引越し業者の見積書はどうやって見ればいい?見本やポイントを紹介

ガイド:吉田 章

実際の見積書を見ながら内容を説明。どの点に注目して確認すればいいかや、見積書をもらうまでの流れなどを紹介しています。

引越し業者に依頼する場合、契約前に見積書をもらいます。しかし見積書には具体的にどういった内容が書いてあり、どこを見てチェックすればいいかわからないという方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、実際の見積書を見ながら内容を説明。どの点に注目して確認すればいいかや、見積書をもらうまでの流れなどを紹介していますので、ぜひ引越し業者を決める際の参考にしてください。

引越し業者の見積書はどうやって見ればいい?見本やポイントを紹介

引越し業者の見積書はどんなもの?

引越し業者の見積書とは、引越しの当日に引越し業者が行う作業内容や、その作業に関する情報が記載された書類のことです。引越し業者が作成するもので、打ち合わせの内容に間違っている部分がないか確認するために使います。

引越し業者ごとに様式は異なりますが、書かれている内容はほぼ同じなので、今回は全日本トラック協会の標準見積書を参考に説明をしていきます。もちろん、既に引越し業者から見積書をもらっている方は、その見積書の該当する部分を見ながらチェックしてくださいね。

なぜ見積書は重要なのか

出典:全日本トラック協会 「標準見積書」

上の画像は全日本トラック協会が公開している見積書の見本です。通常引越し業者に依頼をする場合、自宅を訪問し荷物量や必要な情報を確認した上で、上の画像のような見積書が作成されます。見積書と別につくられる契約書には詳細な情報を記載できないため、見積書が実質的な契約内容の確認書類となります。

引越し当日スタッフへ渡される指示書もこの見積書の内容が反映されるため、しっかり確認することが大切です。自宅を訪問した際担当者から「オプションでこれをつけます」と言われても、当日の現場スタッフには伝わらない可能性もあるため、口約束で終わらせず内容を見積書にしっかりと明記してもらいましょう。

引越し業者の見積書をチェックする7つのポイント

見積書をチェックする場合は以下の7点が重要なポイントとなります。

  • 「見積書」か「契約書」か
  • 引越しの時間帯
  • 積み下ろし作業の場所
  • 運送条件
  • トラックの大きさやスタッフの人数
  • オプションサービス
  • 料金の合計

次の項目でそれぞれ詳しく紹介していきますので、引越し業者にもらった見積書、または上の見出しで紹介した全日本トラック協会の標準見積書と見比べながら、ぜひ一緒にチェックしてみてください。

「見積書」か「契約書」かの確認

まず初めに引越し業者から渡された書類が「見積書」か「契約書」かを確認してください。基本的に見積書と契約書は別でつくられますが、中には見積書が契約書を兼ねている場合もあり、サインを書くことで契約が成立する場合もあります。もし契約書だった場合、引越し当日の3日前までにキャンセルしなければキャンセル料が発生するため注意が必要です。

一方で見積書の場合はキャンセルの必要がないため、断りの電話を入れるだけで問題ありません。引越し業者とトラブルを起こさないためにも、まず書類が見積書か契約書かを確認してください。

引越しの時間帯をチェックする

次に見積書1枚目の「ご日程」に書かれている時間を確認してください。引越し業界では1日の時間を「午前便」「午後便」「フリー便」にわけており、その日のうちに引越し作業が完了する「午前便」が人気で料金も高く設定されています。午後便は午前便よりも安く設定されていますが、それ以上に安くなるのが「フリー便」です。

フリー便は日程だけを決め引越し業者に作業時間は任せてしまう便で、業者の都合で作業できるため安い料金で提供されています。ただしフリー便の場合、開始時間が直前まで不明なことも多く、開始時間が夕方以降になることも多いため、当日慌てないようこちらは事前に担当者としっかり打ち合わせすることが大切です。

積み下ろし作業の場所をチェック

次に「現住所」と「新住所」を確認してください。ここが荷物の積み下ろしを行う場所であり、料金にも大きく影響しますので間違いがないかチェックしましょう。特に結婚や同棲による引越しの場合、2ヵ所で荷物を載せる必要があるため注意が必要。

トラックを2台用意するか、別々の業者に依頼するかなどの打ち合わせをしっかり行ってください。またそれぞれの家の荷物量を担当者に確認してもらうことも大切です。もし正確な荷物量がわからないと当日トラブルとなり追加料金の発生やスケジュールも遅れるためしっかり確認しましょう。

運送条件を確認する

こちらは見積書には記載されていませんが、見積書を作成するときに「積み切り契約」や「全積み契約」など運送条件の話が出る場合があります。積み切りは当日トラックに載る分だけの荷物を輸送するタイプで、全積みは依頼した荷物をすべて運んでもらうタイプです。

前者は、例えば2トントラックにギリギリすべての荷物が載りそう、などの場合によく出てくる単語で、少しだけ積み切れずに依頼者が残りの荷物を運ぶ必要があります。ただ確実に荷物を載せるために3トントラックをチャーターするよりも安く利用できるため、担当者にどの程度の積み残しが考えられるか確認することが大切です。

もし「積み切り契約」や「全積み契約」か記載されておらず不安という場合は契約前に、担当者に確認しておくと安心できるでしょう。

トラックの大きさやスタッフの人数を確認

次に「運賃」と「料金」を確認してください。引越し業者の様式では運賃の時間制と書かれた項目の上にトラックの大きさと台数、料金の項目でスタッフの人数が記入されます。引越し料金は距離に加え、トラックの大きさと台数、スタッフの人数でも料金が大きく変わるためしっかりとチェックしてください。

引越しは2トントラックがよく使われますが、2トントラックにもショート・ロング・ワイドロングがあり単身引越しや荷物の少ない2人の引越しであればショートトラックで十分です。家族引越しの場合は3トントラックを使う場合もありますが、基本的には2トントラックを1つの目安として考えてください。

オプションサービスの有無をチェック

次に「付帯サービス料」(オプション)を確認します。引越し業者ではプランにより基本作業に含まれるものと、オプションで追加料金が発生するものがあります。例えば荷造り・荷ほどきは安いプランに含まれていないことが多くあります。

また不用品処分はオプションの場合と無料の場合にわかれていたりと業者によっても内容はさまざま。プランの中にどのような作業が含まれ、何をオプションにするかを明確にし、必要なオプションが明記されているかどうかを確認しましょう。

料金は最後に確認すること

見積書をもらうと、まず真っ先に総額を確認し複数の会社で比較して料金が安い業者を選びたくなるでしょう。しかし値段だけで安い業者に決めてしまうと後で追加料金が必要になったり、悪質な業者につかまってしまったりと結果的に損をしてしまいます。

そのため必ず内容をしっかりとチェック、比較してから最後に総額を確認してください。金額で見るポイントとしては税込み・税抜きの確認、支払いの条件などでです。引越し料金は前払いが基本ですが、クレジット払いに対応してくれる場合もあるため、希望する方は事前に相談しておきましょう。

引越し業者の見積書をチェックする場合の注意点

先ほど紹介した7つのポイント以外にも、見積書を確認する場合には注意すべきポイントがいくつかあります。次にそのチェックポイントを紹介しますので、トラブルを起こさないよう事前にしっかりチェックしましょう。

見積書の複写は必ず保管しておく

引越し業者から見積書を提出され、確認のサインをすると依頼者用に複写が1枚もらえます。こちらはのちのち別業者と内容を比較する際に必要なのはもちろん、業者との間で言った言わないのトラブルを防ぐための重要な証拠となりますので、1社で即決したとしても複写は大切に保管しましょう。

長距離引越しの場合は搬入日を確認

長距離引越しの場合は「引越日(搬出日)」と「引渡日(搬入日)」の日程を確認することも大切。短距離であれば「引越日」と「引渡日」は同日になるため問題ありませんが、長距離の場合引渡日が翌日以降になることもよくあります。

鍵の引き渡しなど賃貸物件とのスケジュールがずれないよう、日程の調節を行いましょう。また「車両留置料」にも注意が必要。これは100キロを超える引越しで荷物の積み下ろしに時間がかかる場合に追加料金としてプラスされることがあります。こちらも事前に見積書で確認しておき、疑問があれば契約前に担当者へ確認してください。

エアコンは場所や様式にも注意

オプションでエアコンやウォシュレットの取り外し・取り付け工事を依頼する場合も注意が必要。例えばエアコンは場所や形式によっては壁に穴をあけたり室外機を吊り下げたりと特殊な作業が必要となるため料金が高額になることもあります。もし不安な面があるならば、引越し業者ではなく専門業者に依頼してしまうのもおすすめです。

引越し業者の見積書は複数社で比較することが大切

見積書は基本的に引越し業者を自宅に招きさまざまな情報の確認をした上で作成するため、複数の会社で行うと1日以上かかることもあります。しかし面倒だからと1社だけで決めてしまっては高額な料金を請求されても気づきにくくなってしまいます。

また引越し業者との打ち合わせをしっかり行うことは当日のトラブルを防ぐことにもつながります。正確な相場を把握し、少しでも引越し料金を節約するためにはそれぞれの会社にしっかりヒアリングを行い、見積書の内容を比較して慎重に業者を選んでください。

ポイント(タイトル付きリスト)(CVボタン直前)

もしまだ見積もりをしていない、もしくは1社しか見積もりを依頼していないという方は「ズバット 引越し比較」を利用するのがおすすめ。1度のデータ入力で最大12社の見積もりを依頼することができます。見積もりが依頼できる引越し業者も225社と業界最大級なので、きっとあなたにぴったりの引越し業者が見つかるでしょう。

上記以外の見積もり書の内容や項目について

次に先ほど紹介したチェックポイント以外に、見積書にはどんな項目や内容があるかご紹介します。余裕のある方はこちらも併せてチェックすると安心です。

お買い上げ品・レンタル品

見積書2枚目の「お買い上げ品」と「レンタル品」はダンボールなどの梱包資材やハンガーボックスなど収納道具を購入、もしくはレンタルした場合に記入されます。無料でもらう、もしくはレンタルできない場合、なるべく自分で用意すると引越し料金が抑えられます。

それぞれの単語解説は以下の通りです。

  • クラフトテープ紙でできたテープ
  • ガムテープ布でできたテープ(強度と粘着力があるためダンボールの組み立てに便利)
  • 巻ダンボール家具家電に巻きつけるやわらかいダンボール
  • エアーキャッププチプチ
  • ライトロンお皿を包むポリエチレンの包装紙
  • エアーダンボールプチプチと一体化したやわらかいダンボール
  • ハニーペーパー網目状のクッション紙
  • クレープ紙やわらかい薄手の包装紙

支払い方法

見積書1枚目の右下にある「支払い方法」にはどの支払い方法を選んだかが記載されます。基本的に引越し作業が完了するタイミングで支払うため前もって現金を準備しておくと安心です。

  • 元払現住所で支払い
  • 着払新住所に到着後支払い(最も一般的)
  • 会社請求事前に会社の総務と確認が取れた場合可能(転勤などで会社が料金を負担する場合)
  • 振込引越し作業開始前に入金
  • カード見積もり時に申請すると当日スキャナで支払い可能

その他引越し業者の見積書によくある項目

引越し業者によっても異なりますが、一般的には今回紹介している項目のほか「お客様との作業内容確認」という項目が入ります。既に見積書をもらっている方はこちらも併せてチェックしましょう。

お客様との作業内容確認

これは家具・家電などの解体や組み立て作業を引越し業者がやるか、依頼者がやるかを確認する項目です。この項目では「家具等大物梱包・開梱・組立」「照明取り付け」などさまざまなものの梱包や組み立て、設置作業を、「お客様・当社」のどちらかがやるか〇をつけるようになっています。

引越し当日にやるやらない、言った言わないのトラブルを避けるための確認事項ですので、引越し作業が始まる前にチェックしておくと当日スムーズに作業ができるでしょう。

正確な見積書は訪問見積もりが必要

正確な見積書は、通常「訪問見積もり」を行わなければもらうことはできません。そこで次に訪問見積もりとはどんなことをするのかご紹介します。

訪問見積もりとは?

先ほども少し紹介しましたが、訪問見積もりとは引越し業者が直接家を訪ね荷物量や住所など必要な情報の確認や打ち合わせを行うこと。見積書を作成した後は契約をするかしないか、判断を求められることもありますが、その場で契約する必要はなく複数の会社でじっくり検討することが大切です。

訪問見積もりのメリット

訪問見積もりの最大のメリットは正確な見積もり金額が出せるという点。インターネットや電話での見積もりでは荷物量が正確にわからないため、直接訪問してもらうことで当日請求される金額と違う、というトラブルが防げます。また、

  • エレベーターが利用できるか
  • 近隣道路はトラックが入れる道幅か
  • 家具家電はドアから運び出せるか

がわかることという点でも大切です。これらはすべて追加料金の対象であり当日トラブルにもなりやすい項目で、事前に確認してもらい金額の差異やスケジュールの遅れを未然に防ぐことができます。

訪問見積もりの流れ

見積書をもらう上で重要な訪問見積もりですが、やったことのない人にとってはよくわからないもの。そこで次に訪問見積もりの流れを簡単にご紹介します。

依頼

まずは「ズバット 引越し比較」などの一括見積もりサービスを利用し複数の引越し業者にネットで見積もりを依頼します。ただしこの時点ではおおよその金額しかわからないため、これを活用し訪問見積もりを依頼する業者を2~3社絞り込みましょう。

訪問当日

まず訪問に来た営業担当者と挨拶し、荷物量や引越し希望日の確認を行います。荷物量の確認をする場合はすべての部屋を見せることが大切。倉庫や自転車など家の外にあるものも伝え忘れないよう注意しましょう。

次に引越しの希望日や作業時間、オプションの有無などを確認、担当者がその情報を基に当日のスケジジュールや「引越約款」という引越し業界の規約を説明します。これらの説明を聞くのは面倒ですが、後ほど引越し業者を比較するためにも重要なポイントですのでしっかり聞きましょう。すべての確認が終わった後担当者が会社に電話で連絡を行い、正式な見積もり金額が伝えられます。

見積書の作成と契約

引越し業者にもよりますが、一般的には算出した金額を基にその場で見積書を作成し内容を改めて説明します。先ほど紹介したようにこの見積書は契約書を兼ねている場合もあるため、サインをする場合は注意しましょう。

またその場で契約が決まると特典で無料のダンボールがもらえることもあります。もし手持ちがない場合は後日家に郵送されるか、直接渡しにきてくれることもあります。また今回紹介した訪問見積もりに関しては以下の記事でより詳しく紹介していますので、気になる方はぜひ参考にしてください。

訪問見積もり以外で見積書をもらう方法

もし訪問見積もりに不安を感じるという方は「電話」や「HP・メール」でも見積書を依頼することができます。次に詳しい方法についてご紹介しますので、気になる方はぜひチェックしてください。

電話で見積書を依頼する

見積書は電話で荷物の量や住所などの情報を伝えるだけでも作成することができます。引越し業者のHPなどで電話番号を確認し見積書をつくりたいと伝えてください。この時部屋にある荷物量を正確に伝えるため長時間電話をする必要があるため、事前にスマホなどの充電をしておくと安心です。

電話見積もりの注意点

荷物量を伝える際、誤った情報を伝えてしまうと当日請求される金額と大きな差が出てしまい、トラブルも起きやすくなります。荷物量を正確に伝えるためにも、事前に家具や家電の大きさをメジャーなどで測っておきましょう。

また細かい荷物をダンボールへ詰めてみて数を数えておくと全体の荷物量を把握しやすくなります。そのほか事前に引越し先へ持っていくものリストなどつくるなど、事前に準備しておくと見積書もスムーズに作成できます。

電話見積もりにかかる時間は?

電話で見積書を作成する場合は約30分程度かかります、ある程度余裕を持って時間を空けましょう。当日は荷物に関する質問に答える必要があるため、家の中から電話を行うことも大切。また家の中を動き回りながら説明するため、固定電話でなくスマホなどの携帯電話で電話をかけるのがおすすめです。

HPやメールで見積もりを依頼する h3

新型コロナウイルスの影響で、現在はメールやリモートでの見積もりに対応している業者も増えています。メールを利用する場合は写真アプリやLINEを利用し、なるべく正確な荷物量が伝えられるようにしましょう。見積もりにかける時間も短縮できるため、忙しい人におすすめの方法でもあります。ただし訪問を行わない見積書の作成にはデメリットもあります。

訪問見積もり以外で見積書をつくる際の注意点

見積書はHPやメールを利用すれば訪問をお願いせずに作成できますが、いくつか注意点があります。訪問見積もりに抵抗感のある方は、これらの注意点を踏まえた上で見積もりを依頼しましょう。

当日の料金と金額が異なる場合がある

電話やメールで荷物量や情報を伝える場合、どうしても不足する部分が出る可能性があります。先ほど訪問見積もりのメリットで紹介した、エレベーターの有無や近隣の道路状況もそれに該当します。そのため当日追加で料金が発生するなど、見積書でもらっていた金額と実際の金額が異なる可能性があることを覚えておきましょう。

また当日のスケジュールも遅れる可能性があるため、時間にも多少余裕を持っておくことをおすすめします。料金が不足した場合、カード払いに変更しようとしても事前に申告が必要となるため、現金で多めに持っておくと安心です。

料金が割高になる可能性がある

電話やメールで見積もりをする場合、一番避けたいのは想定よりも荷物の量が多く、用意していたトラックに載りきらないという事態です。これを避けるため。電話やメールでの見積もりは本来必要なトラックよりも大きなトラックを用意することから、実際の見積もりよりも多少割高な見積書を作成する傾向があります。

多少割高だったとしても依頼者側は気づけないため、「ズバット 引越し比較」などを利用し一括見積もりを行いましょう。なるべく複数の引越し業者で比較しその中で安いところを選ぶことが大切です。

見積書をチェックし自分にぴったりの業者を見つけよう

今回は引越し業者の見積書にどんな内容が記載されているか、また見積書をチェックする際のポイントについてご紹介しました。引越し業者の見積書は当日作業を行う現場のスタッフへの指示書にも反映されるため、契約を交わす前に打ち合わせの内容と合っているかどうかしっかりチェックしましょう。

2021年2月26日掲載

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ガイドプロフィール
吉田 章(よしだ・あきら)
株式会社ウェブクルー 引越し関連サイト 営業担当

株式会社ウェブクルーが運営する引越し関連サイトの営業担当者。引越しに関する造詣の深さを活かし、営業担当として活躍中。

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