【重要】車買取の売買契約書で確認すべき8項目を徹底解説

ガイド:渡辺 剛志

車を買取りに出すときは、売主と買取業者で売買契約を締結します。しかし売買契約書を巡ってトラブルに発展するケースが少なくありません。売買契約で交わす売買契約書には重要事項が数多く記載されているため、きちんと確認することが大切です。この記事では、車の売買契約書で確認すべき項目を徹底解説します。売買契約書を巡るトラブル対策も併せて解説するので、これから車を買取りに出す予定の方はぜひ参考にしてください。

車を手放すプロセスの中で、重要なポイントになるのが「売買契約」です。売買契約では、売主と買取業者で「売買契約書」と呼ばれる書類を交わします。未然にトラブルを防ぐためにも売買契約書は、最初から最後まできちんと確認することが大切です。

この記事では、売買契約書の確認が大切な理由や売買契約書で確認すべき8項目をわかりやすく解説します。これから車を手放す予定がある方は、この記事を読んで売買契約書を巡るトラブル対策に役立ててください。

車買取時の売買契約書は必ず確認する

車を手放すときは中古車販売店やディーラー、買取業者などに依頼するのが一般的です。まずは車の査定を受け、業者から提示された査定額に納得できれば売買契約のプロセスに進みます。

売買契約では、取引内容を巡ってトラブルになることを避けるため、売主と業者で車の取引内容を詳細に記載した「売買契約書」を交わします。

売買契約書には法的効力があるため、契約におけるトラブルを最小限に抑えることが可能です。売買契約書は2通作成し、契約が成立した後は売主と買取業者のそれぞれが保管する流れになります。

一定期間内であれば無条件で契約をキャンセルできる「クーリングオフ」という制度がありますが、これは消費者側(購入者側)に対しての制度であり、売却する側の制度ではないため、車の買取りはクーリングオフの適用外です。

一度契約を締結すると売却のキャンセルが難しく、売買契約書には重要な内容が数多く記載されているため、きちんと確認することが大切です。

売買契約書で確認しておきたい8つの項目

車の売買契約書は売主側で作成する必要はなく、業者側に任せるのが一般的です。しかし、業者が作成した売買契約書に誤りがないとは限りません。誤りがあるまま契約を締結するとトラブルに発展するリスクがあるため、記載されている内容をきちんと確認しましょう。

売買契約書で確認しておきたいのは、次の8項目です。

項目 内容
車の基本情報 ・車体番号
・自動車登録番号
・車検満了月
・車名
・ボディカラー
・年式
・型式
・走行距離
・初年登録年
・駆動 など
金額関連 ・査定時の金額
・売買代金
・自動車税または軽自動車税
・自動車重量税
・自賠責保険料
・リサイクル料
・差引支払金額 など
支払い関連 ・支払い時期
・支払い方法 など
引渡し関連 ・引渡し日
・引渡し場所
・引渡し方法 など
名義変更関連 ・名義変更日
・名義変更の期日
・費用の負担 など
契約不適合責任関連 ・契約不適合責任の期間
・瑕疵が発覚した場合の対応 など
契約から引渡しまでに車にトラブルがあった場合 ・トラブルがあった場合の対応
・修理代の負担責任 など
キャンセル関連 ・キャンセルの可否(契約後)
・キャンセル可能な期間
・違約金の有無
・違約金の金額 など

車の基本情報

自動車登録番号やボディカラーなどの取引きされる車の基本情報が記載されているかを確認しましょう。車体番号とは、パソコンやスマホなどのIPアドレスと同様に、車ごとに割り振られているナンバーです。

車体番号がわかれば、誰が所有している車なのかが明らかになります。車の基本情報で特に確認しておきたいのは、車検満了月と駆動方式です。車の査定額は、車検の残期間が4ヵ月以上残っているとプラス査定になる可能性があります。

車検満了月の誤りは、売買代金に影響を及ぼすので特に注目しましょう。また、車がSUVの場合、2WDと4WDのどちらが記載されているかを確認しましょう。売主が4WDだと思い込んでいても、実際は2WDだったというケースもあるからです。駆動方式は車検証の「型式」欄で確認できます。

金額関連

売買代金や自動車重量税などの金額関連の内容が記載されているかの確認をします。金額関連で特に確認しておきたいのは、査定時の金額と実際の売買金額です。一般的に、車の価値は日が経つにつれて下がるからです。

査定から売買契約までの日数が空くと、それだけ車の価値が下がることになるので実際の金額を確認しましょう。また、車を手放すタイミングによっては、次の費用の還付金が受け取れることがあります。

・自動車税
・自動車重量税
・自賠責保険
・リサイクル料

差引支払金額には、売買代金から還付金を差し引いた金額が記載されています。還付金の計算方法に誤りがないか、事前に調べておき計算しておくと安心です。ただし、軽自動車税は還付がありません。

支払い関連

支払い時期は、必要な手続きが完了してから2日~1週間程度に設定している業者がほとんどです。

支払い方法は現金の手渡しではなく、売主が指定した口座に振り込まれるのが一般的です。万が一、支払い時期が記載されていない場合、車を引渡した後にいつまで経っても入金されないトラブルに巻き込まれるリスクがあるため必ず記載してもらうようにしましょう。

引渡し関連

車の引渡しに関連する内容で特に確認しておきたいのは、引渡し日と引渡し場所、引渡し方法です。通常、車の引渡しは売買契約の直後に行われるケースがほとんどです。

乗り替えで車を手放す場合は、引渡し日に誤りがないかを確認しましょう。引渡しと納車のタイミングが違うと、車が使用できない期間が発生してしまうからです。また、引渡しまでに車検切れを迎えると公道を走行できないため、場所によってはレッカー費用が必要になることもあります。

名義変更関連

売買契約書には名義変更日や期日、費用の負担などの内容が記載されているかを確認しましょう。名義変更は基本的に業者が代行してくれますが、どのタイミングで手続きするかは業者ごとにさまざまです。

車の名義は売買契約の成立と同時に移るわけではなく、手続きが完了するまでは売主が所有者となります。毎年4月1日時点での車の所有者には、自動車税あるいは軽自動車税の納付義務が発生します。

手続きのタイミングによっては税金の納付義務が発生するため、名義変更日や期日はきちんと確認しておきましょう。また、手続きには費用がかかるため、売主と業者のどちらが負担するのかが記載されているかも要チェックです。

契約不適合責任関連

売買契約を締結した後、車に何らかの不具合が発覚した場合、売主が契約不適合責任に問われる可能性があります。売買契約書に、契約不適合責任に関する記載がきちんとあるかどうかを確認しましょう。

例えば、契約不適合責任の期間や瑕疵(かし)が発覚した場合の対応方法などです。査定を受けるときに申告していた車の不具合は、契約不適合責任の対象にはなりません。あくまでも売買契約の成立後に伝えていない不具合が発覚した場合です。

ただし、契約不適合責任を問われたとしても、売主の相手はプロ(業者)であり、通常の注意を払えば修復歴などは発見することができます。そのため、事業者側に過失があったというにもできるので、契約不適合責任に問われたからといって必ずしも認める必要がないことを覚えておきましょう。

契約から引渡しまでに車にトラブルがあった場合

売買契約が成立してから引渡しまでの間に、車に何らかのトラブルが発生する可能性があります。そのため、売買契約から引渡しまでに起きたトラブルへの対応方法などが記載されているかを確認しましょう。

例えば、引渡し後に業者側の不注意で付けたキズでも引渡し前のものだと主張してくる業者もいるかもしれません。そのようなトラブルに対応するために、契約成立後の事故やキズ発覚の責任は業者であることが記載してあるかをしっかりと確認しましょう。

キャンセル関連

売買契約書には、次のようなキャンセルに関する内容が記載されているかを確認しましょう。

・キャンセルの可否
・キャンセル可能期間
・違約金の有無
・違約金の金額 など

車の取引きはクーリングオフの適用外なので、売買契約が成立した後のキャンセルに関する内容は売主にとって重要になります。キャンセルに関する内容は業者ごとに違いがあり、売買契約が成立した後は一切受け付けないところもあります。

契約書によるトラブルを回避するためには業者選びが大切

車を中古車販売店や買取業者などに売却するときは、売買契約書の内容をきちんと確認することが重要です。内容の確認を怠ると、売買契約が成立した後に思わぬトラブルに巻き込まれる可能性が高くなります。

売買契約書を巡るトラブルを避けるためには、信頼できる業者選びが重要です。業者選びのポイントのひとつに、JADRI(日本自動車流通研究所)やJPUC(日本自動車購入協会)の加盟店かどうかが挙げられます。

JADRIとは中古車の円滑な流通を目的に、業者の質の向上を目指している業界団体です。加盟するためには一定の基準を満たす必要があるため、加盟店なら信頼できる業者である確率が高いです。一方のJPUCは独自の「適性買取店研修」を実施しており、すべての加盟店に修了者が1名以上在籍しています。

車を手放す際はJADRIやJPUCの加盟店に売却を依頼し、売買契約書を巡るトラブルを避けましょう。

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ガイドプロフィール
渡辺 剛志(わたなべ・つよし)
株式会社ウェブクルー 自動車関連サイト 事業責任者

株式会社ウェブクルーが運営する自動車関連サイトの事業責任者。新車・中古車を問わず、マーケット動向に深い知見を持つ。

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