改造車を高く売るコツ｜売却先や買い取ってもらうときの注意点を解説！

「改造車」とは、市販されている車に何らかの手を加えて改造したものを言います。「改造車＝違法で危険な車」というイメージを持っている人もいるかもしれませんが、ルールを守った上での改造については認められており、改造車でも売ることが可能です。ただし、改造内容や改造箇所などによっては、査定額が低くなったり、買取り不可となったりするケースもあります。

車の改造は、大きくふたつに分けることができます。おもな分類は以下の通りです。

走行性能に関する改造	車高、マフラー、ホイールなどの改造
見た目を良くする改造	ボディペイント、アクセサリーの取付け、部品交換などの改造

改造車は「自分好みの車」であるため、一般受けしないこともあります。また、引き取る店舗側の立場としては、買い手が限定的な車よりも万人受けする市販車のほうが売れる可能性が高いため、改造車の査定額を低くしてしまう傾向にあります。

改造車の買取額が低くなってしまうケースとしては、以下のようなものが挙げられます。

・需要のない改造・カスタム
・エンジン回りの改造
・違法な不正改造車

需要のない改造・カスタム

需要のない改造・カスタムが施されている特殊な改造車は、買取額が低くなってしまう可能性が高いです。さらに「中古車市場で需要がない」と見なされてしまうと、買取り不可となるケースもあります。需要のない改造例としては、以下のようなものが挙げられます。

・派手なペイントが施されている
・装飾品が付いて目立つ外観
・マフラーが異様に大きく、爆音がひどい
・マニアックな改造がされている

エンジン回りの改造

エンジン回りを改造された車は、買取り額が低くなる可能性があります。エンジン回りの改造は、車の性能を左右するため、将来的に故障や不具合が起きる恐れがあるからです。

例えば、「エンジン性能をアップさせるためにパーツを交換し、快適な走りを追求したくて改造した」という理由だったとしても、手放すときの金額面ではマイナスに働くことを理解しておきましょう。

違法な不正改造車

違法な不正改造車は、買い取ってもらえない可能性があります。保安基準の範囲内で改造することは認められているものの、不正な改造は法律違反となります。不正改造車は、買い取ってもらえないだけでなく、犯罪行為に当たるため、絶対にやめましょう。

どうしても不正改造車を売りたい場合は、違法な改造箇所を元の状態に戻しておくなどといった対処方法も考えられます。ここでは、不正改造の例を紹介します。

■不正改造の例
・ライトの灯火色を規定外に変更する
・運転席および助手席の窓ガラスへの着色フィルムの貼り付け
・基準外ウイングの取り付け
・消音器（マフラー）の切断・取り外し
・タイヤ・ホイールの車体（フェンダー）外へのはみ出し
・荷台さし枠の取り付け・燃料タンクの増設
・突入防止装置の切断・取り外し
・排気管の開口方向違反
・前面ガラス等への装飾板の取り付け
・速度抑制装置（スピードリミッター）の解除・取り外し
・ディーゼル自動車の排出する黒煙

出典：不正改造の具体例 | 自動車 - 国土交通省

改造車は、買取り額が減額されるものばかりではありません。高値買取りが期待できるケースは、以下の通りです。

・人気のある社外パーツの使用
・コンプリートカー

人気のある社外パーツの使用

人気のある社外パーツを使用している改造車は、高値での買取りが期待できます。市販の車に手を加えて改造する場合、お金をかけて自分好みにする人がほとんどです。しかし、人気の高い良質なパーツは高額であるため、「人気の社外パーツを使った改造車にそのまま乗りたい」というユーザーも存在します。パーツ自体に価値があるものは、以下の通りです。

・オーディオ
・カーナビ
・ホイール
・マフラー
・高級タイヤ

コンプリートカー

専門店やディーラーによる「コンプリートカー」は、高く買い取ってもらえます。コンプリートカーとは、エアロパーツやアルミホイールなどが予め車に施された状態で販売される車のことを言います。内装も外装もオリジナル仕様になっており、改造することを前提に車を購入する人にとっては、自らお金をかけて改造する必要がないため、メリットがあるでしょう。例えば、「トップシークレット」「RE雨宮」などの有名チューニング店によるコンプリートカーは、希少価値が高く、買取額もアップする可能性があります。

改造車を売却するにあたっての基本的な流れは、以下の通りです。

（1）売却方法を決める
（2）査定
（3）売却手続き
（4）車の引渡し
（5）入金確認

改造車を専門としている買取業者は、改造車を求める一定の顧客を持っており、通常よりも高く買い取ってもらえることが期待できます。ただし、業者によっては、改造内容に得手不得手があるため、得意分野を見極めることが大切です。また、改造車の売却先は、改造内容によっても変わってきます。

■カーナビゲーションやオーディオだけを交換している場合
一般的な中古車買取業者でも買取可能ですが、「買取可能＝高額査定」になるとは限らないため、高く評価してもらえる業者に依頼したほうがいいかもしれません。

■有名メーカーの人気ホイールが付いている場合
一般的な中古車買取業者でも買取可能ですが、人気ホイールであっても高く評価されるとは限らないため、ホイールの扱いに慣れた業者へ依頼することをおすすめします。

■メーカー純正コラボモデルの場合
一般的な中古車買取業者でも買取可能ですが、改造車の専門業者で査定してもらうことをおすすめします。

■ペイントや装飾品などの改造の場合
派手なペイントなどは、一般的な中古車買取業者であっても、「買取拒否」となるケースがあります。改造車の専門業者に査定を依頼してください。

改造車を高く売るためのコツとしては、以下の3つが挙げられます。それぞれについて解説します。

・取り外した純正パーツもセットにする
・改造箇所を正確に伝える
・複数社に査定を依頼する

取り外した純正パーツもセットにする

改造時に取り外した純正パーツは保管しておき、セットにして売却することをおすすめします。中古車市場では、純正パーツの需要が高いため、買取額も上がります。

改造車であっても、取り外した純正パーツがあれば元に戻して販売することも可能です。純正パーツは、きれいな状態で保管しておきましょう。

改造箇所を正確に伝える

改造車を売る際には、改造箇所を正確に伝えることが大切です。査定後に改造が発覚すると、買取額が減額されることもあります。そのため買取業者側で見落としがないよう、事前に改造箇所を伝えておきましょう。

改造箇所を伝えるときに改造の目的と改造したことによるメリットなどについてアピールすることで、査定額がプラスになる可能性があります。

複数社に査定を依頼する

改造車を高く売るためには、複数社に査定を依頼することをおすすめします。改造車全般の買取りを得意としている業者もあれば、改造車を取り扱っているものの、ある特定のパーツに関するものだけを取り扱っている業者もあります。また、それぞれの業者によって改造車への評価も異なるため、複数社による査定を受け、高額で買い取ってくれる業者を探すといいでしょう。

ウェブ上には、一括査定を依頼できるさまざまなサイトが存在します。個人情報を入力せず、手軽に使えるサイトもあれば、詳細な入力を求められるサイトもあります。改造車を高く売りたい人は、一括査定依頼サイトを積極的に利用しましょう。

改造車を売るときの注意点

改造車を売るときの注意点をご紹介します。

■査定額は改造によってプラスになることはない
人気の社外パーツが付いている改造車は、パーツの性能や品質によってプラス評価となる可能性はあるものの、車本体の価値は、改造したことでプラスに働くことはありません。

■高額買取を狙って改造箇所を元に戻すと、キズや跡が残る
改造箇所を元に戻すと、取外しの跡やキズが付いてしまうことがあり、査定においてマイナス評価になる可能性が高くなります。元に戻さず、そのままの状態で買い取ってもらいましょう。

■改造箇所を元に戻す場合に費用がかかる可能性がある
元に戻すとき、余計な費用がかかる可能性があります。費用をかけて評価されないのは、もったいないことです。元に戻して不利になるような状態は避けましょう。

■カーナビゲーションは取り外さない
カーナビゲーションは、社外品であっても評価されます。取り外さず、そのままの状態で査定してもらいましょう。

このように、「改造車は売れない」ということはありませんが、改造車を少しでも高く売るためにはちょっとしたコツが必要です。売却先の選び方、査定時の注意点などを押さえておけば、高く買い取ってもらえることもあります。改造車を売る際には、改造の程度、改造箇所などを考慮した上で、売却先を選ぶことが大切です。

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