車を売るときに必要な書類とは? 普通車と軽自動車で異なるものについても解説

ガイド:渡辺 剛志

車を売りたいけれど、何を準備すればよいかわからないという人は多いのではないでしょうか。当然ですが、買取業者に車を持っていけばその場で売れるわけではありません。車を売るためには、車検証をはじめとした書類が必要です。これらの書類を事前に準備しておけば、スムーズに車を売却できるでしょう。

この記事では、車売却時に必要な書類を紹介します。売却したい車が普通自動車か、軽自動車かによって準備する書類が若干異なるので、その点にも注目して読み進めてください。

普通自動車を売るときの必要書類と入手方法

普通自動車を売るときには次のような書類が必要です。

・自動車検査証(車検証)
・自賠責保険証明書
・自動車リサイクル券
・自動車税納税証明書
・実印・印鑑証明
・譲渡証明書
・委任状

これらの書類がどういった役割を持ち、どこで入手できるのかを紹介します。

自動車検査証(車検証)

自動車検査証(車検証)は、自動車が公道を走るための保安基準を満たしていることを証明する書類です。所有者(名義人)名や使用者名、車台番号など車に関する重要な情報が記載されており、車を購入した際に発行されます。車検証は運転時の携帯が義務付けられているため、車内に保管されているはずです。一般的にはダッシュボードに入れていることが多いでしょう。

もし車検証が見当たらない場合は、ナンバープレートに記載されている地名の所轄の運輸局で必要書類を提出し、手数料(300円)を支払えば再発行も可能です。再発行には次のような書類が必要になります。

■車検証の再発行に必要な書類
・申請書
・理由書
・手数料納付書
・本人確認書類
・委任状 ※車検証に記載されている使用者以外が窓口に行く場合

申請書や理由書、手数料納付書は、運輸局の窓口で入手できます。

自賠責保険証明書

自賠責保険証明書は、自動車を運転する人に加入が義務付けられている自賠責保険への加入を証明する書類です。車を購入した際に加入するもので、同時に保険証明書も発行されます。自賠責保険は車検と同時に更新が必要になり、車検証と一緒に保管しなければなりません。この2つは運転時に携帯が義務づけられています。不携帯で運転した場合は、罰金を科せられるので必ず車内で保管し、運転時に携帯できるようにしましょう。

万が一、紛失してしまった場合は再発行もできますが、基本的には契約者本人しか手続きができないので注意が必要です。自賠責保険証明書の再発行には次の書類が必要になります。

■自賠責保険証明書の再発行に必要な書類
・本人確認書類
・印鑑

契約した保険会社に電話して「自賠責保険証明書の再発行をしたい」旨を伝えれば、再発行してくれます。もし保険会社がわからない場合は、車を購入した店舗もしくは車検を依頼した店舗に電話すれば教えてくれるでしょう。

自動車リサイクル券

自動車リサイクル券とは、廃車にするときにかかるリサイクル料を新車購入時に支払い済みであることを証明する書類です。通常は、リサイクル券も車検証と一緒に保管していることが多いはずです。

リサイクル券は他の書類と異なり、再発行ができません。しかし、自動車リサイクルシステムのサイトから「自動車リサイクル料金の預託状況」を印刷すれば、リサイクル券として代用ができます。

自動車税納税証明書

自動車税納税証明書とは、毎年5月末までに納税する自動車税の支払いが済んでいることを証明する書類です。コンビニや銀行などで支払った際に、証明として渡される小さな紙が自動車税納税証明書です。車検時に必要になることから、車検証と一緒に保管している人も多いでしょう。

車を売却する際には、「最新の」自動車税納税証明書が必要になります。滞納している場合は車の売却ができませんので、まずは自動車税の納税を済ませましょう。納税しているのに自動車税納税証明書が見当たらない場合は、各都道府県が管轄する税事務所で再発行が可能です。再発行には次の書類が必要になります。

■自動車税納税証明書の再発行に必要な書類
・自動車検査証(車検証)
・納税証明ができる書類(通帳やコンビニのレシートなど)
・本人確認書類
・印鑑

実印・印鑑登録証明書

印鑑登録証明書とは、実印が本物であることを証明する書類です。市区町村に印鑑登録をすると、その印鑑が実印として認められ、印鑑登録証明書を取得できます。そして、実印と一緒に印鑑登録証明書を提出することで、実印が本物であることを証明できます。

車の売却においては、名義変更と自動車税の権利譲渡に必要になるので、印鑑登録証明書は2部用意しておきましょう。

また、印鑑登録証明書の有効期限は発行から3ヵ月以内なので、余分に用意しておかずに、必要になったタイミングで発行してもらうようにすると無駄を防げます。万が一、有効期限が切れてしまった場合は、役所や証明サービスコーナーに次の書類を持っていけば発行できます。

■印鑑登録証明書の発行に必要な書類
・本人確認書類
・印鑑登録証またはマイナンバーカード
・手数料(300円程度)

また、マイナンバーカードがあればコンビニのマルチコピー機で発行することも可能です。この場合は申請書の記入や本人確認書類が必要ありません。ただし、コンビニ交付に対応している市区町村のみ取得できますので、事前に対応可否を確認しましょう。

譲渡証明書

譲渡証明書は、売却する車の名義を買取業者に変更し、所有権を譲渡するための書類です。譲渡証明書は買取業者が用意するものなので、売り手側が取得する必要はありません。買取業者から渡された書類に氏名や住所などの必要事項を記入し、実印を押して提出します。

委任状

委任状は、車の売却時に発生する手続きを買取業者に一任することを証明する書類です。委任状も買取業者が用意するので、売り手が取得する必要はありません。委任状にも実印の捺印が必要なので、必ず用意しておきましょう。

軽自動車を売るときの必要書類は普通自動車とは異なる

軽自動車を売るときに準備する書類は、普通自動車を売るときとは異なるため注意が必要です。

普通自動車 軽自動車
自動車検査証(車検証) ○ ○
自賠責保険証明書 ○ ○
自動車リサイクル券 ○ ○
自動車税納税証明書 ○ ○
印鑑 ○
※実印
○
※認印でも可
印鑑登録証明書 ○ ×
譲渡証明書 ○ ×
委任状 ○ ×

上記の通り、軽自動車の場合は認印が使用できるので印鑑登録証明書が不要です。そのほか、委任状・譲渡証明書も必要ありません。

車を売るときに追加で書類が必要になるケース

基本的な書類は先に紹介したもので十分ですが、車検証に記載されている情報と現在の情報が違う場合は、追加で書類の提出が必要です。

・引っ越して車検証の住所と現住所が違う場合
・結婚などで姓が変わった場合

引っ越して車検証の住所と現住所が違う場合

車検証の住所と現住所が異なる場合は、引越しの回数によって必要な書類が異なります。

住所変更の回数 追加で必要な書類 取得可能な場所 必要書類
1回 住民票 市区町村役場や証明サービスコーナー。マイナンバーカードがある場合はコンビニのマルチコピー機でも可能 ・本人確認書類
・手数料(300円程度)
2回以上 戸籍の附票 本籍地のある市区町村役場

住民票には、現住所と一緒にひとつ前の住所も記載されています。車検証と名義人の照合に役立つため、前回の車検を通してから1回引っ越した場合は、住民票もあわせて準備しましょう。前回の車検から2回以上引っ越した場合は、情報が足りないので住民票では不十分です。この場合は、これまでの住所歴がわかる戸籍の附票を用意しておきましょう。

結婚などで姓が変わった場合

結婚などで車検証に記載されている氏名と姓が異なる場合は、戸籍謄本が必要です。戸籍謄本には改姓の記録が載るので、車検証の名義人であることを証明できます。戸籍謄本を発行するためには次の書類が必要です。

■戸籍謄本の発行に必要な書類
・本人確認書類
・発行手数料(350円程度)

車を売るときにあるとよいもの

車を売却する場合、少しでも高く売りたいのが心情ではないでしょうか。その場合、絶対ではありませんが、以下を用意しておくと、査定額アップが期待できます。

■メンテナンスノート(点検整備記録簿・保証書)
メンテナンスノートとは、定期的に適切なメンテナンスを受けていることを証明できる書類です。新車購入時に受け取っており、車検証や自賠責保険証明書などと一緒に保管されていることがほとんどです。これがない場合は、メーターの改ざんなどの不正を疑われ、査定額に影響が出る可能性があります。

■取扱説明書
取扱説明書には各部の名称や機能、使い方などが記載されています。次のオーナーが乗り方に困らないために必要なものなので、その有無によって査定額に影響が出やすくなります。

■純正パーツ
購入後に車をカスタムしている場合は、査定額が下がる可能性があるため、売却時に外した純正パーツを用意しておきましょう。カスタムは好みが分かれますが、純正パーツは好みが分かれにくく、手放したあとに買取業者が再販しやすい傾向があります。買取業者としても、車を買い取ってからすぐに売れるほうがありがたいので、純正パーツがあると買取時に高値を付けやすくなります。

■スペアキー
購入時に渡されるスペアキーも査定額に影響を及ぼす要因のひとつです。特にキーレスシステムを採用している「スマートキー」タイプのスペアキーはディーラーでしか作製できない場合もあるため、査定額に反映されやすくなります。

まとめ

車の売却にはさまざまな書類が必要ですが、ほとんどが自宅または車内に保管されているはずなので、揃えるのにそれほど手間はかからないでしょう。紹介した書類を事前に用意しておくかどうかで、スムーズに車を売却できるかが変わってきます。できるだけ手間暇かけずに売却するためにも、追加書類の有無も含めて必要書類を確認しておくことをおすすめします。

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ガイドプロフィール
渡辺 剛志(わたなべ・つよし)
株式会社ウェブクルー 自動車関連サイト 事業責任者

株式会社ウェブクルーが運営する自動車関連サイトの事業責任者。新車・中古車を問わず、マーケット動向に深い知見を持つ。

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