車のバッテリーの寿命を判断する方法!寿命が近いサインとは

ガイド:渡辺 剛志

車のバッテリーが上がると動かなくなるため、早めに寿命を察知して定期的に交換する習慣をつけておくことが大切です。バッテリーの寿命は年数で判断できるケースもありますが、専用機材を使用して目安を把握できます。この記事では、車のバッテリーの寿命の年数や判断方法を初心者向けにわかりやすく解説します。寿命を知らせるサインも併せて解説するので、車のメンテナンスを行う際に役立ててください。

車のバッテリーは永久的に使用できるものではなく、定期的な交換が必要です。バッテリーが寿命を迎えるとエンジンを始動できないため、使用したいときに運転できず、あわてる可能性があります。

バッテリー交換には本体価格のほかに、工賃や廃棄料などがかかります。交換費用の目安は、4,500円~45,000円程度。バッテリー交換には万単位の費用がかかるケースもあるため、事前に寿命の目安やサインを把握しておけば万が一のときに安心です。

この記事では、車のバッテリーの寿命の年数や判断方法などを解説します。

車のバッテリー寿命は2~5年と幅がある

バッテリー寿命は車種やユーザーの使用状況によって変動しますが、2~5年が目安です。車種別での寿命は、アイドリングストップ搭載車よりも一般的な車やハイブリッド車のほうが長い傾向にあります。

・一般的な車:2~5年程度
・アイドリングストップ搭載車:2~3年程度
・ハイブリッド車:4~5年程度

アイドリングストップ搭載車は、アイドリングストップを繰り返すことでバッテリーに負荷がかかりやすいため寿命が短い傾向です。一方のハイブリッド車は補機バッテリーを2つ搭載しているため、駆動バッテリーの寿命が長くなります。

アイドリングストップ搭載車の場合、ほかの車種に比べてメーカー保証が短期間で設定されています。また、バッテリー上がりは充電で回復する可能性が高いため、メーカー保証の対象外になるケースが多いです。

車のバッテリー寿命の判断方法

バッテリーの寿命は、専用機材を使用して電圧や数値などを計測すると判断しやすくなります。車のバッテリー寿命を判断するおもな方法は次の通り。

・バッテリーの電圧
・バッテリーのCCA値
・バッテリー液の比重値

専用機材を所有していなくても、多くのディーラーやカー用品店では、専用機材を使用した無料点検を実施しています。バッテリーの寿命が気になる場合は、定期的に無料点検を受けるといいでしょう。

バッテリーの電圧

電圧の測定に使用するのは、サーキットテスターと呼ばれる専用機材で、アナログタイプが5,000円程度、デジタルタイプは10,000円程度で購入できます。

電圧の計測でわかるバッテリーの状態は次の通りです。

正常な数値 12.5V~13V
パフォーマンスが低下している数値 11.5V~12V
バッテリー上がりのリスクがある数値 11.5V未満

12V未満になるとパフォーマンスが低下している状態なので、バッテリー交換を検討しましょう。

バッテリーのCCA値

CCA値とは、Cold Cranking Ampere(コールド・クランキング・アンペア)の略称です。電流値で性能を計測し、バッテリーの現状を正確に把握できる方法です。

CCA値の測定に使用するのは、バッテリーテスターと呼ばれる専用機材で、2,000円~5,000円程度で購入可能です。CCA値は、電圧の結果と併せて見ることで寿命のサインを見逃しにくくなります。

バッテリーテスターで測定したCCA値を入力すると、バッテリーの劣化状況をパーセンテージで計算。計算結果が70%未満の場合はバッテリーの寿命と判断できるため、交換を検討しましょう。

バッテリー液の比重値

バッテリーの内部にはバッテリー液が入っており、比重が少なくなると性能が低下してやがて寿命を迎えます。

比重値の測定に使用するのは、バッテリー比重測定器と呼ばれる専用機材で、1,000円~5,000円程度で購入できます。バッテリー液の比重値の計測でわかるバッテリーの状態は、次の通り。

正常な数値 280~1.250
パフォーマンスが低下している数値 240~1.210
バッテリー上がりのリスクがある数値 210以下

比重値が210以下の場合はバッテリー上がりのリスクが高いため、バッテリーの交換を検討しましょう。

バッテリーの寿命を判断できるサインとは

車のバッテリーは、専用機材で電圧やCCA値などを測定しなくても、バッテリーの寿命が近づくと、次のようなさまざまなサインが現れます。

・エンジンがかかりにくい
・ヘッドライトが暗く感じる
・パワーウィンドウの開閉が遅い
・アイドリングストップが正常に機能しない
・バッテリー本体に異変がある

上記のような普段と違う症状が現れた場合はバッテリーの寿命が近づいているため、早めの交換を検討しましょう。

エンジンがかかりにくい

バッテリーの寿命が近づくと、エンジンがかかりにくい症状が現れます。エンジンがかかりにくくなるのは、エンジン始動時のセルモーターの回転が弱くなっているからです。車のエンジンを始動するときには、かなりの電力を消費します。

エンジンがかかりにくいほかにも音が弱い症状が現れた場合は、バッテリーの寿命が近いサインなので交換を検討する時期です。

ヘッドライトが暗く感じる

車のヘッドライトが普段よりも暗く感じる場合は、バッテリーの寿命が近づいているサインです。ヘッドライトの明るさの感じ方は周囲の環境が影響するため、停車中の状態で暗いかどうかをチェックしましょう。

車のヘッドライトには、LEDライト・HIDライト・ハロゲンライトなどの種類があります。このうちLEDライトとHIDライトは、停車中でも明るさの判断が難しいですが、ハロゲンライトは明るさの判断がしやすいため、停車中に暗さを感じた場合はバッテリーの寿命が疑われます。

ヘッドライトの明るさだけではバッテリーの寿命だとは判断しにくいため、ほかのサインと併せて確認するといいでしょう。

パワーウィンドウの開閉が遅い

バッテリー寿命のサインは、パワーウィンドウの動きでも確認可能です。パワーウィンドウの開閉が普段よりも遅い場合、バッテリーの寿命が疑われます。しかし、パワーウィンドウの動作が鈍くなる原因はバッテリーの劣化だけではありません。

例えば、レギュレーターの歪みやスイッチASSYの電子回路の故障などもパワーウィンドウの動作に影響を及ぼします。バッテリー以外の原因も考えられるため、パワーウィンドウの開閉が遅いときにはほかのサインと併せて確認しましょう。

アイドリングストップが正常に機能しない

アイドリングストップ搭載車の場合、バッテリーが劣化し始めるとアイドリングストップが正常に機能しないことがあります。普段と同じタイミングでアイドリングストップ機能が作動しないときには、バッテリーの寿命を疑いましょう。

なお、アイドリングストップ搭載車用バッテリーについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
>>バッテリー交換費用が抑えられる! アイドリングストップの影響など、エコカー用バッテリーの知識

バッテリー本体に異変がある

バッテリー寿命のサインは、パワーウィンドウやアイドリングストップなどの車の機能のほかに、バッテリー本体に現れることがあります。ほかにサインが現れていない場合は、バッテリー本体の状態を確認してみてください。

バッテリーの場所はエンジンルーム内が多いですが、車種によっては運転席や助手席の下、トランクルームなどに装備されているケースもあります。バッテリー本体の異変からわかる寿命のサインは次の通りです。

・本体が膨らんでいる
・液量が規定量より減っている
・液が内部から漏れている
・液が変色している
・端子周囲に粉がついている など

バッテリー本体に上記のような症状が確認できた場合は、早めに交換するようにしましょう。

バッテリーは定期的に点検しよう

車のバッテリーはエンジン始動のほかに、電装品に電力供給したり制御したりなどのさまざまな役割があります。バッテリーが劣化すると何らかの不具合が起きるため、寿命を迎える前に交換するのが大切です。

一般的な車のバッテリーは、2~5年と幅があるのでいつ交換すればいいのかわからない場合は、2年に一度の車検のタイミングに検討するのも選択肢のひとつ。バッテリーが劣化し始めるときのサインを見逃さず、異変を察知したら早めに交換しましょう。

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ガイドプロフィール
渡辺 剛志(わたなべ・つよし)
株式会社ウェブクルー 自動車関連サイト 事業責任者

株式会社ウェブクルーが運営する自動車関連サイトの事業責任者。新車・中古車を問わず、マーケット動向に深い知見を持つ。

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