約できること、自分が信頼できる業者を選ぶことができることが挙げられます。また、不動車や競技用バイクなどを輸送したい場合は、それに対応してくれる業者を探すこともできます。デメリットは、引越し業者と連携して動いているわけではないので、バイクを引き取ってもらうタイミングなどを自分で調整しなくてはならないことです。

バイクを輸送するときの準備

引越し業者やバイク輸送の専門業者にバイクを預ける前に、依頼者が事前にやっておくべきことがあります。

業者にバイクを預ける前にバイクを撮影する

バイクの輸送を依頼するときは、事前に車体をカメラで撮影しておきましょう。そうすることで、もし輸送中にキズなどがバイクに付いたとしても、業者に指摘することができます。また、バイクは屋外で使用するものなので、依頼者が知らない間にキズがついていることもあります。つまり、引越し先で見つけたキズが、単にこれまで依頼者が気付いていなかっただけ、ということもあるのです。

輸送した専門業者と「キズが付いた」「もともとあったキズだ」と揉めるのをさけるためにも、事前にバイクの状態を撮影しておき、どこにキズがついているかを確認しておきましょう。目立つキズなどは、運ぶ前に業者に伝えておくのもいいでしょう。

バイクを輸送する前にガソリンを抜いておく

バイク輸送の専門業者によりますが、事前に「ガソリンを抜いておいてほしい」と指示されることがあります。しかし、バイクから完全にガソリンを抜くには、ある程度専門の知識が必要です。また、抜き取ったガソリンは、専用のガソリン携行缶に入れて保管しなくてはいけません。安いからと灯油用のポリタンクでガソリンを保管することは、違法なうえに、とても危険です。

ガソリンの抜き方や保管方法がよくわからない場合は、バイク専門店で相談して、自宅へ帰れるだけの量を残して抜き取ってもらいましょう。

バイクの受け渡し日と、到着日を確認する

バイクの輸送は、バイクを受け渡す日と引越し先に到着する日が、ほかの家財の引越し荷物とは異なることがあるので、忘れないように注意しましょう。バイクは、家財の引越しとは別の輸送手段を用いるため、たとえ出発日が同じでも、引越し先に届く日が家財と異なるのが一般的です。これは、バイクの輸送を引越し業者に依頼しても変わりません。

バイク輸送の専門業者によっては、依頼者のバイクだけでなく、ほかのバイクと一緒に輸送しています。そうすると、バイクが規定の台数になるまで輸送しなかったり、出発する日が決まっていたりするため、場合によってはそれほど長距離でなくても、到着するまで数日~数週間を要することがあります。料金の設定がリーズナブルになる反面、到着日がなかなか判明しないのです。引っ越してからすぐにバイクを使用する予定がある人は、バイクの輸送方法を確認して、輸送する業者を選びましょう。

バイクの住所を変更する手続き

バイクを所有していると、毎年税金がかかります。税金の請求書を引越し先に郵送してもらうため、引越しをしたら、バイクの住所を変更する手続きを速やかに行いましょう。バイクの排気量によって、手続きが異なるので注意してください。

排気量125cc以下のバイク(原付・原付二種・小型自動二輪)

市区町村の役所、役場にて手続きを行います。

・引越し先が旧居と同一区内、もしくは同一の市町村の場合
基本的に届け出は必要ありません。転居届を市区町村の役所、役場へ提出することで、手続きは完了します。ナンバープレートも引き続き同じものを使用できます。

・引越し先が旧居と異なる市区町村の場合
引越し前に原付の廃車手続きを行い、引越し後にあらためて登録手続きを行います。

旧居の役所、役場で原付の廃車手続きを行います。手続きには「標識交付証明書」と外した「ナンバープレート」「印鑑」が必要です。手続きを終えると「廃車申告受付書(廃車証明書)」が発行されます。引越し先で原付の登録を行う際に必要なので、引越しの際に紛失しないよう、大切に保管しましょう。原付で役所、役場へ赴き、ナンバープレートを外して返納すると、その原付に乗って帰ることはできなくなるので注意してください。

引越し先の役所、役場で、原付の登録を行います。手続きには「廃車申告受付書(廃車証明書)」「印鑑」「本人確認書類(新住所を確認できるもの)」が必要です。「本人確認書類」は、新しい住所の記載された住民票(発行から3ヵ月以内)や健康保険証、新住所へ書き換えた運転免許証が該当します。登録の手続きを終えると「標識交付証明書」と、新しい「ナンバープレート」が発行されます。このナンバープレートを原付に取り付けることで、公道で走行できます。

・ 引越し先が旧居と異なる市区町村で、原付にて移動する場合
ナンバープレートを返納した原付は、公道を走行できません。引越し先まで原付で移動したい場合は、廃車の手続きをせずに、引越し先の役所、役場で廃車と登録の手続きを一括で行います。廃車手続き時に「標識交付証明書」と外した「ナンバープレート」「印鑑」が、登録手続きに「本人確認書類(新住所を確認できるもの)」が必要になります。手続きを終えると「標識交付証明書」と新しい「ナンバープレート」が発行されます。このナンバープレートを原付に取り付けることで、公道で走行できます。

排気量126cc~250ccのバイク(軽二輪)

引越し先の住所を管轄する運輸支局(自動車検査登録事務所)で手続きします。同じ管轄内の引越でも、住所変更の手続きが必要です。運輸支局の場所や新しい住所の管轄は、国土交通省のウェブサイトで確認できます。引越し前の手続きは必要ありませんが、軽二輪の登録時に交付された「軽自動車届出済証」を紛失している場合は、旧居の住所を管轄する運輸支局へ赴いて、再発行する必要があります。

登録手続きには、「軽自動車届出済証」「自動車損害賠償責任保険証書」「新しい住所の記載された住民票(発行から3ヵ月以内)」「軽自動車税申告書」「印鑑」が必要です。旧居と新居の管轄が異なる場合、外した「ナンバープレート」も提出します。

引越し後、運輸支局で「申請書(軽自動車届出済証返納届、軽自動車届出書)」を購入し、必要事項を記入したら、「軽自動車届出済証」などとあわせて提出し、受理されれば手続きは終了です。新しいナンバープレートが発行された際には、ナンバープレート代が発生します。料金は各管轄地域により異なります。

排気量251cc以上のバイク(小型二輪)

引越し先の住所を管轄する運輸支局(自動車検査登録事務所)で手続きします。同じ管轄内の引越であっても、住所変更の手続きが必要です。引越し前の手続きは必要ありません。しかし、小型二輪の新規登録時に交付された「自動車検査証(車検証)」を紛失している場合は、引越し元の住所を管轄する運輸支局で再発行を行います。

登録手続きには、「自動車検査証(車検証)」「新しい住所の記載された住民票(発行から3ヵ月以内)」「印鑑」が必要です。旧居と新居の管轄が異なる場合、外した「ナンバープレート」も提出します。

引越後、運輸支局で「申請書」を購入し、あわせて「手数料納付書」の配布を受け、両書類に必要事項を記入します。その後、「自動車検査証」と一緒に提出して、受理されれば手続きは終了です。新しいナンバープレートが発行された際には、ナンバープレート代が発生します。料金は各管轄地域により異なります。

電動バイクの場合

エンジンの代わりに電動機を搭載した電動バイクは、定格出力により扱いが異なります。定格主力が1.0kw以下の電動バイクは、排気量50~125ccのバイク(原付)と同じ扱いになり、引越しによって必要になる手続きも同様です。定格主力が1.0kwを超える電動バイクは、排気量126~250ccのバイク(軽二輪)と同じ扱いとなり、引越しによって必要になる手続きも同様になります。

低格出力 引越しの手続き
1.0kw以下 排気量50~125ccのバイク(原付)と同じ
1.0kw超 排気量126~250ccのバイク(軽二輪)と同じ

引越しの手続きは代理人でもできる

原付から小型二輪まで、バイクの引越しの手続きは代理人による手続きや申請が認められています。引越し後に役所や役場、運輸支局(自動車検査登録事務所)に赴く余裕がない場合は、代理人に手続きや申請を依頼することができます。

乗り物を専門に輸送する業者は、ほとんどが代理申請を請け負っています。一部の引越し業者でも請け負っているので、希望する場合は相談しましょう。自走や自分でバイクを運んで引っ越した場合や、引越し業者が代理申請を請け負ってくれなくても、バイク販売店や専門店、あるいは行政書士や法律事務所にて代理申請を依頼できます。

2016年10月13日掲載

引越し見積もりを複数社へ依頼

1回の入力で最大12社に一括見積もり!
引越し業者と直接相談・交渉することで、一番安い引越し業者が見つかる!

ライフラインの手続きを依頼

「Smyb引越し手続き」は、電気・ガス・水道などの手続きが一括でできる!
引越し手続きをまとめてカンタンに!

無料 一括手続きを依頼する
ガイドプロフィール
吉田 章(よしだ・あきら)
株式会社ウェブクルー 引越し関連サイト 営業担当

株式会社ウェブクルーが運営する引越し関連サイトの営業担当者。引越しに関する造詣の深さを活かし、営業担当として活躍中。

このページを読んだ人は次のページも読んでいます

引越し後の手続きをスムーズに終えるコツ

引越し当日はもちろん、引越しのあともしなければならないことはたくさんあります。公共機関への各種届出もそのひとつ。手続き期限のあるものがほとんどなので、チェックリストを活用して漏れのないようにしましょう。

続きを読む

そのほかのおすすめコンテンツ

荷造りと不用品・廃棄物の処分 のほかのカテゴリ

注目のタグ一覧

引越し前 引越し直前 引越し後 申請・変更 疑問・解決 基礎知識 お得情報 マナー 引越し業者 引越しプラン サービス 注意事項 防犯・防災 子供
ページトップ