運転免許証の返納後に発行できる運転経歴証明書、免許証の有効期限切れでもOK?

ガイド:渡辺 剛志

運転免許証を自主返納すると身分証として使用できなくなりますが、代わりになる運転経歴証明書を受け取ることが可能です。運転経歴証明書は運転免許証を返納しただけでは受け取ることができず、所定の手続きが必要です。この記事では、運転免許証を自主返納した後に発行できる運転経歴証明書をわかりやすく解説します。また、運転免許証の更新期限切れでも運転経歴証明書が発行可能かどうかも説明します。

運転免許証があると、各種手続きの際に身分証として使用できるので便利です。運転免許自体が不要になったときや運転に不安を感じるようになったときは、運転免許証を自主的に返納できます。

しかし、運転免許証を返納してしまうと、これまでのように身分証として使用できるのか不安を感じる人も多いでしょう。この記事では運転免許証を返納すると身分証明書として使用できなくなるのか、更新期限切れでも発行可能かどうかなどを解説します。

身分証として使用できない場合、どのような手段があるのかも併せて解説するので、近いうちに運転免許証の返納を考えている人はぜひ参考にしてください。

運転免許証を自主返納すると身分証として使用できなくなる

最初に結論を述べると、運転免許証を自主的に返納すると身分証として使用できなくなります。身分証の代わりになるものにはパスポートやマイナンバーカードなどが挙げられますが、すべての人が所有しているとは限りません。

そこで、おすすめなのが身分証の代わりになる運転経歴証明書の発行です。ここでは、運転経歴証明書がどのようなものなのかを解説します。

代わりの身分証として運転経歴証明書が発行可能

運転経歴証明書とは、運転免許証を返納したときから過去5年間の運転経歴を証明する書類で、運転免許証を自主的に返納すると、必要に応じて運転経歴証明書を発行できます。

運転経歴証明書は、運転免許証と同様に公的な本人確認書類としての使用が可能(※)です。ただし、書類に記載されている内容は、交通違反や交通事故、運転免許の行政処分などの記録で、車を運転する資格を証明する運転免許証とは異なるため、車の運転はできません。

※身分証として使用できる運転経歴証明書は、平成24年4月1日以降に交付されたものに限られます。

更新期限切れで失効していても発行可能

運転免許証の更新期限切れで失効後5年以内であれば、運転経歴証明書の発行が可能です。運転免許証を返納してすぐに運転経歴証明書を発行していなくても、5年以内なら手続きができます。

ただし、運転免許証の返納または失効から5年を経過している場合は、いかなる理由でも運転経歴証明書を発行できないので注意が必要です。

【運転経歴証明書を発行できないケース】
次のケースに該当する場合は運転経歴証明書を発行できません。

・認知機能検査で免許が取り消されたケース
・免許の一部のみを返納するケース
・違反や事故などで免許の停止または取消処分を受けているケース
・運転免許の再試験を要するケース

運転免許証を返納して運転経歴証明書を受け取りたい場合は、上記のケースに該当しないことを確認してから手続きしましょう。


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運転経歴証明書を発行する方法

運転経歴証明書は運転免許証を返納するだけで受け取れるわけではなく、所定の場所で手続きが必要です。また、即日交付に対応しているところもありますが、最寄りに運転免許試験場がなく、島部の警察署で手続きをする場合など状況によっては1ヵ月程度の時間を要します。

ここでは、運転経歴証明書の発行を申請できる場所や必要なものを解説します。

申請できる場所

運転経歴証明書の発行を申請できるおもな場所は、次の通りです。

【運転免許試験場】
運転経歴証明書の申請は、各都道府県の運転免許試験場で受け付けています。

基本的な受付時間は平日と日曜日の午前8時30分~夕方頃までですが、都道府県によっては異なる場合があります。日曜日は受け付けていない都道府県もあるため、事前に確認しておきましょう。

また、運転免許の住所が申請場所の住所と異なる場合は、平日のみの対応になります。

【一部の警察署】
運転経歴証明書の申請は、すべての警察署で行えるわけではありません。警察署での受け付けは、島部や山間部などの一部に限られます。受付時間は午前8時30分~夕方頃までで、平日のみの対応になります。土日や祝日、年末年始は受け付けしていません。

詳細は各都道府県警察のウェブサイトで確認しておきましょう。

申請の必要なもの

運転経歴証明書を申請するときには、次のものが必要です。

【本人が申請する場合】
申請による運転免許の取消通知書または運転免許証を所有している人は、申請用写真のみです。ただし、返納する運転免許証の住所と現住所が異なる場合は、マイナンバーカードや健康保険証などの現住所が確認できる書類が必要になります。

一方で取消通知書または運転免許証を所有していない人は、住所や氏名、生年月日が記載されている本人確認書類を準備しましょう。

申請による運転免許の取消通知書または運転免許証 所有している人のみ
取消通知書または運転免許証を所有していない場合の本人確認書類 ・住民票の写し(マイナンバーが記載されていないもの)
・マイナンバーカード
・健康保険証
・パスポート
・在留カード などの住所、氏名、生年月日が確認できるもの
返納する運転免許証の住所が現住所と異なる場合の確認書類 ・住民票の写し(マイナンバーが記載されていないもの)
・マイナンバーカード
・健康保険証
・パスポート
・在留カード
・消印付きの郵便物 などの現住所が確認できるもの
申請用写真 ・6ヵ月以内に撮影したもの
・無帽、正面、上三分身、無背景のもの
・縦3cm×横2.4cm
運転経歴証明書交付手数料 1,100円

運転免許試験場で申請する場合は、現地で撮影した写真を用いることも可能です。運転経歴証明書交付手数料として1,100円がかかるため、事前に準備しておきましょう。

【代理人が申請する場合】
運転経歴証明書を代理人が申請する場合は、本人が申請時に必要な書類に加えて代理人本人の確認書類や委任状が必要です。

代理人の本人確認書類 ・住民票の写し(マイナンバーが記載されていないもの)
・マイナンバーカード
・健康保険証
・パスポート
・在留カード
※住所、氏名、生年月日が確認できるもの
委任状 各都道府県警察のウェブサイトに記載

委任状は各都道府県警察のウェブサイトに見本が掲載されているため、代理人に依頼する場合は参考にして作成するといいでしょう。

運転免許証の返納後は運転経歴証明書を申請して発行しよう

運転経歴証明書は、運転免許証の返納と同じタイミングでないと発行してもらえないわけではありません。発行の期限は、運転免許証の返納または運転免許証の更新切れで失効後5年以内であればいつでも申請可能です。

運転経歴証明書は本人確認書類だけではなく、各市町村で特典を受けられるなどのメリットもあるので、運転免許証を返納したら運転経歴証明書を発行しておくことをおすすめします。

また、普段から運転免許証を本人確認書類として使用している場合は、返納と同じタイミングで申請するとスムーズです。

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ガイドプロフィール
渡辺 剛志(わたなべ・つよし)
株式会社ウェブクルー 自動車関連サイト 事業責任者

株式会社ウェブクルーが運営する自動車関連サイトの事業責任者。新車・中古車を問わず、マーケット動向に深い知見を持つ。

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