せっかくの新居が臭い!
すぐできる、においの原因と対策

ガイド:吉田 章

新しい環境で楽しい生活を期待していたのに、引越し先の新居で嫌なにおいがしたら、それだけで残念な気分になります。「そのうち慣れるだろう」「そのうち消えるだろう」と簡単に考えるのは禁物です。においが気になると、せっかくの自宅なのに落ち着きませんし、ストレスも溜まります。また、においの原因が化学物質の場合は、シックハウス症候群などを発症する可能性もあります。においが気になったら、放置せずに原因を突き止めて、対策をすることが大切です。

物件探しの内見ではまったく気付かなかったのに、住み始めてから気づく問題があります。特ににおいは、内見では数十分程度しか滞在しないので、なかなか気付くことができません。もし、部屋のにおいが気になったら、どうしたらいいでしょうか。

簡単に対処できるにおい

においには、原因をつきとめて対策すれば消えるものと、簡単には消せないものがあります。まずはにおいの元となる原因を見つけて、簡単に対処できるものを確認してみましょう。

排水口からどぶ川のようなにおいがする

キッチン、洗面所、浴室などの排水口から、どぶ川のような嫌なにおいが漂ってくることがあります。しかし、これは簡単に対処できるにおいで、多くは水を排水口に流すだけで解消します。

一般的な配水管には、途中に排水トラップというカーブがあり、そこに水が溜まることで、下水からにおいや虫などが侵入するのを防いでいます。しかし、長く人が住んでいない家では、排水トラップに溜まっていた水が蒸発してしまうため、下水のにおいを防げなくなってしまうのです。

しかし、水を流せば排水トラップに水が溜まるので、下水のにおいを防ぐ機能が復活します。排水口からのにおいが気になる場合は、しばらく水を流してみましょう。それでも嫌なにおいが収まらない場合は、排水管に問題があるかもしれません。管理会社か大家さんに相談して、点検してもらいましょう。

押入れからカビのにおいがする

押入れやクローゼット、靴箱のような収納スペースは、空気の流れがあまりないため、湿気がたまりやすく、カビが発生しやすい場所です。

もし、カビが発生していたら、カビ取り剤を使って除去しましょう。まだカビが小さい場合は、アルコールをタオルに吸い込ませて拭き取ることもできます。

なお、使用するカビ取り剤は、使う場所、用途にあったものを用いましょう。浴室用として売られている塩素系カビ取り剤は、押し入れやクローゼットなどで使用すると、色落ちなどを起こすことがあります。カビを除去したら、除湿シートを敷いたり、除湿剤を置いて、カビの発生しにくい環境にしましょう。

エアコンから嫌なにおいがする

エアコンは、あまり掃除をしていないと、においの発生源になることがあります。

エアコンは部屋の空気を吸い込み、それを吐き出すしくみなので、部屋のほこりやカビなどを内部に溜め込んでしまうのです。そのため、掃除をせずに放置するとエアコンは嫌なにおいを出すようになります。

エアコンから嫌なにおいがしたときは、まずフィルターにたまったほこりを掃除機などで掃除しましょう。それでもにおいが収まらない場合は、エアコン用の洗浄スプレーを使って、内部をきれいにしましょう。洗浄スプレーには、エアコンのファン(送風機)用のものと、冷却フィン(熱交換機)用のものがあります。においのもとになりやすいのはファンの方ですから、まずこちらをきれいにしてみましょう。それでも改善しない場合は、業者による清掃を検討してもいいでしょう。

根本的な対策が必要なにおい

原因はわかっても、簡単には解決できないタイプのにおいもあります。例えば、部屋に染み付いている化学物質やタバコのにおいなどです。この場合、ちょっと掃除するくらいでは解決できません。化学物質には、人体に有害な成分を含むものもあるので、しっかりと対策を考えましょう。

部屋全体から化学薬品のようなにおいがする

部屋の壁紙、フローリングの床、家具、カーペットなどには、接着剤や塗料、防腐剤などが使用されています。これらが揮発して、化学物質が部屋の中に漂うとにおいを感じます。

人体に悪影響を及ぼす化学物質が含まれていることもあり、長期間にわたって生活すると、めまいや頭痛などを引き起こすシックハウス症候群を発症することがあります。新築やリフォームをしたばかりの家や部屋ほど、起こりやすい問題です。

現代の家屋は機密性が高いため、換気をしないと屋内に化学物質がとどまってしまいます。窓を開ける、もしくは換気扇を常時回すなど、空気の入れ替えを頻繁に行うことで、化学物質を外に排出することができます。

また、揮発性の高い化学物質であれば、エアコンなどで室内の気温を高めて、早く揮発させるベイクアウト法も有効です。外出するときにエアコンをつけて、半日以上そのままにしておくことで、化学物質の揮発を促進させます。その後、部屋の換気を行うことで、化学物質を減らすことができます。

タバコのにおいが部屋に染み付いている

前に住んでいた住人が喫煙者だった場合、タバコのにおいが部屋に染み込んでいることがあります。こまめに換気を行い、消臭剤や芳香剤、空気清浄機などを活用して、においを抑えるのが効果的です。加えて、壁や床などの拭き掃除をして、タバコのヤニを拭き取りましょう。それでもにおいが抑えられない場合は、大家さんに相談して、においが染み込んでいる壁紙の張替えも検討しましょう。

原因や場所が特定できないにおいがする

においの原因が、自分の部屋にあるとは限りません。部屋の外ににおいの原因があるケースもあります。

例えば、集合住宅なら、隣や上下の部屋がにおっているかもしれません。もし、においの原因が特定できない場合は、管理会社や大家さんを呼んで、現状を確認し、住み続けるには支障があることを伝えて、対策を検討してもらいましょう。


においには、さまざまな原因があり、対処方法もそれぞれ異なります。しかし、共通して大切なのは、早期に対策を行うことです。

入居から半年も経ってから、管理会社に「においが気になって」と相談しても、「においの原因は、あなたにあるのでは」と思われてしまうかもしれません。なるべく早く対処してもらうためにも、入居後速やかに行動しましょう。また管理会社と話し合うときのために、いつから気になり始めたのか、どこがにおうのか、どういうにおいなのかなどを整理して、メモをしておくと役立つはずです。

2016年3月11日掲載

2020年9月15日更新

ガイドプロフィール
吉田 章(よしだ・あきら)
株式会社ウェブクルー 引越し関連サイト 営業担当

株式会社ウェブクルーが運営する引越し関連サイトの営業担当者。引越しに関する造詣の深さを活かし、営業担当として活躍中。

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